Yappli Summitが今年も開催。EC×アプリの未来はどうなる?

ECのミカタ編集部

10月20日(金)に 株式会社ヤプリ (以下、ヤプリ  代表取締役社長 庵原 保文)は 「Yappli Summit(ヤプリサミット)2017」を開催した。

Yappliのサービスを利用し、EC店舗を運営している人たちのトークセッション、Yappliがより使いやすくなる機能紹介をした新機能発表会など見所の多い発表会となった

アプリ対ウェブ どちらが利用されているのか

アプリ対ウェブ どちらが利用されているのか

開催に伴い、代表の 庵原 保文氏から挨拶があった。庵原氏の説明によれば、2016年のアプリダウンロード数は1473億だが2020年には約2倍の2843億まで伸びるそうだ。現在も多くのアプリを利用している感覚はあるが、アプリ市場はまだまだ発展途上なのだ。

さらにウェブとアプリの利用者数、滞在時間を比較したデータも紹介された。ウェブとアプリを利用する人はまだまだウェブのほうが多い。しかし、滞在時間で見てみると約20倍近くアプリのほうが多い。

ウェブよりアプリのほうが満足度が高く、リピーターになりやすいのではないだろうか。

またジャストシステムが調べたところによれば、スマホでECを利用するユーザーは、アプリ経由が多いようだ。ウェブが2番目の33%に対し、アプリは43%となっている。そしてアプリ・ウェブ併用が21%となっている。今後もアプリ利用数がどんどん伸びていくことを考えるとウェブとアプリの差は今後も広がっていきそうだ。

トークセッション EC×アプリの可能性

トークセッション EC×アプリの可能性

トークセッションでは「株式会社ライトオン」の金谷洋人氏、「 株式会社TSI EC ストラテジー」の岸武洋氏、「アンファー株式会社」吉田南音氏が登壇された。3者ともヤプリのサービスで自社アプリでEC事業を行っており、ECとアプリの今後について熱く話が盛り上がった。

自社内での取り組みや、モールグループとアプリグループとの切磋琢磨、それぞれのアプリ導入きっかけなど興味深い話が非常に多かった。その中から一部抜粋して紹介したいと思う。

ECアプリが目指す顧客との接し方

特にアパレル業界においては、顔が見える実店舗に対して、どうしてもECだと不安がぬぐいきれない顧客がいるのは確かだ。
EC関係者としては残念なことに写真と実際に届いた商品のディティールが異なっていたというニュースもネット上ではまだ見ることがある。

その意味で、写真の価値を活かして本物のイメージに近い提案ができるのが、アプリの特性だ。アプリであればお客様の顧客満足度にも貢献できる要素もあり、蓄積された顧客1人1人のデータをもとに、適切なタイミングで適切な情報を送ることが可能である。

そのような積み重ねが利用者の不安を拭い、ECへの信頼感に繋がっていくのではないだろうか。

今後ECが購買活動の中心になっていくなかで、様々な変化があるだろう。しかし顧客が求めるのは、商品を含めたサービス全体への満足感であることは大きく変わらないのではないだろうか。

ECアプリを介してどのように顧客と接していくのか、どのように満足させていくのかは全てのEC事業者にとって避けられない課題であろう。

次に紹介するのはYappliの新機能についてだ。ここでも多くのバージョンアップが発表されたので、一部を抜粋して紹介する。

基本はYappliが、デザインはオリジナルに

基本はYappliが、デザインはオリジナルに

まずバージョンアップ全体を5つの進化として①パーソナライズ・CRM②UI/UX③オムニ・O2O④EC⑤データが紹介された。

③では4種の神器としてクーポン、ポイント、バーコード、スタンプのすべてが実装されることが発表された。例えば、実店舗で気になった商品のバーコードを写真で撮っておけば、アプリ内で商品の詳しい情報、購入まで行うことができる。

さらにスタンプの数など基本的な構造は Yappli側が作成してくれる。しかしデザインなどの細かいディティールは自由に決められるためそれぞれオリジナルのスタンプカードを作ることができる。

海外対応も充実、越境ECにも手を伸ばせるか。

④のECでは細かいブラッシュアップに加え、アプリ1つで多言語に対応できるようになるバージョンアップが発表された。日本のEC市場もどんどん成長しているが、米国や中国に比べるとまだまだ規模としては小さい。

話題の越境ECにも対応することができるようになれば、今後 Yappliの活躍は国内に留まらず海外にも普及していくかもしれない。

ナンバーワンに向けての挑戦

ナンバーワンに向けての挑戦

今後ヤプリはコマース領域の強化、CRM・データの強化、オープン化の強化を充実させていくことでスマホNo1エンゲージメントプラットフォームを目指していく。ヤプリがEC業界に与える影響は2018年はより大きく、より強いものとなっていくだろう。今から来年の 「Yappli Summit」での結果発表が待ち遠しい。


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