商品を世界約100ヶ国に届ける!越境ECに必要なこと~EC店舗News

ECのミカタ編集部

 お盆休み真っ只中の本日、どのように過ごされているでしょうか。どこかに出掛けている人や、日頃の疲れを取るために家でのんびりしている人と様々でしょう。お盆休みを有意義に過ごし、エネルギーを充電したいものです。

 本日お届けする店舗Newsは、越境ECに進出した店舗についてです。合わせて、越境ECに進出するポイントもまとめました。

「KOHSHIN SATOH」の越境ECが遂に登場!

 デザイナー佐藤孝信氏が手掛けるアパレルブランド「KOHSHIN SATOH(コーシンサトー)」を運営する株式会社アーストンボラージュ(以下、アーストンボラージュ)が、公式オンラインストアとして越境ECをオープンした。そのオンラインストアは、世界約100ヶ国への販売・配送へ対応しており、言語も日本語・英語の2言語で展開している。

 佐藤孝信氏は、1975年にアーストンボラージュを設立。それまでの概念やモード界の常識を打ち破るような自由奔放で新鮮なデザインによって注目を集めた。1983年に東京コレクションへ参加し、たちまち脚光を浴び、その後のメンズ・デザイナーズ・ブランドブームを引き起こすこととなった。

 「KOHSHIN SATOH」はパリを拠点に活動してきたが、2015年に設立40周年を迎え、10年ぶりに東京コレクションでショーを開催した。日本発のブランドとして、今なおワールドワイドな舞台で常に新しいものを生み出し続けているが、2016年新たな挑戦としてウェブ領域に進出する。

 今回の越境ECは、ファッション領域に特化したITサービスを提供する株式会社Drop(以下、Drop)との協業によりスタートした。Dropは、日本国内の約160ものデザイナーズブランドが参加したグローバルファッションEC「KIEI Tokyo」の運営経験を生かし、システムの構築やサイトデザインのような制作だけでなく、SNSや広告運用などのマーケティング面でもそのノウハウを提供していく。

 前述のように、ファッション業界で高い注目度を誇る「KOHSHIN SATOH」というブランドが、遂に公式オンラインストア、それも越境ECをオープンするということで、ファッションEC、越境EC、両側面で、注目度はされに高まるだろう。約100ヶ国に販売・配送するということで、今まで手が届かなかった人も「KOHSHIN SATOH」を楽しむことができるようになり、ファンの幅もより広がっていくはずだ。

素敵な洋服に出会える「KOHSHIN SATOH」

越境ECに進出する前に準備することとは

 近頃、「KOHSHIN SATOH」のように越境ECに進出している企業が増えてきた。そもそも越境ECとは、インターネットを通して海外で商品を売買することだ。日本に居ながらにして海外で商品を売ることができる、しかし、越境ECならではのハードルもあり、進出するにはそれなりの準備が必要だ。

 まず、必要な準備として最も重要なことが「言語対応」だ。多国に商品を売るためには、多言語対応が必要になる。もちろん、1つの国に絞るならば、その国だけの言語対応で良いが、越境ECに進出する企業は多国で商品を売ることが多い。また、1つの国に絞って成功したら、次は他国でも挑戦したくなるだろう。それを考えると、初めから多言語対応をしておくに越したことはない。

 続いて、ECに必要な決済を海外仕様にする必要がある。特に、中国への越境ECならば「銀聯(UnionPay)」や「支付宝(AliPay)」などを導入すると、スムーズに決済が進むようにする。これは海外のユーザーに限らず、全てのユーザーに言えることだが、最後の決済が大変だと購入することを止めてしまうことがある。

 そして、物流に関しても海外発送が可能なサービスを選ぶ必要がある。例えば、tenso株式会社が運営する「転送コム」などは、日本の商品を海外にまとめて届けてくれることや、安全性が高いこともあり、ユーザーからも信頼されている。

 そのような準備を経て、越境ECに進出することになるが、無事に進出することができたらPRをしっかり行うことが大切だ。その方法として、例えば、InstagramやFacebookの広告を使用することがある。日本と同様に、海外でもInstagramやFacebookの利用者は増加している。日本よりも海外の方が多い場合もある。そういった現地事情を踏まえ、しっかりとPRをすることにより、海外でも売れるようになる。ヒット商品になる可能性は、このPRにかかっている。

 越境ECに進出するためには様々な準備が必要だが、これらの準備をしっかりと行うことが、海外のユーザーに愛されるECとなる第一歩だ。さらに、「爆買い」という言葉があるように、日本の商品は海外のユーザーに好かれる傾向がある。これは行けるという商品があれば、ぜひ越境ECに挑戦してみてほしい。簡単なことではないが、越境ECに進出してみることでまた新たな光が見えてくるはずだ。


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