noteが「#買ってよかったもの2021」 記事分析レポートを発表、今年は「心を満たす」買い物傾向が顕著に

ECのミカタ編集部

note株式会社が運営するメディアプラットフォーム「note」は、昨年に続き2021年に「#買ってよかったもの」をテーマにnoteで書かれた記事約1.5万件の分析レポートを発表した。

日常のインサイトが詰まった「#買ってよかったもの」

noteの「#買ってよかったもの」記事分析レポートは、2018年から毎年末の恒例として、「#買ってよかったもの」をお題に投稿を募集している企画。買ったものでも売れたものでもない、「買ってよかったもの」には、さまざまな感情や思い出、日常のインサイトがたくさん詰まっている。

2020年と比較すると、今年は買い物の意味に変化が見られた。昨年は困りごとに対処するための機能性重視の買い物が多かったが、今年は、不安定な状況が続く中で心を満たすための買い物が増加。セルフケアのための買い物や、買う行為そのものを楽しむエンタメ化の傾向が見えてきている。

人気カテゴリTOP5で「フード・ファッション・美容」の割合が増加

人気カテゴリTOP5で「フード・ファッション・美容」の割合が増加

2021年12月13日までの「#買ってよかったもの」記事投稿数は、約1.5万件。カテゴリごとの記事の比率は、上位5カテゴリには変化はないものの、2位のフードと3位の家庭が昨年と入れ替わっている。また、4位のファッションと5位の美容の記事数の割合が増えている。

記事内容は、「デスク環境を極める周辺機器」「あえて手間をかける料理」「いつか着る日を楽しみにするファッション」「コロナ禍の悩みを解決するコスメ」など、自分がコントロール可能な範囲で日常生活の心地よさを追求するような傾向が見られた。

「買ってよかった」理由は、感情面を満たすことによる生活の質向上

「買ってよかった」理由は、感情面を満たすことによる生活の質向上

「買ってよかった」と感じた理由を大きく4つに分類したところ、コロナ禍初年度だった2020年は、困りごとに対処するため機能面の満足度が重視されていたが、コロナ禍2年目である今年は、機能性に加え、「気分が上がる」「見ているだけで幸せ」といった感情面を満たすことで生活の質(QOL=Quality of Life)が上がる買い物が満足度を高める結果に。

外出することが減った代わりに、ちょっといいものを毎日の生活に取り入れてみることで、「投資してよかった」という大きな満足感が得られたようだ。

セルフケアやサステナブルを重視した新しい買い物の兆し

長く続くコロナ禍で、気持ちの変化を自覚し心のよりどころを見つけるなど、セルフケアとしての買い物をする人が多く見受けられた。SDGsやサステナブルな社会を身近に感じやすくなった今年、買ってよかった理由のひとつに「サステナブルだから」が挙げられる傾向が見られた。

また、「noteの記事を見て買ってみた」「noteクリエイターが作っているものを直接買ってみた」といった記事には、喜びと感謝にあふれる購買体験がつづられている。

人気ブランドに寄せられる熱量

「買ってよかったもの」として投稿された記事のテキストから、自然言語処理技術でブランド名や社名などの固有表現を抽出。

その結果、特に人気のあったブランドは、無印商品、ユニクロ、Panasonic、KALDI、Apple、BOSE、ORBIS、SABON、CHANELであった。

来年以降の消費者トレンドを占う存在となるか

noteはクリエイターが文章や画像、音声、動画を投稿して、ユーザーがそのコンテンツを楽しんで応援できるメディアプラットフォーム。会員登録をするだけで簡単にコンテンツが投稿できる気軽さと、かつ共通の興味や嗜好を持つ人とつながれるコミュニティー性が人気を集め、会員数は380万人(2021年3月時点)に達している。

note会員は基本的に「発信者」であることから、世の中のトレンドに敏感で、「サステナブル」といった新しい概念を積極的に取り入れようとする人も多い。noteの記事分析から発表された買い物傾向は、来年以降の消費者トレンドを占う意味でも注目だ。

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