パイオニアと豊田通商 協業でラストワンマイル配送の物流DXを推進

ECのミカタ編集部

パイオニアと豊田通商、協業でラストワンマイル配送の物流DXを推進

パイオニア株式会社(以下:パイオニア)は、豊田通商株式会社(以下:豊田通商)との協業を通じて、ラストワンマイル配送における物流DXを推進することを公表した。

受取指定時間の遵守と輸送効率を両立

パイオニア、豊田通商両社の技術基盤を連携させた物流DXソリューションの第1弾が、物流業務における配送プロセスの効率化や省人化を実現するクラウド型の「最適配送計画サービス」だ。

パイオニアは、独自のモビリティAIプラットフォーム「Piomatix」から商用車の運行ルートを最適化する「Piomatix LBS API」を提供しており、「最適配送計画サービス」における配送ルートの作成や走行距離、所要時間の算出に、当社の「ルート探索API」「ルートマトリクスAPI」が活用されている。

拡張性の高いルートエンジンや広カバレッジのリアルタイム渋滞情報、正確性の高い運行時間予測技術から生成されたルート情報によって、受取指定時間の遵守と輸送効率を両立したラストワンマイル配送サービスを実現する予定だ。

「Piomatix LBS API」の特徴

2023年2月現在、3種類のAPIをラインアップしておりそれぞれの主な特徴は以下の通りである。

◆日本の道路環境や利用状況に応じて最適化された独自のルーティングテクノロジー

経路探索技術に関する80件以上の特許を保有しており、右左折の頻度、Uターン回避、車両の横付けのしやすさ、大型車の交通規制などの走行制約まで考慮した実用性の高いルート探索が可能。

◆到着時間予測精度97.2%を誇るシミュレーション能力

全国の主要道路をカバーするVICS渋滞情報にパイオニア独自のプローブ情報を組み合わせた、膨大な道路カバレッジをもとに渋滞回避ルートを提供。さらに、ルート上の信号有無や信号の待ち時間まで考慮し、実際の所要時間や到着時間に近い精度で予測が可能。

◆豊富なルート最適化パラメータに基づく「プロフェッショナルサービス」の提供

100項目以上の豊富なパラメータの組み合わせにより、ルート算出条件を細やかに設計する「プロフェッショナルサービス」(オプション)を提供。「車種」「業種」「エリア」を含む業務特有の制約事項まで考慮した最適ルートを、当社ルートエンジニアがカスタムチューニングする。

「最適配送計画サービス」は豊田通商の調査によると、OLPを利用した配送サービスの11月実績において、配達指定時間に対し94%以上の正確性、総配送時間約12%短縮、総配送距離約20%削減を実現したことが確認されている。

今後もパイオニアは豊田通商との協業を通じ、日本ならびにグローバルへ向けて「最適配送計画サービス」から提供されるサービスを拡充、さらには「物流2024年問題」「物流分野のCO2排出量削減」などの社会課題を解決し、持続可能なラストワンマイル配送をサポートしていくとしている。ECの拡大には物流面での問題を解決することも必須となる。今回の「最適配送計画サービス」は、今後のEC発展を支える重要な要素となることが期待されるだろう。

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