中国モバイルプログラマティックバイイングの急成長

賈 韶蕾

中国モバイルプログラマティックバイイングの急成長

2016年、中国企業がディスプレイ広告のプログラマティックバイイングにかける費用が205億3000万元に達しました。前年比78.5%の伸びを見せており、2019年には677億9000万元に達する見込みです。

2012年以来プログラマティックバイイングは100%を超える成長率を見せてきました。2016年の調整期以降は成長率が減速しています。

中国のプログラマティックバイイングは発展初期段階で現在も成長過程にあるので、 長期的な目で見ると今後も大きく発展する可能性があります。
これまで速いスピードで成長してきましたが、今後は比較的緩やかなスピードで発展していく見込みです。

次はプログラマティックバイイングの中でも、モバイルプログラマティックバイイングに限定して見ていきましょう。

中国企業がモバイルディスプレイ広告のプログラマティックバイイングにかける費用は、2016年に103億1000万元に達しました。

前年比206.2%の伸びを見せており、2019年までには451億元に達する見込みです。
現在の中国では、PCではなくモバイルプログラマティックバイイングが重視されていることが判ります。
モバイルプログラマティックバイイングは今後3年間これまでより速いスピードで成長することが予想されています。

2016年、モバイル広告収入額が初めてPC広告収入額を超えました。それを機にモバイルプログラマティックバイイングは急成長し、広告主は進んでモバイルプログラマティックバイイングに費用をかけるようになりました。

2016年、モバイルプログラマティックバイイングのマーケットシェアは全体の50.2%のを占め、予想を上回る結果を見せています。初めてPCプログラマティックバイイングのシェアを上回る結果となりました。

モバイルプログラマティックバイイングは今後も拡がりを見せ続け、2019年にはマーケットシェア65%を超える見込みです。


著者

賈 韶蕾 (SHAOLEI JIA)

中国山西省出身、2010年来日し、2015年に(株)ヴァリューズに入社。
化粧品や日用品のメーカー企業を中心にコンサルティングを行う。
来日後は日本語の勉強をしながら、日本の人気商品を中国で販売するビジネスを3年間行っていたため、
この“転売”経験を活かし、現在は日本市場のマーケティング調査だけではなく、中国市場の分析事業も担当している。

https://www.valuesccg.com/-/china/