初めてのブランドでの購入は実店舗が約6割 [Recustomer調査]

ECのミカタ編集部

3ヶ月に1回以上、衣服・アクセサリーを購入している111名に対し、実店舗・ECにおける行動実態調査を実施

ワンクリック決済、配送追跡、返品・交換・キャンセルの自動化を実現する購入体験プラットフォームを提供するRecustomer株式会社(以下:Recustomer)は、3カ月に1回以上、衣服・アクセサリーを購入している111名に対し、実店舗・ECにおける行動実態調査を実施し、その結果を公表した。

調査概要

◆調査概要:実店舗・ECにおけるアパレル購入者の行動実態調査

◆調査方法:インターネット調査

◆調査実施機関:株式会社IDEATECH

◆調査期間:2022年11月25日〜同年11月26日

◆有効回答:3カ月に1回以上、衣服・アクセサリーを購入している人111名

※構成比は小数点以下第2位を四捨五入しており、必ずしも100にならない
※情報出典元:「Recustomer株式会社」https://recustomer.me/

調査結果概要

◆初めてのブランドでの購入は、約6割が「実店舗」、理由として「商品を実際に試せるから」が66.7%で最多

◆90.2%がEC・ネット通販でアパレルの購入経験あり

◆76.8%から「自宅で商品が試着可能になれば、EC・ネット通販でも1万円以上アパレルを購入したい」との声

以降で調査内容の詳細を確認していく。

質問①:ECやネット通販で衣服・アクセサリーの購入経験は?

質問①:ECやネット通販で衣服・アクセサリーの購入経験は?

調査対象者の購買行動における属性を明らかにするために本質問を実施。「ある」が90.2%、「ない」が9.9%という回答となり、普段からECを使い慣れている消費者が多いことが分かるだろう。

質問②:購入したこと無いブランド品はどこで買うか?

質問②:購入したこと無いブランド品はどこで買うか?

購入したことのないブランドを購入する場所として、ECを利用することに慣れている消費者が多い中でも、ECで購入する人は少数派であることが分かる。このことから、現物を確認できないECでの購買については、リピート利用が多いことが伺えるかもしれない。

質問③:初めて購入するブランド品を実店舗で購入する理由は?

質問③:初めて購入するブランド品を実店舗で購入する理由は?

「商品を実際に試せるから」が66.7%、「移動範囲に店舗があるから」が41.3%、「店員に相談できるから」が22.2%という回答結果。

試着を理由に店舗へ訪れる消費者が過半数を超えており、移動範囲に店舗があるからと回答した消費者も全体の4割以上を占めている。このことから、やはり実物を確認した上での購買を求めていることが考えられるだろう。

質問④:初めて購入するブランド品をECで購入する理由は?

質問④:初めて購入するブランド品をECで購入する理由は?

「人目を気にせず、商品をじっくり選べるから」が46.8%、「店舗まで足を運ぶのが面倒だから」が40.4%、「移動範囲に店舗がないから」が36.2%という回答結果。

こちらでは購入したことのないブランドをECで商品を購入する消費者のうち、実店舗まで行くことに心理的な障壁を感じている方が多いことが伺える。また、36.2%の消費者が実店舗が行動範囲の近くにないことを理由としている。

ECで商品を購入する消費者は、近くに店舗がなく実物が見られないことや、店舗まで行く大変さを理由に「買ったことのないブランドのアパレル製品を店舗で買えない」という事象が起きていることが考えられるだろう。

質問⑤:ECで1万円以上の衣服・アクセサリーを購入するか?

質問⑤:ECで1万円以上の衣服・アクセサリーを購入するか?

「よくある」が27.0%であり、大多数が「たまにある」で49%という結果になった。このことから、日常的にECを利用している消費者でも、高額商品をECで購入することは若干の抵抗があるのかもしれない。

質問⑥:自宅で試着ができればECでも1万円以上の買い物をするか?

質問⑥:自宅で試着ができればECでも1万円以上の買い物をするか?

「非常にそう思う」が20.6%、「ややそう思う」が56.2%という回答結果。自宅で商品の試着が可能になれば、ECでも1万円以上のアパレルを購入したいと回答した人は合計76.8%と大多数となった。

質問⑦:ECを利用せず実店舗を利用する理由は?

質問⑦:ECを利用せず実店舗を利用する理由は?

店舗だとサイズ感や材質がわかって安心だから」が45.5%、「店員に相談できるから」が45.5%、「EC・ネット通販での買い物に慣れていないから」が27.3%という回答結果。

現物を確認した上での購入が基本となっていることから、自宅で試着が可能となった場合にはECを利用する可能性は高いと言えるかもしれない。

ECでも現物を確認できるサービスが求められている

実店舗とECにはそれぞれ違ったメリットがあるが、ECを利用する顧客は年々増加傾向にある。しかしながら、ファッションアイテムを「実店舗」で購入する人が多い理由としては、「商品を手に取って確認する」ことを重視している人が多いことが要因だと言えるだろう。

今回の調査では、ECで購入した商品を実際に試着できるサービスによる効果は非常に高いことが判明したため、アパレルECが今後さらに普及するためには現物を確認できるサービスの拡充が必要であると考えられる。

また、店舗が近くに無い場合や、その他の理由で来店できない顧客に対してはECが非常に重要だということが伺える結果となった。そのため、店舗数があまり多くないブランドはもちろん、EC慣れしておらず現物を確認したいと考える顧客を対象とした商材の場合は、自宅での試着サービスを可能にすることで販路を大きく拡大することに繋がるかもしれない。

コロナ禍をきっかけとして、アパレルブランドは実店舗とECの障壁を解消させる動きが加速した。今回の調査内容は、適切なEC運営を模索していく上での大きなヒントとなるだろう。

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