特別企画:ASPカートが見据えるECの未来【CARTSTAR編】

ECのミカタ編集部

 今やモールとともに当たり前に存在する独自ドメインのEC店舗。その中でも更に手軽に始めることができるASPカート。

 ASPカートで店舗を持つ意味、存在の意味、理解できていますか?

 今回は、ASPカート「CARTSTAR」等、独自ドメインからモール出店店舗まで多くのEC店舗を支えるサービスを展開するNHN テコラス株式会社 コマース事業本部 取締役事業本部長 松崎太 氏にお話を伺いました。

特別企画:「ASPカートが見据えるECの未来」目次
・【成り立ち】https://goo.gl/Gdljww
・【CARTSTAR編】https://goo.gl/jT8kuH
・【FutureShop2編】https://goo.gl/hlUZ30
・【MakeShop編】https://goo.gl/oEQZwK
・【カラーミーショップ編】https://goo.gl/JF9NmQ
・【ショップサーブ編】https://goo.gl/tjyoGN

CARTSTARの誕生、その背景にあったもの

 NHN テコラス株式会社(以下、NHN テコラス)が提供するASPカート「CARTSTAR」は、どのようにして誕生したのだろうか。NHN テコラスは2014年に社名を変えており、元々は株式会社SAVAWAYという社名で「マルチドメインカート」というショッピングカートシステムを展開していた。

 時代の流れとともに新しい技術が求められるようになったことをうけ、急速に普及し始めたスマートフォンやインターネット広告へシームレスに対応した新しいカートが必要となった。そこで、プロモーションマネジメントやターゲットマネジメントなどの新しいマーケティングの手法をシステムに取り入れて客単価を上げること、顧客を増やすことに視点をおいたカートを作ろうということをきっかけに、CARTSTARは開発された。

 CARTSTARは、昨年末時点で1,000店舗以上のEC事業者に利用されている。キャンペーンマネジメントが可能、SEO対策がしやすい、集客・客単価を上げる仕組みが他社カートと比べて比較的わかりやすいといった点が魅力であり、他社カートと比べても新しいカートであることから最新の技術を素早く取り入れている。

 ”NHN テコラスといえば”、なんといっても「消費者ファースト」の動きだろう。消費者を知るための「お買い物研究室」をはじめとした取り組みから、消費者目線のサービスを作っていくことを特に大切にしている。なので、EC事業者はCARTSTARを使うことで、買い物客にとって利用しやすい消費者目線のECサイトの開設を実現できるのだ。

 では、CARTSTARを使ってECサイト立ち上げるとなると、EC初心者はどのような作業が必要になってくるのだろうか。

消費者目線のASPカートでEC店舗をどう彩る?

消費者目線のASPカートでEC店舗をどう彩る?CARTSTARを利用してECサイトを立ち上げるまでのスケジュール表

 上の図は、CARTSTARを利用してECサイトを立ち上げるまでのスケジュール表だ。CARTSTARは、ストレージの容量によって課金体系が変わってくるものの、最低料金であれば初期費用2万円、月額費用1万円で利用することができる。また、年間での契約ではなく月ごとの契約となってくるので、いきなり大きなコストが発生することはない。

 CARTSTARの利用を始めるにあたって、EC事業者はまずNHN テコラスが連携できる決済代行会社との契約手続きが必要だ。その手続きがおよそ1か月ほどかかるので、EC事業者はその間にサイトデザイン制作や商品画像などの素材準備などをしてECサイト作りを進めていく。

CARTSTAR管理画面イメージ

 そうした作業は、上の図のCARTSTAR管理画面(イメージ)で行う。基本的に、「初期設定→デザイン→商品登録→受注管理→在庫管理」といった流れがサイト作りのベースとはなるものの、順番に捉われることなく既に準備ができている作業から進めていくことができるので、この作業の流れというのは店舗によって異なり、それぞれの強みに合わせてそれぞれのペースで利用できるのは嬉しい。
 
 一方、ECサイト作りに不安を持っているEC初心者もご安心を。NHN テコラスでは、コンサルティングの体制が整っているのみならず、サイト制作についてもサポートしてくれる。特に、CARTSTARのサイトデザインは、CSS(カスケーティング・スタイル・シート)を用いるのだが、導入の仕組みがわからなくともサポート部隊がしっかりと寄り添ってくれる。

 また、CSSの導入がどうしても難しいというEC事業者に対しても、CARTSTARではデザインテンプレートを用意しているので、より速くECサイトを開設したい事業者は、そのテンプレートを使うことでスピーディーにサービスを利用することができるのだ。

 実際に、CARTSTARを利用しているEC店舗にはどのくらいの規模の店舗が多いのだろうか。

NHN テコラスが考える、EC業界でのASPカートの特権

 「CARTSTARを利用している事業者様のなかには、2,3人でEC店舗を運営している方もいらっしゃいます。NHN テコラスでは、サポート体制が整っているので、商品点数やどのくらいの売り上げを目指すかなどの目標を相談してもらえれば、開店までしっかりとサポートいたします。サイトデザイン費は、デザインへのこだわりによって変動しますが最低30万円から、凝ったものだと100万円ほどになります。

 CARTSTARを利用して成功しているEC店舗様に共通していることは、商品に独特の強みを持っていることや、売り方の”勝ちパターン”を知っていることですね。例えば、メルマガを配信するタイミングや広告を入れるコツがわかっているなど、成長される店舗様は勝ちパターンをしっかりと作っているのです。とある自転車屋さんは、CARTSTARを利用し、ECだけで年商2億円もの売り上げを立てています。

 もし、これからECを始めようという方でCARTSTARの利用をお考えであれば、やる気と根性を持ち続けていただきたいです。一度始めたからには悩みながらも勝ちパターンを掴んでいくこと。NHN テコラスには制作部隊やコンサルティング部隊もいるので、一緒に悩みながら成長して、勝ちパターンを探していきましょう。」

 店舗の規模の大小は関係なく、自社の商品にこだわりと自信を持っていることが、CARTSTARで成功していく秘訣なのだ。そして、”一緒に”勝ちパターンをつかんでいくこと。こうして、勝ちパターンを練って店舗のカタチを作っていけるのは、ASPカートならではなのだろう。

 そういったことも含め、ASPカートの良さというのは、やはり、モールに支払うコストを気にせずビジネスができることや、各モールの色に染まることなくサイトデザインが自由にできるので、自社店舗のブランディングがしやすいということだ。

 だからといって、「ASPカートの方が良い」というわけではない。実店舗なのか、ECなのか、モールなのか、ASPカートなのかと、チャネルが違えど、EC事業者が知識を積んでどれだけ真剣にお客様と向き合いながら商売を行っていけるかということが共通して重要なのである。

 NHN テコラスが大切にしている「消費者ファースト」という姿勢は、特に独自ドメインのEC店舗にこそ活きてくる。「モールと消費者が向き合う」のではなく、「EC店舗と消費者が向き合う」環境作りが実現できるのはASPカートの特権であり、とりわけ新しいカートであるからこそ、先進的な売り場づくりを提供することができるのは、CARTSTARの特徴なのではないだろうか。


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