FinT社が小田急百貨店の若年女性層開拓で成果 インスタ動画の活用で2万PVを獲得、クーポン利用数も1.4倍に

ECのミカタ編集部

株式会社FinT(本社:東京都目黒区、代表取締役:大槻祐依)は、2021年5月に小田急百貨店町田店さまの公式Instagramアカウントにてコスメフェアに合わせて15秒〜30秒の短尺動画リールズの企画・制作。その結果、合計5本の動画が2週間で2万PV数を獲得、同期間に展開したクーポンの利用は動画公開前に比べ1.4倍の増加に寄与したことを公表した。

株式会社FinTが実施した施策

株式会社FinTが実施した施策と効果は次のようなものだ。

◆施策

[1]
町田店の人気美容部員さん5名による、それぞれのブランドでの「推しアイテム」を紹介する動画を企画・撮影

[2]
Instagram上で同時期に「コスメクーポン(500円分)」を発行

◆効果

・合計5本の動画で、総合2万PVを突破
・店舗でのクーポン利用数が施策実施前に比べ1.4倍増加
・クーポン利用は、過去4回実施した中で最も高い数値を記録

「百貨店はこうあるべき」を打ち破る

「百貨店はこうあるべき」を打ち破る

各キーパーソンからは、次のようなコメントが出されている。

小田急百貨店町田店 鈴木氏のコメント

「撮影については、事前の2〜3回のやりとりで当日を迎えても何の問題もありませんでした。特に、(FinTの)撮影担当者が女性の方だったのもよかったと思います。撮影を行う美容部員への説明も上手で、1本目からそれぞれ20〜30分くらいで撮影が終わっていき、スムーズだったと思います。小田急百貨店としては『百貨店はこうあるべき』という形を壊していきたいなと思っています。現に、小田急百貨店は3店舗あるんですが、こうしたリールズ施策に乗り出すのは町田店がはじめてです。小田急百貨店全体で、『毎年違う新しいことにチャレンジしよう』という風潮もあり、これはそのうちの一つでした。(今回)チャレンジできたのはよかったと思います」

小田急百貨店町田店 田口氏のコメント

「当店舗は2019年に大規模なリニューアルをし、テナントミックス型百貨店として新しくオープンしていました。その頃から、元々来ていただいてる高齢のお客様だけでなく、20〜30代の比較的若い世代の顧客を獲得したかったというのが前提にあります。(略)そんな中でリニューアル以前から運用していたLINE・Twitterに加え、新たに昨年からInstagramアカウントの運用も開始していたのですが、現在実施している静止画メインの投稿から一歩踏み込んで、動画というものに挑戦してみようと思ったのがきっかけです。中でも、我々の強みと感じているコスメというジャンルでチャレンジしようと思いました。(FinTに依頼したのは)化粧品関係のインスタやリールの投稿で実績があることがポイントでした。5本の動画で合計2万viewも再生されたので、そこが切り口として『行ってみよう』『使ってみよう』というアクションに繋がったのではないかと考えています」

株式会社FinT 岡本氏のコメント

「webやECなどで口コミを獲得しようとお考えの企業様も多くいらっしゃいますが、新規顧客の獲得としての動画という用途がとても攻めている施策だなと感じています。小田急町田店さんならではの接客の強みを重視した訴求で、みなさんと一緒に協働で成果物を作っていけるところが嬉しかったです。百貨店業界さんの場合、ルールが厳しいと存じあげておりましたが、今回このような形でリールズというInstagramの中でも比較的新しい機能で一緒にお取り組みができて本当によかったと思います」

インスタのリールズを活用し、若年女性の取り込みで成果

今回の施策開始には次のような背景があったようだ。町田店が抱えていた課題として、20〜30代の新規顧客を開拓したいというものがあったそうだ。現在、百貨店の既存顧客のボリューム層が50〜70代の顧客になっているためだ。若い世代の来客をより増やすため、20〜40代の女性をターゲットにおき、該当層がよく閲覧しているInstagramの動画機能「リールズ」を活用することで、実際の来店客数を増加させたいという要望が出されたという。

そこでFinT社が注力したのが、コスメのテクスチャーを訴求するため、ツヤ感やラメ感などがしっかり伝わるように照明を調整しつつ、可能な限り接写で撮影。リールという機能に適したテンポの良いスピード感を意識し、商品の情報やポイントなどはしっかりと認識してもらえるように秒数を細かく調整・各ブランドのイメージや動画内のメイクにリンクしたカラーを使用し、全体として統一感を感じられるようにクリエイティブを作成するといったものだった。

百貨店各社は、従来の販売集客モデルからの脱却をはかるべく、EC化やDXを進める動きが活発だが、今回、小田急百貨店において、SNSと的確な動画活用によって大きな成果へとつながったようだ。

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