タップだけで購入完了!? LINE経由の売上アップにつながるユーザー体験

松元由布子

LINE公式アカウントの運用で最終的にサイト流入や売上を増やしていくには、様々な施策を組み合わせて対策する必要があります。

●自社サービスに親和性のある友だちを増やす
●ユーザーに必要とされる効果的なメッセージ配信を行う
●クリエイティブを工夫する
●クーポンなどインセンティブ施策を展開する
●広告を利用する

これらの各施策ももちろんですが、それ以上に「LINE公式アカウントやECサイトを通じてどのようなユーザー体験を届けるか」がとても大切です。

今回は、LINEログインの活用でユーザー体験がどのように便利になるのか、また、それによって、どのようにLINE経由の売上につながっていくのかを事例を交えながらご紹介します。

ユーザーの手間を最小限にし、購入プロセスをシンプルに

購入意欲のあるユーザーが途中で離脱することなくスムーズに購入を完了できるように、離脱となる要因を取り除くことは、ユーザーの利便性を高めることに直結しています。

離脱してしまう原因例

●欲しい情報に辿り着けない
●購入プロセスが煩雑で購買行動完了までに必要な操作が多い
●入力フォームが最適化されていない...など

例えば、せっかくLINEのメッセージやリッチメニューからユーザーが興味をもちECサイトを訪れてくれたのに、購入前のログイン画面でIDやパスワードを忘れてしまった...入力が面倒だからまた後で...と離脱してしまうケースは少なくありません。

ところが、LINEのメッセージやリッチメニューからIDやパスワードの入力なしでECサイトにログインした状態で遷移し、そのままタップ操作だけで購入できるとしたらどうでしょうか?

それを可能にするのが、LINEの自動ログイン機能です。

LINEの自動ログインとは「LINEログイン」の機能の一つで、メールアドレスとパスワードの入力を省略し、アプリ上のアカウント情報を元に自動的にログインすることができる機能です。(ユーザー認証)

以下は一般的な購買導線とLINEの自動ログインを活用した購買導線の違いを図にしたものです。
LINEの自動ログインを活用することで、ユーザーの手間を最小限にし、購入プロセスが非常にシンプルになることがわかります。

(一般的な購買導線とLINEの自動ログインを活用した購買導線の違い)

リピートを増やす!LINEの自動ログイン×リッチメニューでLINE公式アカウントをEC利用の入り口に

中でも、リッチメニューとLINEの自動ログインの組み合わせは特におすすめです。

ご存知の通り、LINE公式アカウントのリッチメニューはトーク画面下に固定表示できる上、自社オリジナルのメニューをビジュアルで訴求できる重要な導線です。

リッチメニューとLINEの自動ログインの組み合わせることで、リッチメニュー経由のユーザーの離脱を防ぐことはもちろん、リッチメニューをタップするだけでサービスを利用できる便利さによって「ECサイトやサービス利用はLINE公式アカウントから」という状態をつくりだすことができます。

これは特にリピート利用の促進による売上増に効果を発揮します。

実際、弊社の事例においても、リピート利用が増え、LINE経由売上のうちリッチメニュー経由の売上が7割を占めるというケースは少なくありません。

具体的な活用例をご紹介します。

リッチメニューから該当の店舗やお届け先が選択された状態で遷移しスムーズに注文
宅配寿司「銀のさら」のLINE公式アカウントでは、LINEのメッセージやトーク画面上のリッチメニューから「銀のさら」公式サイトにアクセスすると同時に自動的にログインが完了し、すでに該当の店舗やお届け先が選択された状態でスムーズに注文ができます。

つまり、「リッチメニュー×LINEの自動ログイン」で注文時に「フォーム入力する必要がない状態」をつくりだしています。

▼LINE経由の売上を増やす方法 リッチメニューで届けるユーザー体験が鍵!|ECのミカタ

会員向けコンテンツへの簡単アクセスで利便性を高める
マイページなどの会員向けコンテンツを利用するには、一般的に以下のようなプロセスが必要です。

1.ブラウザでサイトにアクセス
2.メールアドレスやパスワードを利用してログイン
3.マイページへアクセス

LINEの自動ログインに対応していれば、これらのプロセスを経ることなく、リッチメニューをタップするだけでログインした状態でマイページを利用できます。

(マイページなどの会員向けコンテンツへもタップするだけでログインした状態で遷移)

ポイントの確認、注文履歴の確認、会員向けクーポンの利用など会員向けコンテンツへのアクセスも非常にスムーズです。

特に、マイページへのアクセス頻度の高い定期購買では、注文内容の確認や次回注文内容の変更もリッチメニューから簡単に完了できるため、ユーザーの利便性も向上し、継続利用につながります。

