《EC事業者限定≫デジタルマーケティング最新事情LIVE

石郷“145”マナブ(編集長)

パフォーマンスディスプレイ広告を打ち出す、CRITEO株式会社(以下Criteo)は この9/18(金)東京・港区のフランス大使館にて、Criteo Live Tokyoを開催。来場者は抽選によって選ばれたEC事業者限定50名。それぞれ熱心にメモを取りながら、これからのEC事業におけるデジタルマーケティング最新事情を傾聴していた。
講演ではEC売上160億円超のベイクルーズの事例を学べる等、どのようなデジタルマーケティングの手法やテクノロジーが、費用対効果が高い結果に繋がるかなど、最新事例を元に紹介された。

主なアジェンダは以下の通り
◆ベイクルーズの講演(取締役 ICT統括 兼 EC統括 村田 昭彦氏)
◆CRITEOの講演(日本担当マネージングディレクター 鈴木 大海氏)
◆「伝え方が9割」の著者 佐々木 圭一氏の講演(コピーライター/作詞家/上智大学非常勤講師/株式会社ウゴカス代表)
経済産業省“電子商取引に関する市場調査” <2015年6月度発表>によると、
日本国内のBtoCにおけるECの市場は、12.8 兆円*まで拡大しており、今後更なる成長が期待されているが、一方で、昨今ではPCやスマホ、タブレットの普及を背景に、顧客と企業との接点は多様化しており、画一的な手法では成果を残すことが困難であると言われている。

セミナー最初のアジェンダは、こういった市場の中で、いち早くCriteoのシステムを導入し、アパレルとデジタルを融合させ成功している、ベイクルーズ・取締役:村田氏を迎え、進行役のCriteoシニアセールスディレクター:天野氏とのディスカッション形式にて講演が始まった。

【EC売上160億円超・ベイクルーズ マーケティング事例について】

(左)Criteoシニアセールスディレクター:天野氏 × (右) ベイクルーズ・取締役:村田氏

村田氏―ベイクルーズの主力はアパレルで28業態・フードで12業態・ファニチャーで2業態、そのほかフィットネスジム経営など、衣食住ライフスタイル全般・大小含めて合計43業態、店舗数でいうと300店舗強を運営し、会社全体では前期で900億強の売り上げ規模の企業であります。

天野氏―その中でEC事業についてお聞かせ願えますか?

村田氏―ベイクルーズ中EC全体では売上高164億(前期比36%増)、自社ECに関しては64億(前期比51%増)という結果で、今期は200億という数字を目指しております。自社ECに関しては2007年4月から、スタイルクルーズというサイトを運営しております。

天野氏―ECの中で自社ECと仰いましたが、その使い分けなど、戦略的にどうされてきたのですか?

村田氏―2004年頃から、ゾゾタウンの様なモールで好調に売り上げが取れることから、自社ECも立ち上げました。まずはモールを利用して自社だけではリーチできないような潜在顧客層と接触機会を作り、自社ECにおいて、ある程度のブランド体験を得たお客様との関係性をしっかり築くチャネルになっています。

ECは成長市場であり、変化が激しい。対応していくにはスピードと組織力が肝となる。そこで村田氏は、デジタルに関連する専門部隊を作ったという。組織統合をするための人員配置の見直し、強化したいシステム開発チームを作るのに内部からの人材投入が難しければ外部からとるといった改革を行った。システム開発は内製化させ、企業側で出来ることは企業でやる。「システムは自分たちで作れないと痛い目に合う。」と過去の経験から強調した。これからは普通のアパレルの会社であっても、今後デジタルやEコマースの部分をしっかりやっていこうと思ったら、頭を使ってやるべき部分こそ内製化させるべきであるという。

天野氏―ベイクルーズのEC事業におけるスマホ比率は?

村田氏―集客ベースでいえば70%、売り上げベースでみると65%、客単価においては他と比べ少し下がる位です。
昔だとスマホとPC併用の方が多かったが、現在はスマホだけで完結する方が増えています。

ベイクルーズでは多様化するユーザーに対応するにあたって、PCとスマホにおいてすぐデータ分析を行い、全てデータによる意思決定を行って、サイト作りをしている。データは最も重要な資産であると社内啓蒙がなされ、その文化を社内に確立させているとのこと。

人生を楽しむ手段として衣食住の面からサービスを提供していく中で、今後デジタルは欠かせない手段であると語る。
また一方では、結果をデータ分析するまでもなく、FBやインスタグラムといった、さほどコストのかからないものは、どんどん試して反応を見るべきだという。これだけ顧客接点が多様化し、かつ流行ったり廃れたりしているものに関しては、深く検証を行う前に試してみるべきだという点でCriteoに関しても同様であり、かつ導入して成功した事例である。

