人工知能搭載のRikoとMikaが人手不足のアパレル業界を救う

　ファッションベンチャーの㈱ニューロープは、着こなしの解説を丁寧にしてくれるパーソナルスタイリストのRikoと、コーディネート提案をしてくれるショップ店員のMikaをLINE上でリリースした。LINEで友達申請をするだけで、無料で利用できるという。いずれも人工知能で、ニューラルネットワークに基づき、約100万枚のファッションスナップを教師データとしているという。

　やはりアパレル業界のEC周りに対するトレンドは見ていて面白いなと感じる。ニューロープがリリースしたパーソナルスタイリストのRikoと、コーディネート提案をしてくれるショップ店員のMikaという二人のキャラクター。約100万枚のファッションスナップを教師データとしているというから驚きだ。いずれも人工知能でLINEで友達申請をするだけで、無料で利用できるという。

　『Riko』は人工知能のパーソナルスタイリスト。LINEのチャットで自分のファッションスナップや持っているアイテム、買おうか悩んでいるアイテムの写真を投稿すると、そのアイテムをどのように着こなすと良いのか、具体的にアドバイスしてくれる。

　『Mika』は人工知能のショップ店員。LINEのチャットでユーザーのファッションスナップや持っているアイテム、買おうか悩んでいるアイテムの写真を投稿すると、「こんなアイテムと合わせられますよ！」と、そのアイテムを取り入れた様々なコーディネートを提案してくれる。また、提案されたコーデのリンクをタップすると、コーデに取り入れられているアイテムの類似商品をそのまま買うことができるという。

強い危機感が生み出す、先端技術を駆使した改善への道

　アパレルショップの現場では、人手不足の問題が長らく解決されずにいる。それが結果的に冒頭に述べた「アパレルECは面白い」と感じてしまう点なのかもしれない。どういうことかというと、業界全体の問題として、「なんとか改善していこう」という強い危機感のようなものを感じるのだ。それが結果的に他の業種よりも先端の技術をうまく取り入れ、最先端を感じさせてくれる事に成功しているのだろう。それ使って現場が改善されていく様子を見ていて非常に面白いのだ。

　一般的な情報を提供したり、膨大な情報の中から選択肢を提供したりといったことを人工知能は得意としている。顧客の気持ちにフィットして気分を高めることを得意とする人間と手を組み、それぞれの領域に特化してパフォーマンスを出せば、最高の顧客体験を生めるだろう。他の業種においても、アパレルEC業界の技術面に関するトレンドは押さえておいたほうが良さそうだ。