お墓もネットで購入する時代?お墓のネット購入に関する意識調査が実施される【全石協調査】

ECのミカタ編集部

「全国石製品協同組合(以下 全石協)」は、お墓(墓石)をインターネットで購入する事に関する消費者意識を把握するため、アンケート調査を実施し、その内容を公表した。

注目されるお墓のネット販売

近年、低価格を売りに、インターネットで人手を介さずに直接墓石の見積と購入を行える仕組みが登場し、インターネットやマスメディアでも取り上げられるようになっている。

そうした状況を踏まえて、「石材業界唯一」の経済産業省公認団体である「全石協(東京都港区、理事長 太田明)」は、お墓(墓石)をインターネットで購入する事に関する消費者意識を把握するため、アンケート調査を実施し、得られた回答結果の概要をまとめた。以下、その内容について見て行く。

◆調査概要
【調査方法】インターネット調査
【対象地域】全国
【対象数】3,115人
【対象年齢】20才以上~69才以下の男女
【調査期間】2018年2月5日~2018年2月28日

ネットでお墓を購入、その認知度は?

ネットでお墓を購入、その認知度は?

インターネットで墓石を購入できることを知っているか否かについて、「知っている」との回答は11.3%だった。

近年、人手を介さないことでの低価格を実現できるとして、インターネットによる墓石の見積もり、販売サービスが登場している。

しかし、サービスの存在については9 割近くの回答者が「知らない」という結果になり、同サービスについてはまだまだ浸透の余地があると言う事が言える。

ネットでお墓を買いたい?

ネットでお墓を買いたい?

「インターネットで墓石を購入したいと思いますか?」の問いには、「絶対に購入したくない」が55.8%と最多だった。

また、「どちらかと言えば購入したくない」(17.6%)と合わせると、7割以上の人が購入したくないという結果となり、「是非、購入したい」「どちらかといえば購入したい」の合計は1割にとどまった。

不安な点やメリットに感じる点は?

不安な点やメリットに感じる点は?

前項の質問で、「購入したくない」と答えた人(1,513人)にインターネットで墓石を購入する場合に最も不安な内容をたずねたところ、「アフターフォロー体制が不安」が37.5%で最も多かった。

次いで「運営主体に不安」が32.8%となった。一方、インターネットで墓石を購入したい人(325人)にその価格の分かりやすさがトップとなった(32.9%)。

伸びしろの大きい、お墓のネット販売

今回の調査の結果、インターネットでのお墓の購入についての認知度は約1割でまだまだ低いと言わざるを得ない。実際にインターネットで購入したいと思っている人も同様に約1割に過ぎず、まだまだ同サービスの浸透の余地はあるだろう。

お墓のネット購入に関して、不安に思う一番の理由は「アフターフォロー体制」という回答から、お墓は購入以降の購入元などのアフターフォローを強く求めていることがわかる。これは供養に際してお墓のある寺院の体制なども要素として入って来ることも推測できる。

逆に考えれば、こうした不安要素を払拭できれば、ECを通したお墓の販売も大いに広まる可能性も高いだろう。とかく特定の信仰を持たないとされる現在の日本社会だが、実は調査からもお墓という人生の終幕を迎えた後の問題について、非常に重要に考えているのが浮き彫りとなった。

亡くなった後に仏教であれば戒名をつける、つまり「出家する」という行為をすること自体、日本人は、実は無意識に厚い信仰心を持っているのかも知れない。そしてITとECが進化していくなかで、そうした崇高な想いとテクノロジーが結びついた未来が現実のものとなっていくのだろう。

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