楽天強し!日本好きのアジア外国人はどのECサイトで日本の商品を購入するのか。

ECのミカタ編集部

アジア地域No.1規模の“日本好き”コミュニティサイト『FUN! JAPAN』を運営する株式会社Fun Japan Communications(本社:東京都港区、代表取締役社長:藤井 大輔、以下「FJC」)は、台湾・香港・マレーシア・タイ・インドネシア・ベトナムのアジア6カ国のショッピング事情について調査し、その結果を公表した。

調査概要

[調査方法]
各国FUN! JAPAN会員へのオンラインアンケート

[調査時期]
2018年9月~2019年1月

[サンプル数]
6,714

訪日外国人は帰国後もECで日本製品を購入

訪日外国人は帰国後もECで日本製品を購入

“日本好き”の人たちに対し、自国のECサイトで日本の商品の購入経験を聞いた質問では、一度でも購入したことがある人は台湾が最も多く79%。今回から調査が始まったベトナムが69%、香港54%、インドネシア56%、マレーシア58%、タイ43%。半数以上か半数近くの人が日本の商品を購入しているという結果になった。また5回以上と答えた人も、台湾で47%、ベトナムで32%と多くなっている。

前回の調査で、日本での旅行中に買うもの・買ってみたいものを聞いた際、化粧品や医薬品、食品、衣類といったものが上位に入っていたそうだが、帰国後も日本の商品を求める傾向にあることがここからも推測できる。これらの結果から日系ブランドに対する信頼度や高さも浮き彫りになっていると言えそうだ。

アジアの消費者の「日本製品好き」を証左

アジアの消費者の「日本製品好き」を証左

日本の商品を購入したいかという質問では、「買いたくない」「それほど買いたくない」と答えた人がゼロだったベトナム。「是非買いたい」と答えた人が全体の59%で、アジア6カ国で最も多く、ベトナムの人の日本製品に対する購買意欲の高さを裏付ける結果となった。

そのほかの国も「買いたくない」「それほど買いたくない」と答えた人はマレーシアが3%、最も多いタイでも9%なので、日本の商品を買いたくないと考える人はかなり少ないと言える。

一方で「是非買いたい」という積極的な答えがベトナムの次に多かったのはタイの22%。インドネシア19%、台湾16%、香港15%、マレーシア13%で、必ずしも高くない。また「気に入った商品なら買いたい」「価格が安価であれば買いたい」が合わせて75%越えになったのは香港・台湾となった。

日本製品を購入する際にどのECサイトを利用?

日本製品を購入する際にどのECサイトを利用?

日本の商品を購入する際、どのECサイトをよく利用しているかという質問に対して、タイ、マレーシア、ベトナムで共通するのが東南アジア最大級のECサイトLazadaだった。

一方、インドネシアで一番多かったのがShopeeだ。インドネシアの他、ベトナム、台湾でも3位にランクインしており、急成長を遂げている今注目のECサイトとなっている。Shopeeがローンチされたのは2015年と、他ECサイトと比較して後発であるものの、現在も急速に成長を続けており、中国No.1メッセージアプリ「WeChat」を手掛けるTencentも出資者に名を連ねている。Shopeeではハッシュタグが盛んに使用されており、SNS感覚で広がりやすいという特徴もあるようだ。

香港と台湾で最も多かったのはRakuten。また、マレーシアで2番目に多い11 street(イレブンストリート)は、マレーシアローカル系の中で最も利用者が多いECサイトで、現在東京都では特設サイトでの越境EC出品企業の募集を行っている(出品期間は平成31年3月29日まで)。

インドネシアで2番目に多いBukapalakは、インドネシア発のユニコーン企業だ。Bukapalakはインドネシア語で「屋台」を意味し、農家や個人経営者などの小規模な企業も出店に積極的で、成長性にも視線が集まっている。

アジアのECの“今”が浮き彫りに

調査結果にあるように、アジア各国の消費者は日本製品に高い関心を向けていることが分かった。特に、アジア圏からの訪日外国人が帰国後もECを通して日本製品を買う傾向がここでも証左された形だ。

まさに越境ECを通したロイヤル顧客の醸成の王道パターンであり、今後もこうした構造は根強く続く可能性が高いだろう。

また日本製品をどのECサイトで買うかについては、地域性がかなり出ているものの、香港と台湾で最も多かったのはRakutenであったのは目を引く。並み居るアジア、そして世界のECプラットフォームの中で、日本発の楽天がどこまで存在感を発揮していくのかにも注目と言えそうだ。

 


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