楽天×ぐるなび イートイン・デリバリー・テイクアウト等の食の総合サービスを提供へ

ECのミカタ編集部

楽天は、同社が行う「楽天デリバリー」事業及び「楽天リアルタイムテイクアウト」事業を、会社分割の方法により株式会社ぐるなびに承継することを決定した。

進む楽天とぐるなびのサービス連携

楽天とぐるなびは2018年7月に資本業務提携契約を締結し、同年8月に楽天がぐるなびの株式 4,677,600株(発行済株式総数の9.61%)を取得し、また同年10月より楽天IDとぐるなび会員IDとの連携を開始。ぐるなびのオンライン予約において「楽天ポイント」を貯めることを可能にするなどの取り組みを進めてきた。

2019年5月に、楽天がぐるなびの株式2,339,700株(発行済株式総数の 4.81%)を追加取得して以降は、楽天がコロナ禍で始めたテイクアウト支援サービス「楽天リアルタイムテイクアウト」と「ぐるなび」サイトとのサービス連携を2020年7月より開始するなど、両社間の連携を強化してきた。

協業体制をさらに強化

協業体制をさらに強化

楽天によれば、こうした取り組みにより、楽天はぐるなびが持つ集客力と飲食店との幅広いネットワークを通じて、サービスの利便性を強化しており、またぐるなびは「楽天エコシステム」を活用してユーザーとの接点を増やし、提供価値を広げていくことで、会員及びぐるなびネット予約件数の拡大ペースを加速させ、加盟飲食店への送客力の向上につながっているとしている。

その上で今回、両社におけるアセットを効率的に活用しながら、今後の協業体制をより一層強固にし、さらなる成長を目指すため、楽天が運営する「楽天デリバリー」事業及び「楽天リアルタイムテイクアウト」事業をぐるなびに譲渡することを決定したという。

「楽天デリバリー」は、2002年2月にサービスを開始し、現在では全国12,000以上の店舗から幅広いメニューを出前・宅配注文できるサービスへと成長している。また「楽天リアルタイムテイクアウト」は2020年5月に誕生し、飲食店の商品を事前注文・決済して指定した時間に店頭で受け取りができるテイクアウト支援サービスとして、ぐるなびとも協業を重ねてきた。

外食領域における「楽天エコシステム」の拡大を目指す

今回の公表に際して楽天では次のように述べている。

“ユーザーの利便性向上を図るとともに、ぐるなびは、サービス領域の拡大による加盟店舗数の拡大等を見込んでいます。引き続き楽天は、楽天IDや「楽天ポイント」の連携を通じたぐるなびとの協業を推進し、外食領域における「楽天エコシステム」の拡大とぐるなびを中心とした体制で市場シェアの獲得を目指します”

さらに楽天によれば、今回の会社分割により、楽天の外食関連事業をぐるなびへ集約することで、消費者のニーズに合わせ、イートイン予約に加えてデリバリー、テイクアウト等のクロスユースを実現するとしており、コロナ禍で激変する外食領域において、より統合的なサービス提供がなされることになりそうだ。なお楽天によれば、今回の会社分割が同社の連結業績に与える影響は軽微だとしている。


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