クックパッドのネットスーパー『クックパッドマート』が受取場所としてドラッグストアなど新たに4つのチェーンと提携

クックパッド株式会社は、生鮮食品ネットスーパー「クックパッドマート」の受け取り場所として、株式会社カクヤス、富士薬品グループ株式会社スマイルドラッグ、株式会社ツルハ、株式会社鉄人化計画、株式会社フェリシダージが参画したことを公表した。

まずは、渋谷区・世田谷区・目黒区の一部でサービス提供を開始

生鮮食品ネットスーパー「クックパッドマート」とは、精肉店や鮮魚店、ベーカリーなど街の販売店や地域の生産者の「こだわり食材」をアプリから購入できる生鮮食品ネットスーパーだ。1品から送料無料で注文することができて、利用者が選んだ受け取り場所で好きな時間に受け取ることが可能だ。

その受け取り場所として、株式会社カクヤス、富士薬品グループ株式会社スマイルドラッグ、株式会社ツルハ、株式会社鉄人化計画、株式会社フェリシダージが参画した。これにより参画企業の運営店舗のうち、クックパッドマート提供地域の一部店舗が商品の受け取り場所として利用可能になる。

2018年9月に東京の一部地域(渋谷区・世田谷区・目黒区の一部)よりサービスを提供開始する予定で、クックパッドマートでは引き続き様々な店舗・企業の参画を募集している。

クックパッドマート参画に際しての各企業からのコメント

クックパッドマート参画に際しての各企業からのコメント

【株式会社カクヤス】
「地域密着を基本としたサービスを当社も行っております。クックパッドマート様で購入された食材を受け取りに来店された際には、お食事に合ったお酒をご提案させていただきたいと思っております」

【富士薬品グループ株式会社スマイルドラッグ】
「株式会社スマイルドラッグはこの度クックパッドマートとの連携を決定いたしました。当社は企業ビジョンとして『その地域で本当に必要とされる店舗であり続ける』ということを掲げており、今回の連携についても地域の活性化ならびに地域の皆様の生活向上に関する貢献のひとつとして協業できることを大変光栄に感じております。おいしい新鮮食材の受け取りに、その際の調味料や日用品のご用命に是非当店をご利用ください」

【株式会社ツルハ】
「弊社店舗がクックパッドマートの受け取り場所となることで、近隣ならびに地域のお客様に対して新たな価値をご提供できればという想いからこの度参画を決定いたしました。医薬品・日用品・化粧品等のお買い物と合わせ、ぜひツルハドラッグをご利用ください」

【株式会社鉄人化計画】
「日頃から近隣のお客様が集まるカラオケ店が『クックパッドマート』のサービスにご協力させていただくことで、お客様の生活の利便性に貢献するとともに、地域においてより愛される店舗になりたいと願っております」

【株式会社フェリシダージ】
「『クックパッドマート』のサービスに参加することで、弊社店舗周辺のみなさまの生活がよりよくなること、また来店きっかけになることを期待しております」

来店動機にもなる「受取場所」

来店動機にもなる「受取場所」想定している受け取り場所の例(同社資料より)

クックパッドマートでは、宅配ではなく地域の店舗や施設で商品を受け取れる仕組みを採っている。受け取り用設備を設置可能なスペースがあり、地域の消費者のために活用したいと考え、「受け取り場所」として参加する店舗・企業を募集している。

同社では、クックパッドマートの受け取り場所になることで、店舗や施設を普段利用していない利用者の来店動機が生まれたり、飲料やその他日用品の“ついで買い”が期待できるとしている。また店舗や施設のスタッフの福利厚生、地域の活性化への活用できるとする。

【受け取り場所 設置要件】
・電源を確保できる室内で、十分なスペースを用意できること(幅1100mm 奥行500mm、0.5㎡程度〜)

・ユーザー自身が注文した商品の受け取りができる場所に設置されていること(店舗スタッフが受取代理を行える場合のみバックヤード設置も可)

・東京23区(渋谷区・世田谷区・目黒区において積極募集中)での設置が可能であること

物流の効率化を図り宅配・再配達の軽減を図る方針

レシピサイト(アプリ)として絶大な人気を誇るクックパッド。その同社が、クックパッドマートを通して、本格的な生鮮ネットスーパーと受取り場所の拡充に尽力しているのは注目に値する。特に今回、受取場所として名乗りを上げた各社はドラッグストアチェーンが多く、日用品需要などでスーパーと競合する中、生鮮品の受取場所として、ユーザーに新たな価値を提供できることにもなるだろう。

クックパッド社は、近年、ネット通販の急速な発展に伴い宅配便取扱個数が急増している点を指摘する。同社は、一般社団法人 日本物流団体連合会の調査結果を引用し、宅配便取扱個数のうち約2割にあたる年間7.4億個が再配達の対象となっており、再配達による社会的損失としてCO2排出量約42万トン増加、トラックドライバー年間9万人に相当する労働力が消費されているとした上で、「重大な社会問題の一つ」であると言及している。

こうして、物流分野における労働力不足が懸念される中、今後もEC市場の拡大が見込まれることから、再配達を軽減し、物流を効率化することは急務となっている。クックパッドマートでは、利用者が購入した商品を帰宅途中の店舗で受け取る“置き配”を採用することにより、物流の効率化を図り宅配・再配達の軽減を図る方針で、今後の展開にも視線が集まるところだ。

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