【速報】独身の日2018 GMV2135億元(約3.5兆円)/アリババJack Ma主催番組では渡辺直美出演し祭りムード

石郷“145”マナブ

写真はアリババの動画より

2018年独身の日は2017年のGMV1682億元を午後3時で突破!

 Eコマースにとって天下分け目のこの日がやって来た。アリババ が「独身の日」(双十一)と銘打って、「11.11 Global Shopping Festival」を実施する日なのである。なぜ、それほどにまで注目されるかというと、この日1日だけで、昨年で言えば2兆円以上売り上げるほどだからだ。

 気になる今年の状況は?ということになるが、つい先ほど、アリババが発表したところによれば、GROSS MERCHANDISE VALUE(GMV)総取引量は、午前8時8分現在で人民元1207億を超えたという。これが何を意味するかと言うと、この数字は2016年の「独身の日」の総取引量なのだ。つまり、それをわずか8時間で超えたということなのだ。

(追記11/12 7:00)2018年独身の日は総取引量GMV2135億元で日本円にして約3.5兆円。日本のショッピングモールの一年分をたった1日で売り上げた計算だ。
(追記 11/11 19:00)昨年の独身の日の総取引量GMV1682億元は、今日の午後3時で数字を上回った。史上最高のペースとなる。
また、日本のブランド・サントリーのウイスキー「響」(30年限定版)は開始3秒で売り切れるという事態。ここまでを振り返ると、いかに驚異の勢いかがわかる。まず100億元突破が開始後2分5秒。1000億元突破が開始後1時間47分26秒ととなっており、午後3時には昨年超えを果たしたわけだ。

<16時時点のハイライト>もここに記載する。
■国・エリア別 流通総額ランキング:
 1位日本、2位アメリカ、3位韓国、4位オーストラリア、5位ドイツ、6位イギリス、7位フランス、8位スペイン、9位ニュージーランド、10位イタリア
■中国人向け輸入ブランド流通総額ランキング
 1位Moony、2位花王、3位Swisse、4位Aptamil、5位Bio Island、6位a 2、7位MartiDerm、8位A.H.C、9位Elta MD、10位Move Free

【解説】独身の日とは?

 “1”が並んでいることから「独身の日」と言われている。もともとは若者を中心にパーティーをしたり、買い物をする風習があったが、2009年にアリババグループ(以下、アリババ)のCEO張勇氏がセールイベントを企画・実施したことに端を発し、ネットショッピングを楽しむ日として人々に親しまれるようになったのである。

 今や独身の日はショッピングを楽しむというレベルを超えて、10万社近くの企業が参加する国民的行事となった。肝心の売り上げであるが、上記にも示したが、それを表すには、eコマースの規模を図る際に指標となる、総取引量すなわちGROSS MERCHANDISE VALUE(GMV)が分かりやすい。2017年は、1682億元でこの数字は前年比39%増。日本円にして約2兆8777億円(ドルなら約253億ドル)。規模感の大きさはさることながら、成長もしている。

2017年独身の日をより詳しく紐解くと・・

 去年の例で言えば、「11.11 Global Shopping Festival」の期間中は、全世界52の主要な商業圏で1億人以上がその様子を体感。実際に5千万人以上の消費者が店舗やプロモーションイベントに設置されたQRコードやサイネージ等を通して同イベントに参加することで、ユーザーの気持ちが大いに高揚し、関わるブランド数で言えば、オンラインとオフラインあわせて100万を超える規模感。もはやアリババ一社の声がけに始まったものとは思えないほどの充実ぶりだ。

参考までに、2017年のものを下記に列挙しておく。
・流通総額:1,682億元
・100億元達成:開始後3分1秒
・1000億元達成:開始後9時間4分
・モバイル経由での流通⽐率:90%
・参加ブランド数:14万
・参加国際ブランド数:6万
・参加した国と地域の数:225
・越境EC 国別ランキングTOP5:1位日本、2位アメリカ、3位オーストラリア、4位ドイツ、5位韓国
・総発注オーダー数:8.12億
・ピーク時の最大オーダー数:32.5万/秒(前年⽐1.86倍)
・国内EC でオーダーされ商品が到着するまでの最短時間:12分18秒
・越境EC でオーダーされ商品が到着するまでの最短時間:33分15秒
・アリペイの全世界総決済回数:14.8億回(前年⽐41%増)
・ピーク時の秒間最大決済数:25.6万/秒(前年⽐2.1倍)
・中国製品輸出エリアランキングTOP5:1位ロシア、2位香港、3位アメリカ、4位台湾、5位オースト
ラリア
・中国製品輸出カテゴリーランキングTOP5:1位スマートフォン、2位ウールコート、3位ニットセーター、
4位ワンピース、5位スウェット

アリババJack Ma主催の音楽番組で渡辺直美出演等

 いうまでもなく、アリババにとってはこの日を国民的行事にまで仕立てる意気込みで、今年に至っても日本の人気タレント渡辺直美さんも、アリババグループのJack Ma氏が主催している音楽番組に“ダンサー”として生出演しており、渡辺直美さんの言葉を借りれば、日本でいうと紅白的な中国の凄い番組と興奮気味。あらゆる観点で気持ちを盛り上げ、話題作りに事欠かない。中国にとって特別な日としていくものと思われる。

 特に、今年は「独身の日」のショッピングフェスティバルは10周年を迎え、節目の年でもあり、アリババ自体もECにこだわることなく、リアルとの関連性も深めて、ニューリテールを活性化させつつ、買い物の革命を起こそうとしている。当然ながら、日本企業も熱い視線を送っていて、独身の日は日本にとっても注目すべきイベント。今後の動向に注目したい。


記者プロフィール

石郷“145”マナブ

キャラクター業界の業界紙の元記者でSweetモデル矢野未希子さんのジュエリーを企画したり、少々変わった経歴。企画や営業を経験した後、ECのミカタで自分の原点である記者へ。トマトが苦手。カラオケオーディションで一次通過した事は数少ない小さな自慢。

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