若者は、意外に現金派が多い?SHIBUYA109 lab.が「若者の決済方法に関する実態調査」の結果を公表

ECのミカタ編集部

株式会社SHIBUYA109エンタテイメント(本社:東京都渋谷区、社長:木村 知郎)が運営する若者マーケティング研究機関『SHIBUYA109 lab.(読み:シブヤイチマルキューラボ)』は、around20(20歳前後)男女を対象に、「若者の決済方法に関する実態」ついて調査を実施した。ここではその概要についてポイントを絞って見て行く。

調査概要

①WEB調査
調査期間:2020年8月
対象者条件:18~24歳 男女
(大学・大学院生・短大・専門)有効回答数:N=400(男女各200)

②SHIBUYA109 lab.による定性調査
調査期間:2020年8月
対象者条件:大学生・専門学校生の男女
人数:各グループ5名×2グループ

※その他過去定性調査をもとに考察
調査実施・分析:SHIBUYA109 lab.(運営:株式会社SHIBUYA109エンタテイメント)

現金決済が、いまだ8割

Q.あなたがお買い物をする際の支払い方法について教えてください。
(店舗でのお買い物)
WEB調査 N=400(男性:200/女性:200)

Q.あなたがお買い物をする際の支払い方法について教えてください。
(通販サイトでのお買い物)
​WEB調査 N=400(男性:200/女性:200)

まず、普段の買い物の際の決済方法について聞いてみたところ、実店舗での買い物の際は「現金支払い(76.5%)」、次いで「クレジットカード支払い(43.3%)」、「スマホ決済支払い(タッチ式・QRコード含む)(40.5%)」、通販での買い物の際は「クレジットカード支払い(56.3%)」「コンビニ支払い(21.0%)」「デビットカード支払い(16.3%)」という結果となった。実店舗での買い物の際は、現金での決済が多いことになる。

また通販サイト使用時については、クレジットカード支払いが多いものの、現金で支払いができるコンビニ支払いや代引き支払いなど、現金でのやりとりができる決済方法を選択していることがうかがえる結果となった。

グループインタビューでその理由を聞いてみたところ、「現金支払いの方がお金を使ったという感覚がちゃんとあるから安心」「電子化してしまうと自分がどのくらいお金を使っているのか見えづらいので怖い」という声があったそうだ。

始めたきっかけ1位は「支払いの簡単さ」

キャッシュレス決済を使い始めた理由・きっかけについて聞いてみたところ、最も多いのは「支払いが簡単(45.0%)」、次いで「ポイントがたまるから(42.2%)」「ポイント還元が魅力的だったから(33.8%)」という結果となり、キャッシュレス・ポイント還元事業や、各スマホ決済サービスのポイント還元キャンペーンをきっかけに使い始めた人が増えたことが分かった。

グループインタビューでは「LINEで見た広告をきっかけに使い始めた」「ポイントプレゼントの期間に登録した」などの声が多く聞かれており、また使用するサービスについては、家族から勧められたサービスを選択していることが浮き彫りとなったそうだ。

直近半年間での各決済方法の利用増減について聞いてみたところ、クレジットカード決済・スマホ決済ともに増えたと回答した人が最も多い結果となった。さらに今後の決済方法の利用意向について聞いてみたところ、「キャッシュレス決済をメインで利用したい」と回答した人が最も多い結果となりました(35.8%)。コロナ禍での衛生面に対する意識の高まりが、キャッシュレス決済への移行意欲につながっていることが考えられるとしている。

グループインタビューでも、「実店舗でのお買い物が減り、通販でのお買い物が増えたためクレジットカード決済が増えた」「衛生面から現金を使うことを減らすため、キャッシュレス決済が増えた」等の声があったそうだ。

少額決済はキャッシュレスで

使用しているキャッシュレス決済のなかで最も多く使われているのは「交通系ICカード(57.0%)」、次いで「クレジットカード(49.5%)」、「QRコード決済(46.3%)」という結果となった。

また利用頻度については「1週間に2~3回程度」が最も多く (20.9%)、キャッシュレス決済利用場所については「コンビニエンスストア(61.5%)」や「ドラッグストア・薬局(34.6%)」、「スーパー(34.4%)」での利用が多いことが分かった。

キャッシュレス決済で購入する商品について聞いてみたところ、最も多いのは「飲料(41.1%)」、次いで「お菓子(39.1%)」「外食(34.1%)」と続き、また月々のキャッシュレス決済の総額については「5,000円~10,000円未満(18.2%)」が最も多い結果となった。

グループインタビューでは、コンビニやドラッグストア等で単価の低いものを購入する時はスマホ決済、通販サイトでファッションアイテムの購入や外食等、単価の高いものを購入する時はクレジットカードで決済、という使い分けをしている、という声が聞かれたそうだ。

コロナ禍を経た今後の決済方法の行方は?

調査を受けて、同社では次のようなコメントをしている。

「若者はデジタルネイティブ世代のため、キャッシュレス化が進んでいるのでは?と思う方も多いかもしれませんが、現金決済をメインで使っているのが現状です。この背景には『現金を使うことで、“お金を使った感”が欲しい』という意識もありますが、彼らの主な収入源がアルバイトであるため、月によって収入の増減があり、収入が安定していないことも理由として挙げられます。収入が不安定であることが、クレジットカードの利用や、使った感を感じられないキャッシュレス決済を敬遠する要因の一つです。

コロナ禍でキャッシュレス決済の利用意向は強まったものの、アルバイトのシフトが削られている現状もあるため、『今はコロナ禍でアルバイトのシフトが減り、収入がさらに不安定になったので引き続き現金を使うが、安定してきたらキャッシュレス決済を使いたい』という意向もあり、収入の安定がキャッシュレス利用への移行につながることは変わらないようです」

ECとも親和性の高いキャッシュレス決済。意外にも若い世代では、いまだに多くが現金での支払いを行っていた。学生などは、収入面などの要因からクレジットカードの保有にハードルがあることも事実だが、一方でコード決済などは、少額での利用で徐々に浸透していることもうかがえる調査結果であったようだ。

新型コロナウイルスによる感染拡大の影響により、非接触型のコード決済は利用の拡大が望まれるところだが、一方で収入の減少から、そもそもその活用に冷や水がかけられている状況も垣間見え、いずれにしろコロナ禍が収束し、実体経済が本格的に回復することが待たれる情勢とも言えそうだ。


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