偽造品スニーカーから「有害物質検出」基準値の330倍 SODA調査
株式会社SODAは2026年7月8日、偽造品に含まれる有害物質に関する調査結果を発表した。
調査概要
◆調査名:偽造品に含まれる有害物質に関する調査
◆調査対象:スニーカーの正規品および偽造品サンプル
◆対象商品:ピースマイナスワン×ナイキエアフォース1ロー'07パラノイズ3.0"ブラックアンドマルチカラー"/ジードラゴン
◆調査項目:特定芳香族アミン類、ホルムアルデヒド、重金属含有量(鉛)の有無および含有量の比較
◆調査方法:特定芳香族アミン類、ホルムアルデヒド、鉛について、各規格に基づき分析(CPSCに準拠して試験を実施)
◆実施時期:2026年3月13日~3月30日
◆実施主体:株式会社SODA(調査試験は第三者試験機関にて実施)
※本調査結果は対象サンプルに基づくものであり、すべての偽造品に一律に当てはまるものではない。
◆出典:偽造品に含まれる有害物質に関する調査(株式会社SODA)
基準値の330倍に相当する鉛が検出
今回の調査では特定芳香族アミン類、ホルムアルデヒド、重金属含有量(鉛)の有無および含有量の3項目において、スニーカーの正規品と偽造品サンプルを比較した。
その結果、”重金属含有量(鉛)の有無および含有量”の項目で人体に影響のある基準値を超える成分がスニーカーの留め具から発見された。
正規品の鉛含有量は69ppmで、これはアメリカの消費者製品安全改善法(CPSC、鉛に関する規制)における鉛含有量の限度値である100ppmの範囲内だった。
一方、本調査における偽造品の鉛含有量は3万3000ppm。基準値の330倍に相当する。
SODAはこの結果について「偽造品の問題が単なる真贋や品質の問題にとどまらず、安全性の観点からも注意が必要である可能性を示すものです。WHO(世界保健機関)「Lead poisoning and health」(2024年更新)によると、鉛は脳、腎臓、肝臓、骨など複数の部位に影響しうる有害物質であり、特に子どもや女性への影響が懸念されています」とコメントしている。

皮膚トラブルなど健康被害につながる可能性
SODAは偽造品の5つのリスクとして、以下の内容を挙げている。
◆健康・安全被害:有害物質・品質不良
▷安全基準を満たさない有害な化学物質が使用されている場合があり、皮膚トラブルなど健康被害につながる可能性がある。また、縫製や素材の品質不良により、破損や事故のリスクも指摘されている。
◆知的財産権の侵害:商標・デザインの無断使用
▷ブランドのロゴやデザインを無断で使用することは、商標権や意匠権などの知的財産権を侵害する行為にあたる。
◆ブランド価値の毀損:信頼低下
▷偽造品の流通により正規品との区別が困難になることで、ブランドに対する信頼や価値が低下する可能性がある。
◆経済的損失:企業・クリエイターへの影響
▷偽造品の流通は正規商品の販売機会を奪い、企業やクリエイターの収益に直接的な影響を及ぼす。
◆違法行為への加担:犯罪組織の資金源化
▷偽造品の製造・流通による利益が、組織的な違法活動の資金源となる可能性が指摘されている。
偽造品・模倣品に関する知見の蓄積と発信を進める
オンライン取引の普及を背景に、偽造品の流通経路や手口は多様化・巧妙化。すり替え詐欺や返品トラブルなど、取引に伴うリスクも顕在化している。
さらに、偽造品は「本物ではない」という知的財産上の問題に加え、使用されている素材や化学物質が不明であるケースもあり、品質や安全性の観点からも懸念されている状況だ。
SODAが運営するSNKRDUNK(スニダン)は、今後も真贋鑑定体制の強化を進めていきつつ偽造品の調査・研究、分析、発信機能を担う「スニダン鑑定研究所」を通じて、偽造品・模倣品に関する知見の蓄積と発信を進める方針だ。
同社は「お客さまが安心して二次流通サービスを利用するためには、価格や希少性だけでなく、流通する商品の信頼性をどのように担保するかが、これまで以上に重要になっていると考えています」とコメントしている。
消費者への注意喚起を進めるとともに、偽造品防止へ向けた取り組みを改めて強化する必要があるだろう。


