オリックスの「物流ロボットフリーレンタルサービス」に最新型AI搭載『自動搬送ロボットEVE』が登場

ECのミカタ編集部

ピッキングロボット“EVE”(EVE800)

オリックス株式会社(本社:東京都港区、社長:井上 亮)とオリックス・レンテック株式会社(本社:東京都品川区、社長:井尻 康之)は、棚入れやピッキング作業を一部自動化できる、ギークプラス社製「AI搭載自動搬送ロボットEVE」(以下「ピッキングロボットEVE」)のレンタルサービスを開始した。

7メーカー、8機種のロボットを利用可能

オリックスは、今回の公表に先立ち、「物流ロボットフリーレンタルサービス」として、2018年5月より同社が開発する物流施設に入居するテナントを対象に、物流ロボットを6ヶ月間無償で提供するレンタルサービスを行ってきている。

その「物流ロボットフリーレンタルサービス」とは、2002年から物流施設の開発を手掛けるオリックスと、2016年からロボットレンタル事業「RoboRen」を展開するオリックス・レンテックが共同で取り組むサービスだ。物流業務を支援する自動搬送ロボットを中心にテナントの需要が高いピッキングロボットEVEが加わり、7メーカーの8機種を取り揃え、用途に応じてロボットを選択し、導入に必要となるシステム構築費とあわせて6ヶ月間無償で利用することが可能だ。

また、入居スペースの有効利用方法に加えて、ロボットの具体的な活用方法や導入効果シミュレーションなどをパッケージ化して提案している。自動化を目指す設備投資には、高額な初期投資が必要であるため、システム構築も含めてスムーズに導入することができるサービスとしている。

手作業に比べ約3倍程度の作業効率化が図れる

オリックスの物流システムの省力化の仕組みはこうだ。入荷・出荷・棚卸の各業務に合わせてワーキングディスプレイにどこの棚から商品を取るかなどの必要な情報が分かりやすく画像で表示される。作業員は、ディスプレイの指示に従い、商品を棚から出し、LEDランプの点灯している箇所に必要数量を入れるだけで良い。“EVE”を制御するシステムは、蓄積した商品の入出庫データを分析し、頻繁に出荷する棚は作業員の近くに自動で配置を変更するなど、常にレイアウトの最適化が図られる。

ワーキングステーション(イメージ)

仕入れ商品の陳列やピッキングは、これまで作業員による手作業に拠っていたため身体的な負荷と作業効率の低さが課題だったが、商品が並ぶ専用棚の下部に潜り込み、棚自体が作業員の待つワーキングステーションまで自動で移動する機能を持つピッキングロボットEVEの導入により、作業員の負担軽減が見込めるとのことだ。

さらに、省エネ設計により、30分の充電で10時間の稼働が可能で、手作業に比べて約3倍程度、作業効率の向上が図れるとしている(オリックス・レンテック調べ)。国内のEC市場規模は年々拡大しており、人材確保や生産性の向上が課題となっており物流ロボットの導入には関心が集まっているところだ。

悩める事業者にとって有力な選択肢

悩める事業者にとって有力な選択肢利用イメージ

好調なEC市場は、同時に荷物の流通量の増加ももたらしている。そうした背景から物流の現場は各所でひっ迫する状況が続いており、ラストワンマイルの面では「宅配クライシス」といった言葉さえ聞かれる危機的な状況だ。

こうした物流の危機は、当然にして物流拠点でも深刻な影を落としている。そこでの自動化は、限られた人手リソースを補い、システム全体を効率化させる上でのカギともなる。そこにおいてAIを搭載したロボットは、高度な自動化を実現する上での決め手であるのは間違いない。

オリックスの「物流ロボットフリーレンタルサービス」は、同社の提供する物流拠点で、最新かつ多様な物流ロボットを最大6ヶ月間無償で利用できる画期的なもので、より少ないリスクで本格的な自動化ソリューションを活用できる点で画期的だと言えるだろう。物流の面で悩み多い事業者にとっては有力な選択肢となるのではないだろうか。

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