▼定期購入の継続率UP!顧客満足度を高めるLINE公式アカウント活用術|ECのミカタ

リッチメニューのタップで自動ログインし、LINEのデジタル会員証を表示
「リッチメニュー×LINEの自動ログイン」はLINEのデジタル会員証でも活用されています。

LINEのデジタル会員証とは、LINEアプリで手軽に提示できる会員証やポイントカードで、ユーザーはアプリを別途インストールする必要がなく、QRコードを読み取るだけでLINEアプリ内で会員証を発行、提示できます。

アコーディア・ゴルフでは、LINEのデジタル会員証を活用し、LINEアプリ上で会員証を表示しゴルフ場にチェックインできる仕組みを実現しています。

会員証の持参し忘れや紛失の心配もなく、フロントが混雑している時でもスムーズなチェックインが可能です。

また、ゴルフ場予約もID・パスワードを入力する必要がなくLINEのリッチメニューから簡単に行えます。

▼LINEデジタル会員証:なぜ注目?どう活用する?|ECのミカタ

LINEログインはユーザー体験を向上させる

ソーシャルPLUSでは、毎年、「どのソーシャルログインが、どのような理由で導入されているのか?」「各種ソーシャルログイン導入サイトにおいて、よく利用されたのはどのソーシャルログインか?」などを調査結果としてまとめています。

先日発表した「ソーシャルログイン導入・利用状況調査 2023年」では、昨年に引き続きLINEログインが最も多く利用されたソーシャルログインという結果になりました。

その背景には、LINEログインがLINE公式アカウントへの友だち追加やID連携を促進できるという企業視点でのメリットだけでなく、ECサイトへのログインが簡単になることや、会員証表示やリッチメニューからの自動ログインなどを通してユーザー体験の向上につながっていることが大きな要因となっています。

(画像引用:ソーシャルログイン導入・利用状況調査2023!LINEログインの導入サイト数が過去最多に 利用回数でもLINEログインがトップ

LINEの自動ログイン機能を実装するには?

LINEの自動ログイン機能を活用するには、自社サイトへのLINEログイン実装が必要です。
また、サイトにあわせた導線設計やLINE公式アカウントと連携した活用がポイントとなります。

さらに、LINEログインには自動ログイン以外にも、ECサイトへの会員登録のフローの中で友だち追加を行える「自動友だち追加機能」やLINEアプリに登録しているユーザー情報をフォームに自動入力できるフォームアシスト機能「LINE Profile+」など、LINE公式アカウントの活用に効果的な機能があります。

これらの機能は一部の代理店やパートナー経由の申請が必要となるため、自社開発ですすめたものの、導入が難しかったというケースもあります。

そのため、LINEログインの効果的な活用をご検討の際は、まずは知見のある企業にご相談されることをおすすめします。

ソーシャルPLUSはLINEの広告商品とAPI関連サービスの導入における技術支援を行うパートナー認定制度(LINE Technology Partner)のコミュニケーション部門において、最上位の「Premier」に認定されています。
これまで300サイトを超えるLINEログインの実装、LINE連携によるCRM施策のご支援の実績がございます。

サイトごとにベストな実装方法や導線設計のアドバイス、導入後のサポートも行っております。LINEログイン導入のご相談などお気軽にお問い合わせください。

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参考

▼LINEログインとは? 読めばわかる! 特徴・メリット、導入方法、活用事例を一挙解説

▼LINEの自動ログイン機能

▼ソーシャルログイン導入・利用状況調査2023!LINEログインの導入サイト数が過去最多に 利用回数でもLINEログインがトップ

▼宅配寿司「銀のさら」がソーシャルログインで実現する便利なネット注文体験とは?継続利用率を高め、LINE経由の売上を伸ばしたポイント

▼アコーディアゴルフ、「カジュアルで楽しいゴルフライフ」を届けたい! 予約からチェックインまでLINEで実現する、シームレスな顧客体験。


著者

松元由布子 (Yuko Matsumoto)

ソーシャルログイン・ID連携サービス「ソーシャルPLUS」のマーケティング担当。2015年にフィードフォースに入社後、ブログメディア編集長としてコンテンツマーケティングに従事。2022年6月よりソーシャルPLUSに転籍し、現在に至る。会員IDとプラットフォームのID連携により、CV導線の簡略化から、友だち追加の促進、会員情報に応じたセグメント配信まで顧客体験を豊かにするためのLINEのCRM施策をご提案。

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