楽天『Rakuten-EXPRESS』の対象エリアを千葉県に拡大!自社配送も一部で開始

楽天株式会社(本社:東京都世田谷区、代表取締役会長兼社長:三木谷 浩史、以下「楽天」)は、運営する配送サービス「Rakuten-EXPRESS」の配送エリアを千葉県市川市、船橋市、浦安市、松戸市(以下、「千葉県4市」)に拡大した。また、「楽天市場」出店店舗を対象に提供する、商品の保管から配送までの包括的な物流サービス「楽天スーパーロジスティクス」の一部の荷物を「Rakuten-EXPRESS」にて自社配送として開始したことを公表した。

住宅敷地内への置き場所指定配達「置き配」の対象エリア拡大

「Rakuten-EXPRESS」では、これまで、楽天グループで生活用品や日用品のECサービスを提供するRakuten Direct株式会社および「楽天ブックス」の商品を対象に、東京23区内で配送サービスを提供してきた。6月には、住宅敷地内への置き場所指定配達「置き配」を開始し、ユーザーの不在時にも事前に指定された場所への荷物のお届けを可能にするなど、利便性の高いサービスの実現に取り組んでいる。

今回、その配送エリアを東京23区に加え千葉県4市に、対象商品を「楽天市場」の出店店舗の商品にも拡大することで、より多くのユーザーに利便性の高い配送サービスを提供し、「楽天市場」における買い物体験価値の向上を図るとしている。

「ワンデリバリー」構想の一環

楽天は、EC物流の健全化を目的に「楽天市場」における包括的な物流・配送サービスを構築する「ワンデリバリー」構想を掲げており、今回の「Rakuten-EXPRESS」のサービス拡充もその一環となる。

「Rakuten-EXPRESS」は、楽天の運営する配送サービスだ。楽天グループで日用品のECサービスを提供するRakuten Direct株式会社および、「楽天ブックス」の商品に加え、「楽天スーパーロジスティクス」で担う「楽天市場」の出店店舗の一部商品を対象に、東京23区および千葉県の一部(市川市、船橋市、浦安市、松戸市)で配送サービスを展開中だ。

再配達においては、24時までの時間指定に対応するほか、不在再配達を減らす取り組みとして、住宅敷地内への置き場所指定配達「置き配」にも対応している。

ECと物流の未来を見据える楽天

同社では、昨今、国内物流業界において不在再配達の増加や人手不足などが社会問題化し、EC店舗が安定的に店舗運営を行うことが困難になっているとしている。こうした背景から、楽天は、「楽天市場」において商品の注文から届けまでの仕組みを一気通貫で管理する包括的な物流サービス「ワンデリバリー構想」を掲げ、「楽天スーパーロジスティクス」や「Rakuten-EXPRESS」をはじめとする様々な施策に取り組んでいるところだ。

このように物流のラストワンマイル、特に再配達の増加は、物流業界に大きな負荷をもたらし、商品の輸送を物流プラットフォームに頼らざるを得ないEC市場そのものにも少なからず暗い影を落としている。

もはや社会問題とも言える、その配送における課題に対しては官民挙げた対策が各所で実施されているところだが、巨大ECプラットフォームである楽天も新たなかつ抜本的と言える対策に乗り出していることがここでも明らかとなったようだ。物流とECの未来を考える上でも、ワンデリバリー構想の今後の進捗にも視線を送りたい。

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