アパレル物流研究会にビームス、豊島が参画 2つの共同輸送スキームを構築
株式会社ビームスと豊島株式会社は2026年8月4日、「アパレル物流研究会」への参画を発表した。また、本記事では同研究会による共同輸送スキームの実証成果も伝える。
2つの共同輸送スキームを構築
「アパレル物流研究会」は株式会社アンドエスティHD、株式会社バロックジャパンリミテッド、株式会社TSIホールディングス、株式会社ユナイテッドアローズの4社共同によるもの。各社の課題共有と議論を通じて、業界として共通の物流課題を明確にし、ファッション業界におけるロジスティクスの効率化と持続可能な物流モデルの実現を目指して活動している。
同研究会は海外商品の調達領域において、無駄な運行と待機時間を排除する、以下2つの共同輸送スキームを構築した。
これらのスキームを用いた共同輸送実験を実施し、以下の成果が公開された。
◆下関港からの共同輸送
▷中国(華東・華北)発の輸入貨物を下関港に集約し、フェリー輸送(横須賀港経由)を組み合わせて各社物流センターへ共同輸送する。
◆東京港からの共同輸送
▷東京港に到着した貨物について、港湾施設(CFS)を巡回集荷し、各物流センターまで共同輸送する。

※画像参照:「アパレル物流研究会」にビームス、豊島が参画!実証実験を経てドライバー不足の課題を解決する共同輸送スキームを構築(株式会社アンドエスティHD)
持続可能な物流モデルの有効性を実証
本実証実験では、複数社による共同輸送スキームを構築・運用した結果、従来のリードタイム(輸送日数)を維持しながら、輸送網の集約と最適化(モーダルシフト等)を実現した。
その結果、ドライバーの運行時間やCO2排出量を削減。効率化と環境配慮を両立した、持続可能な物流モデルの有効性を実証した。
◆ドライバー運行時間の削減
▷下関港からの共同輸送:下関港での貨物集約により、車両の運行回数を4回から2回へ半減。
▷東京港からの共同輸送:従来の各社個別輸送スキームと比較し、約50%の削減。
◆CO2排出量の削減(環境負荷軽減)
▷下関港からの共同輸送:現行と比較し約37%削減。
▷東京港からの共同輸送:現行と同等水準。
新たな企業の募集も継続
「アパレル物流研究会」は今後について、次のようにコメントしている。
「共同輸送スキームは、協業企業が増えることでネットワークの『線』が太くなり効率化され、さらに『線』の数が増えることで輸送ルートが面的に広がり、その効果を拡大していくことにつながります。このため、本研究会では今回の実証成功を踏まえ、持続可能な物流の実現を共に目指す新たな企業の募集についても継続してまいります」
一過性の実証にとどまらず、2024年問題をはじめとするドライバー不足などの社会課題に対し、業界の垣根を越えた「持続可能な社会インフラ」としての共同輸送スキームを確立するとしている。
物流の効率化やドライバー不足への対応を進める取り組みとして、今後の展開に注目したい。


