ヤマト運輸と青森県が連携協定締結　国内外への物流・商流の拡大へ向け既存サービスを拡充

青森県とヤマト運輸株式会社（以下：ヤマト運輸）は2024年3月21日、青森県総合流通プラットフォーム「A!Premium」（以下：エープレミアム）のサービスをさらに拡充していくことを目的とした「新青森県総合流通プラットフォーム構築に係る連携協定」を新たに締結した。

青森空港から海外へのダイレクト輸送などを構築

新たな連携協定に基づくエープレミアムの進化・発展について、具体的には以下の内容があげられる。

◆エープレミアムの特性を生かす輸送スキームを構築
青森―伊丹便を活用した航空輸送スキームを構築すると同時に、小型航空機への搭載に適した専用保冷資材を開発。荷物の状態やクール品質の検証などトライアル輸送を重ね、2025年4月の実用化を目指す。

◆輸送品目および届け先に応じて輸送手段を最適化
航空輸送を軸としながら、トラック輸送や海上輸送など、あらゆる輸送手段を組み合わせた最適な輸送方法を提供するサービスへの進化・発展を目指す。

◆青森空港から海外へのダイレクト輸送
青森空港における通関体制の確立や、羽田空港・成田空港を経由したスピーディーかつ安定的な海外輸送スキームを構築し、海外での物流および商流の拡大に繋げる。

販路拡大を目指す顧客のサポートを強化

青森県とヤマト運輸は2014年7月に初めて連携協定を締結し、2015年4月から「エープレミアム」のサービス提供を開始。航空機を活用したスピード輸送と保冷一貫輸送によって、本州最北端に位置する地理的に不利な条件を克服し、青森県産農水産品などの国内外への物流および商流の拡大を推進してきた。

「物流の2024年問題」などの課題を目の前にして、青森県とヤマト運輸は、高鮮度・スピード輸送の拡充、顧客の多様なニーズを後押しする最適な輸送方法の提供など、物流環境の転換期に対応したエープレミアムの進化・発展に共同して取り組むため、今回新たな連携協定を締結するに至ったという。

今後も引き続き両者連携し、エープレミアムを活用した青森県産農水産品などの物流および商流の拡大に向け、国内外でのプロモーション展開をはじめ、販路拡大を目指す顧客のサポートを強化するとしている。高品質な農水産品が国内外で広く楽しまれることが期待されるだろう。今後の動向に注目したい。