「minne」が食品の取扱い開始、共通点は作り手の心

福島 れい

街角の名店と全国のお客様がつながる場「minne」

 GMOインターネットグループのGMOペパボ株式会社(以下、GMOペパボ)が運営するCtoCハンドメイドマーケット「minne(ミンネ)」にパン、焼き菓子、ジャム等の手作り食品を販売できるカテゴリーが新たに追加された。

 「minne」と言えば作家さんが心を込めて作った作品が集まるハンドメイドマーケットとして人気を集めているが、今回追加されたのは、“人の手で丹念に作られた手作りのもの”という共通点がある”食品カテゴリー”だ。ここには、「minne」がより一層ハンドメイドで得られる可能性や体験を広げ、今まで出会うことのできなかった街角の名店と全国のお客様がつながる場になればという願いが込められている。

 この度、「minne」で登録・販売できるようになった食品は、”パン、焼菓子、ジャム、シロップ、チョコレート”といった加工食品だ。今後、順次登録可能な食品を増やしていく予定だという。並行して、購入者向けの試食会や、販売者向けの勉強会を全国で開催し、購入者、販売者の双方が安心して利用できる環境作りを進めていくとしている。

 これまで「minne」で販売されてきたアクセサリーや雑貨などといった作品と同様、食品にも作り手の想いが込められているハンドメイド作品だというGMOペパボの発想は、パン屋やレストランなどを営む食品作家にとって、新しい売り方を提供することになるだろう。1点物のハンドメイド作品は勿論、どんな商品にも作り手の想いが込められている。売り手と買い手が対面しないECだからこそ、作り手の心を大切に扱う「minne」は人気を集めているのかもしれない。

 先日、記事でも取り上げた(https://goo.gl/RdE6yj)が、ハンドメイドの商品のマーケットプレイスにおいて、食品を取り扱う流れになっている。ある意味、例えば、料理屋のコックも一級のクリエイターであり、うなづける。また、この動きは、CtoCマーケットにおいて商品の幅が広がっていることを示しているだけでなく、食品のような鮮度が問われるものでも、安心して送れるだけの物流環境が整っていることを意味しているようにも思え、CtoCの可能性を感じさせるニュースだ。


記者プロフィール

福島 れい

ECのミカタ編集部に所属するバドミントンと和服、旅好きの記者、通称れーちゃん。ミニ特集「アパレルECの未来(https://goo.gl/uFvr2C)」等、これからEC業界がどんな風に発展していくのか。に注目しながら執筆しています。2017年の執筆テーマは、”私にしか書けない記事をタイムリーに”。

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