【アパレル業界で世界初】4D映像でリアルな購買体験を創出 マガシークとクレッセントとの代理店契約で実現

ECのミカタ編集部

ファッション通販サイトを運営するマガシーク株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:井上 直也)は、4D映像を作り出すボリュメトリックビデオ技術を提供するクレッセント社(本社:東京都江東区、代表取締役:小谷 創、以下「クレッセント」)と販売代理店契約を締結した。

人物の動きをバーチャル再現

人物の動きをバーチャル再現

ボリュメトリックビデオ技術は、人間の動きをそのまま広範囲に3Dスキャン撮影してデジタル化、配信できるトータルソリューションだ。複数のカメラで撮影した人物の動きを3Dスキャンし、3Dデータをストリーミング再生することで直感的に自由視点で(前後左右、上下、遠近)動きを確認できる。取り込んだ3Dデータを編集することで今までにない迫力の映像を作り出すことが可能だ。

撮影はクレッセント社の4Dスタジオにて行われるという。現在、ボリュメトリックビデオ技術を用いた撮影が商用で可能なスタジオはクレッセント社のスタジオを含め国内では2か所のみだ。撮影は、直径3mの円形、高さは中心部で2.4m、エリア端では2.3mのエリア内で行われる。

エリア内に収まらない大きな小道具の動きや三次元化できない細かい対象物については、クレッセント社独自のノウハウを生かしたモーションキャプチャシステムを同時設置することで対応が可能だ。歩きや走りなど動きが必要となった場合のトレッドミルの使用、2名同時撮影やランニングマシン、小道具を持ち込んでの撮影なども対応できるとしている。

「ANAYI」のコレクションに4Dモデルを採用

「ANAYI」のコレクションに4Dモデルを採用

エレガントに生きる女性の為の上質で美しい服づくりに取り組む女性ファッションブランド「ANAYI(アナイ)」が、SPRING & SUMMER COLLECTION 2021 “SLOW MOVE”において、クレッセント社のボリュメトリックビデオ技術を採用した。臨場感のあるファッション映像をブラウザ上で体験する「一歩先のショッピング」が実現しているとしている。

新たなWEB上のビジネスモデルを創出

新たなWEB上のビジネスモデルを創出

公表に際してマガシークは次のように述べている。

“「ボリュメトリックビデオ技術」が作り出す4D映像は、これまでにもアーティストのライブ、伝統芸能の舞台、ダンス大会、そして医療分野など様々なシーンにおいて取り入れられてきました。当社ではクレッセント社と販売代理店契約を結ぶことで、eコマースソリューション事業の一環として、ファッション業界をはじめとする幅広い業界にて本技術を有効活用し、WEB上のビジネスモデルを提案、創出していきます。

ボリュメトリック技術を採用することで前後左右、上下、遠近、静止、全て自由な視点から映像を視聴することができ、「自由視点」という従来にない斬新、且つ新鮮な表現が可能になります。また、自由視点表現に加え、AR(拡張現実)による再生も可能であり、対象物があたかも現実の中で動作をしているように見ることが可能です。本技術により作り出される4D映像は、従来、映像ファイルをデバイスに落とし、専用のプレイヤー(アプリ)をデバイスにダウンロードしないと再生できませんでした。

しかし、現在では、ストリーミング再生により、ブラウザベースで視聴できるように開発され、今後はより一層の汎用化が進むことが想定されます。また、当社では、5G時代の到来を受け、WEB上の新しいリッチコンテンツとしてこの技術が更に拡大していくと考えております。

その中で、当社では20年に及ぶeコマースの経験と多くのアパレルメーカーとの関係性を活かし、クレッセント社と共同で、ファッション業界を中心に販路開拓、用途開発を行う運びとなり、ボリュメトリックビデオ技術をファッション業界にて初めて採用する取り組みが実現しました。ファッション業界においては、VRゴーグルを着用することで、店頭のイベントなどに4D映像を活用することも期待できます”

ネットの普及以来、テキストや画像といった2次元的な情報の流通が主であったが、3D&4D技術や5G技術の進展により、リアルとバーチャルの境目がとりはらわれつつある。それはECにおいても劇的な変化をもたらすことになり、今までは考えられなかったような購買体験をも創出している。同社の取り組みは、まさにこうしたECの未来を先取りしたものとも言えそうだ。

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