日本初!生産財に特化したECモール『アペルザ eコマース』が正式スタート

ECのミカタ編集部

製造業向けに特化したインターネットサービスを運営する株式会社アペルザ(本社:横浜市、代表取締役社長:石原 誠)は、生産財に特化したモール型ECサイトとして日本初となる「アペルザ eコマース」を正式にオープンした。

60社115万点以上の商品を掲載

「アペルザ eコマース」は、本年4月にベータ公開して以降、販売者であるメーカーおよび商社各社の商品登録状況や受注対応の円滑化、サイトの利用者である購買者の増加、それらをもとにしたサイトの機能や管理機能の改善を重ねて正式オープンへと至った。

10/15時点で株式会社岩田製作所、中央無線電機株式会社、東京エレクトロン デバイス株式会社、緑屋テクノ株式会社などのメーカー・専門商社60社、商品点数は115万点以上にものぼっている。

顧客の声に応える形でのEC事業の開始

顧客の声に応える形でのEC事業の開始

eコマース事業を開始した背景について、同社は次のように述べている、株式会社アペルザは2016年7月の創業以来、一貫して製造業に特化したインターネットサービスの運営を行ってきた。特に製造業向けカタログポータル「アペルザカタログ」においては、わずか2年で7500社以上が出展し現在も急速に成長を続けている。

また、工業用資材の価格比較サイト「アペルザ」は掲載販売点数800万点以上、掲載しているECサイトにおいて総流通額の10%をアペルザ経由が占める事例も出ている。

これらのサービスを運営する中で、「カタログを載せるだけではなく製品を販売できるようにしてほしい」という出展企業側のニーズだけでなく、「価格比較だけではなく、実際にアペルザ 上でまとめて購入したい」、「複数の商社それぞれに連絡して購入するのは不便だ」という購買者の声を受け、Eコマースへのサービス展開を準備してきた。

課題に果敢に挑む

同社では、あらゆる産業で急速にデジタル化が進む中、製造業も例外ではないとしている。経済産業省 『平成29年度 電子商取引に関する市場調査』を引用し、特に取引のデジタル化であるeコマースの市場規模について、2017年のBtoB-EC市場規模としては製造業全体で164兆円、その中で「産業関連機器・精密機器」「電気・情報関連機器」を見ても47.7兆円、44%のEC化率となっている点を指摘する。

これらの数字には旧来のEDI取引も含まれておりますが、オープンなECサイトだけ見ても年々増加傾向にあり、デジタル化が急速に進んでいることは言うまでもない。また工場における生産設備や部品、消耗品などの間接材は、種類が膨大で購買時期や頻度が一定ではないため、eコマースが適していると言われている。事実、生産財や間接材を取り扱うネット商社が近年大きく売上を伸ばしておいるそうだ。

しかし購買者である工場や装置メーカーの方々の声を聞いてみると、「ECサイトは高い」、「ECサイトで買うとメーカーサポートを受けられず不安」、「請求書払いなど従来の取引方法が使えず不便」、「複数のサイトを見る必要があり業務が逆に煩雑になる」、「EDIは大企業向けのシステムであり中小企業にはコスト高」などの声が多く聞かれました。一方で売り手であるメーカーや商社からも「ECサイトに商品を卸しているが、購買者の情報を把握できない」、「自社でECサイトを運営したいが、サイト構築のノウハウがなくゼロから作るにはコストがかかりすぎる」、「過去に失敗しているので不安」などの声が多く聞かれていたそうだ。

販売社と買い手双方にメリット

販売社と買い手双方にメリット

アペルザ eコマースではこれらの市場課題を解決すること、および販売者と購買者双方にメリットを提供できるよう、以下のような特徴を持っているという。

◆買う側のメリット

様々な店舗が集まったモール型ECサイトであるため、買い回りの必要がない。
メーカーおよび商社が自ら出店し販売を行うため、購買者は直接問い合わせすることができ、正規のサポートを受けることができる。請求書払いを標準の決済手段として提供。クレジットカードや前払いなどを行う必要がない。

◆販売者のメリット

アペルザがシステムを提供し集客を行うため、販売者であるメーカーおよび商社は販売業務や顧客対応に集中できる。小口や新規の取引が増えても、業務効率とリスク管理を維持した上で売上を上げる事ができる。、また、アペルザ eコマースを通して直接販売を行うことで顧客情報が入手でき、販売傾向の把握や営業戦略の立案、商品開発の企画等に活用できる。

総合的な取引プラットフォームへ進化させていく

同社では、アペルザ eコマースの今後の展開として、引き続き、モール型ECサイトの機能拡充を積極的に行い、より多くのメーカーや商社に出店してもらうことで取扱点数を伸ばし、購買者の利便性を向上させていく方針だ。

また、業界特有の課題を解決する画期的な決済サービス、AIを活用した革新的な機能の提供などを予定するモール型ECサイトの提供にとどまらず、取引に関わる既存業務のデジタル化を支援することで、総合的な取引プラットフォームへ進化させていくことを企図する。

同社も述べているように、製造業に特化したECはこれまでありそうでなかった。そこにはいくつかのハードルがあったが、それを乗り越え、ユーザーの声を形にすることによって、アペルザ eコマースは生まれた。すでに名だたるメーカーが出品しており、そのアドバンテージを発揮しつつ、今後もさらなる価値を市場に提供してくれそうだ。


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