EC化にも活用できる『IT導入補助金』の2018年度一次公募が始まる

ECのミカタ編集部

経済産業省が所管する中小企業のIT化を後押しする「IT導入補助金」の2018年度の一次募集が始まった。

経産省による中小企業IT化支援策

IT導入補助金とは、経済産業省が取り扱う中小企業のIT化を支援するための補助金だ。つまり政府が一般の中小企業を対象に一定の条件をもとに公募を募り、その条件に適合した企業に対して補助金を提供するもので、正式名称を「サービス等生産性向上IT導入支援事業」と言う。

名前にある通り、中小企業の「生産性向上」を主眼にした制度になっていて、自社の経営強化のために必要なITツールを導入することが本筋となる。つまり、「補助金があるから特に必要ではないけれど、なにかしらITツールを導入しよう」というスタンスではなく、しっかりと自社のアドバンテージや、経営強化のために具体的にこの部分でITツールが必要で、そのために補助金を使いたいという分析が必要になる。

こうした前提はあるものの、多くの中小企業やEC化を進めたい、強化したい中小事業体にとって、非常に有効な政府系の支援策であることは間違いないと言えるだろう。

2018年度一次公募はより多くの企業にチャンスが

2018年度一次公募はより多くの企業にチャンスがサービス等生産性向上IT導入支援事業を担う、一般社団法人サービスデザイン推進協議会「IT補助金」サイトより

今回の募集のポイントはいくつかあるが、注目すべき点のひとつとして、上限額が下がっている点がある。つまり一件あたりの最高金額は下がっているのだが、裏を返せばより多くの事業体が利用可能になっていると言えるだろう。

【補助上限額】
2017年度:100万円

2018年度:50万円

【補助率】
2017年度:投資額の3分の2

2018年度:投資額の2分の1

また、EC事業を展開する企業向けのサービスも多対象となっており、ネットショップの出店などEC化を進めたい、また既存のEC事業を強化したい事業体にとっても朗報と言える。

一次公募は2018年4月20日(金)〜6月4日(月)だ。また二次、三次公募も今後行っていく予定だ。

多彩なITツールが対象

補助金の対象となるITツールも多岐に渡っていて、CRMシステムや、在庫管理システム、コミュニケーションツールや予約管理システムなど幅広いものが活用可能だ。こうした点からも、必ずしも経営基盤が強固とは言えない事業体が、補助金導入を通したIT化ができるまたとない機会となっている。なお補助金の申請やサポートは、IT導入支援事業者が行う。

『IT導入補助金』 導入事例

・Hamee株式会社 EC⾃動化プラットフォーム「ネクストエンジン」およびフロントオフィス⽀援サービス
ネクストエンジン:導入実績No1!受注管理・在庫管理・商品管理などの作業を一気通貫で効率化・自動化

・株式会社イメージデザイン ECサイト支援一元管理システム「楽々通販2、楽々通販2マネジメント」など
楽々通販2:ECサイトの受注/商品/在庫/顧客/ページ管理/データ分析など、ECサイト運用に必須の業務を一元管理。メール配信によるCRMの仕組みの構築も可能に。


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