天野氏はCriteoを最初に見た瞬間に「これは確実に効果がある!」と感じ早くからCriteoに参画した。ベイクルーズの直近の状況を調べると、広告経由の売り上げの3割はCriteoでありシェアとして一番高いことや前年比でみるとCriteo経由の収益は302%と、自社データ分析を例に取って、そのパフォーマンスの高さを示した。またCriteoはモバイルへの対応も早く、ベイクルーズのスマホ率の高まりもマッチしたと評価した。

【必要な商品を・必要とする人へ・最適なタイミングで】

Criteo 日本担当マネージングディレクター 鈴木氏

デスクトップ、モバイル、ソーシャル向けのパフォーマンスディスプレイ広告を打ち出すCriteoは今年で創立10周年を迎える。130カ国以上に渡って、8,500以上もの広告主に採用され、その90%以上は継続出稿、配信は11,000社以上。そのサービスの詳細について、実際にどのような活用がなされ、どのような効果があるのか?Criteo日本担当マネージングディレクター・鈴木氏が登壇。

パフォーマンスを提供する3つの要素は、このCriteoエンジンとアルゴリズム・ダイナミックバナー、そして豊富な配信ネットワークにある。ダイナミックバナーと呼ばれるその形は非常にユニークで、通常のバナーとは少し違い、閲覧の履歴など様々なアルゴリズムを分析しユーザーが見た物に加えて、リコメンデーションを交えてパーソナライズされ動的に配信される。レコメンデーションアルゴリズムが最も関連性の高い商品を選定するのだ。自動生成されるバナーは20,000種類(フォーマット×テンプレート×色)以上、パフォーマンスによる自動最適化機能を持つ。従って、見た人によって中身が随時変わる仕組み。これによって本当に見るべき人に、見るべきメッセージで、見るべきタイミングの時にだけ表示をすることが可能という訳である。ネットワークはYahoo!Japanをはじめとする大手媒体社と直接提携しており、主要ネットワークとの接続で日本最大級の配信を誇るこの夏からはフェイスブックアプリにも表示するなど、スマートフォンにも対応、多様化するユーザーにいち早くフィットさせている点もベイクルーズなどで好評価を得ている点であろう。

広告主はクリックに対してのみ課金。
Criteoのリターゲティング・モデルはCPC課金(クリック課金)であり、表示でCPM(インプレッション)支払い、その後CPC(クリック)ベースで課金される仕組み。
実際に導入されたアパレルEC系におけるCTRとCVRにおいての成果の一例は以下。
デバイス PC  *  モバイル
CTR  0.8% * 0.7%
CVR  3.3% * 4.1%

他にカタログEC系、ヘルスケア系の成果も同様に公開され、鈴木氏によると、どれもCVRにおいて顧客さまには満足を得た結果であるとのことだった。また一般的にインターネットでウェブサイトを閲覧するユーザーは最大で約98%がウェブサイトを離脱するそうだ。Criteo経由で再訪したユーザーはCVRが約2倍であると解説した。

最後に、興味深い発表があった。
これからますますEC業界のスマホ率が高まることに対し、Criteoは今後、都度マルチチャネルに対応、デバイスを超えて繋いでいくことを重要視しており、更にチャネルを増やすために、メールでの配信を、検討企画しているという。これまでは、ユーザーが見た商品に基づいて他のサイトでバナーを表示するというものを今後はチャネル拡大の為に、更にメールでそれを配信しようというもの。来年に開始できるように準備を進めているとのことで、まだ正式発表ではないが、今後のサービス展開が注目される。

【世界一受けたい授業!】

コピーライター/作詞家/上智大学非常勤講師と様々な肩書を持つ佐々木氏

Criteoのセミナーは、EC業界に役立つ最新事例が学べるだけでなく、様々な趣向を凝らして来場者を飽きさせないLIVEだ。今回は、有名コピーライター・佐々木圭一氏が招かれた。佐々木氏の登壇を楽しみにして来場された方も多かったであろう。「伝え方が9割」を発刊され2013年ビジネス書ランキングで1位を獲得している。今回の講演では「強いコトバを作る5つの技術」が受講者に伝授された。

講演では、来場者がペアになって、それぞれの課題に沿って、短文を考え発表するというワークショップも行われた。佐々木氏がそこに、ひとつ手を加えることで、さっと表現が強く変わる事に皆、感嘆していた。

EC事業者に向けて、事例を含むデジタルマーケティングの最新事情の紹介がなされた今回のCriteo Live Tokyo。次回のセミナー開催情報が入り次第、当サイトECのミカタでまた告知させて頂くので要チェックして欲しい。

ぜひ皆様も参加しCriteo Live Tokyoを直接、体感して頂きたい。


以上

記者プロフィール

石郷“145”マナブ(編集長)

ECのミカタ 編集長。キャラクター業界の業界紙の元記者でSweetモデル矢野未希子さんのジュエリーを企画したり、少々変わった経歴。企画や営業を経験した後、ECのミカタで自分の原点である記者へ。トマトが苦手。カラオケオーディションで一次通過した事は数少ない小さな自慢。

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