凸版印刷がオムニチャネル化支援のためにMonopos社を完全子会社化

ECのミカタ編集部

凸版印刷株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:金子眞吾、以下「凸版印刷」)は、株式会社IROYA(以下「IROYA」)の子会社である株式会社Monopos(以下「Monopos」)を2018年8月1日付けで買収することでIROYAと合意し、手続きを完了したことを公表した。

株式会社Monoposはリアルタイム在庫管理が特長のECシステムを提供する企業となっており、凸版印刷の提供するオムニチャネルサービスをより促進させていく狙いがある。

顧客企業のオムニチャネルの推進を積極的に支援

今回、凸版印刷が買収したMonopos社は、オムニチャネルワンストップSaaSサービス「Monopos」を展開するリテールテックベンチャー企業で、ECや店舗、倉庫など多岐にわたる在庫をリアルタイムに管理することに強みを持っている。

今回の施策を通して凸版印刷は、 Monoposと共同でECオムニチャネル支援事業を強化するとしている。凸版印刷の持つ企画力やバックオフィス業務のノウハウとMonoposの持つシステム開発力を融合し、CRMとSCM(Supply Chain Management)を一気通貫で支える新サービスを開発し、顧客企業のオムニチャネルの推進を積極的に支援する方針だ。

<株式会社Monopos 概要>
・会社名: 株式会社Monopos
・所在地: 東京都文京区水道1-3-3
・設立年月日: 2018年8月1日
・代表: 代表取締役 大野 敬太
・株主構成: 凸版印刷の100%子会社 (2018年8月1日現在)
・事業内容: SCM・オムニチャネル導入支援事業、データコンサルティング事業

小売業界のニーズや動向に対応していく

小売業界のニーズや動向に対応していく

今回の施策に際し、凸版印刷では次のような背景に言及している。日本国内のEC市場の規模が急速に拡大するなか、店舗や倉庫の在庫を同期させリアルタイムに管理することは負荷が高く、支援業務へのニーズも高まりを見せている。

またIoTやビックデータの活用が広まり、より効率的なCRM(Customer Relationship Management)への期待も高くなっている。小売業界において小売店が消費者ニーズを的確にとらえていくために、ネットとリアルを融合した”オムニチャネル化”が進んでいるのは周知の通りだ。

これらの小売業界のニーズや動向に対応していくため、凸版印刷はMonopos社を完全子会社化したのだ。凸版印刷が持つデジタルマーケティング分野の企画力やノウハウと、Monoposが持つ開発力やオムニチャネル化のノウハウを最大限に活用し、流通・小売業界向けのデジタルサービスの強化を図かるとしている。

生活者の購買体験をより良いものに

凸版印刷では、今後も幅広い導入企業への負荷軽減や運営サポートを通じ、生活者の購買体験をより良いものに向上させる支援をしていく計画だ。

同社は、これまでも紙の分野での確固たる地位に甘んじず、ネットとその上で展開されるビジネスの拡大を見据え、果敢にさまざまな施策を繰り出して来た。今回のMonopos社の完全子会社化を通し、オムニチャネル化の面でも大きく前進することとなる。

拡大するEC市場の中で、その時々のニーズをとらえつつ老舗企業がこれからどのような変貌をさらに遂げていくのかを含め、その動向からは目が離せない。

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