Yahooが相次ぐ災害とECとの関係を明らかにする調査を実施【Yahoo!ショッピング調べ】

ECのミカタ編集部

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ECサイト大手のYahoo!ショッピング(以下「ヤフーショッピング」)は、ネットショッピングレポート第一弾として、相次ぐ天災による2018年の防災に対する各地域の動き、意識の変化を全国のショッピングデータから読み解く調査を実施し、その内容を公表した。以下、概要を見ていく。

防災関連商品の注文者数が約7倍に急上昇

防災関連商品のデータを見てみると、6月18日に発生した大阪府北部地震をきっかけに、発生前の注文者数の平均に比べて2.9倍伸びており、北海道胆振東部地震を受けてさらに2.3倍、現在と6月以前と比較すると合計約7倍の伸びとなっている。

防災関連商品注文者数週次推移 全国(同社資料より、以下、同様)

各地域別に見てみると、被害に遭われた地域の注文者数が顕著に伸びており、6月に地震の被害に遭った近畿では、9月に発生した北海道胆振東部地震でも高い防災意識の高まりが見られ、逆に東北、関東、九州・沖縄は伸びが低い傾向にあり、被害に遭った地域と差が見られるとしている。

防災関連商品 地域別注文者数前年比(単位:倍)

災害によって変化する被災地のニーズ

被害に遭われた地域の方々による注文の伸びにより、その地域で必要とされているものが浮き彫りとなっているようだ。豪雨の被害を受けた広島、岡山、愛媛では、浸水対策として土のう袋の需要の高まりが見られた。7月の防災商品の注文者数が最も伸びた日は7月15日で、被害がある程度収まり対策を始めた方々の動きが見て取れるとする。

一方、停電が深刻な問題となっている北海道胆振東部地震では、発電機の需要が最も高まり、特に手回しで充電できる商品の注文が急激に伸び、同様に防災意識の高まった北海道以外の地域でも停電に備える商品として徐々に注文が伸びているとのことだ。

【北海道】各商品注文者数前年比

災害大国で存在感を増すECとその役割

調査にある通り、防災関連商品の注文者数が約7倍に急上昇する結果となった。2018年は地震に豪雨、台風と甚大な被害をもたらす災害が日本列島に相次いだ。そうした深刻な状況がデータにも如実に反映されているということにもなる。災害の多さは、日本の地勢的な宿命とも言えるが、そうした災害大国で生活するにあたって、ECも大きな役割を果たしつつあることも浮き彫りとなったようだ。

ヤフーショッピングでは、今回の被害に遭われた地域の出店者へ注文をしたユーザーには、被害の影響により受注連絡や配送の遅延などが発生する場合がある旨、公式サービスより「お知らせ」を出しているとのことだ。それに伴うユーザーによる出店者への評価について、一定期間、低い評価に対する集計をストップし出店者が通常営業へ復帰できるようサポートを継続していくとしている。

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