デジタル決済市場、2021年~2028年の年平均成長率は15.4%に

ECのミカタ編集部

株式会社グローバルインフォメーションは、市場調査レポート「デジタル決済の世界市場:2028年までの予測 - COVID-19の影響と分析 - コンポーネント別、展開別、組織規模別、業界別」を公表した。ここではその概要についてポイントを絞って見ていく。

浸透するモバイルコマース

ユーザーがインターネットにアクセスする方法は、モバイルコマースの成長に直接的な影響を及ぼす。スマートフォンは手頃な価格であり、多くの国で高速インターネットはもはや高級なインフラではない。実際に一般的なユーザーはネットサーフィンのためにPCよりもスマートフォンを好む傾向が顕著だ。

小売業者は、カタログが見やすくチェックアウトがより手軽なショッピング・アプリケーションを開発し、銀行や決済サービスプロバイダーは、顧客が携帯電話と本質的に結びついていることを理解している。また銀行は、モバイル端末の画面上で取引が完了するようなバンキングアプリを提供している。

デジタル決済市場の年平均成長率は15.4%

デジタル決済市場の年平均成長率は15.4%

モバイルコマースの面では、特にキャッシュレス決済の受け入れという点で、実店舗のビジネスのあり方にも変化をもたらしている。物理的な商取引とデジタル商取引の差はなくなりつつあり、チャネルはますます収斂している。さらに、COVID-19の流行時に非接触型決済を強く意識したことで、店舗での購入体験はオンラインに大きく近づいた。

その上で同社はデジタル決済市場について、2021年の890億4,567万米ドルから2028年には2,434億2,671万米ドルに成長すると予測され、年平均成長率は15.4%と推定している。デジタル決済市場は、スマートフォンの普及によりMコマースが拡大し、予測期間中に成長することが予想されるとしている。

EC決済が市場の拡大を後押し

EC購入体験では、非接触型決済と生体認証の両方、またはどちらかが普及している。非接触型カードは、最も普及しているタッチレス決済の一種だ。その一方でモバイル決済は、使いやすさと小売店での決済手段としてのOEMペイソリューションの普及により人気を博している。

一部の国では、小売業者や政府が積極的に顧客に非接触型決済を増やすよう要請し、小売業者もこれを実現するよう働きかけ、多くの銀行が販売時のタッチパッドや現金の必要性を減らすために、非接触型決済の限度額を引き上げている。同社は、これらすべての要因が、デジタル決済市場の成長を後押ししているとしており、EC市場の発展と歩みを共にする形で、いまや密接不可分となったデジタル決済市場は、さらなる拡大を遂げることになりそうだ。

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