東京海上がAmazonグローバルセリングを活用した越境EC支援サービスを開始

ECのミカタ編集部

東京海上日動火災保険株式会社(取締役社長 北沢 利文、以下「東京海上」)は、株式会社広島銀行(代表取締役頭取 部谷 俊雄、以下「広島銀行」)および株式会社グローバルブランド(代表取締役 山田 貴弘、以下「グローバルブランド」)と連携し、日本の販売事業者が海外の Amazon で商品を販売できる「Amazon グローバルセリング」を活用した新たな制度を創設した、

Amazonグローバルセリングを活用

東京海上では、今回のサービス開始の背景について次のように述べている。日本各地において、都市部への人口集中による過疎化が課題となっており、地域企業は人口低下に伴う商圏の縮小が喫緊の課題となっている。

「Amazonグローバルセリング」(※1)をはじめとする、ECサイトを通じた国際的な電子商取引(以下「越境EC」)は、海外で商品を販売するリスクやコストを軽減させながら海外に商圏を拡大する取り組みとして昨今注目されており、特に、対北米向けの市場規模は2020年に1兆円を超える(出典「平成29年度我が国におけるデータ駆動型社会に係る基盤整備」)と言われている。

このような状況を踏まえ、地域企業の商圏拡大を目的とした海外進出を後押しするため、「Amazonグローバルセリング」を活用し、東京海上、広島銀行、グローバルブランドの3社で、より簡易かつ安心して海外に販路を拡大できる制度を創設したのだ。

※1:Amazonが日本の販売事業者の事業拡大を支援するために提供している、海外のAmazonで商品を販売できるプログラム。

越境ECを幅広くサポート

越境ECを幅広くサポート

制度の概要は次の通りだ。東京海上、広島銀行、グローバルブランドの 3 社がそれぞれの強みを活かしながら、「Amazon グローバルセリング」を活用することで、地域企業の海外(北米)での商品販売をサポートし、地域活性化の実現を目指すというものだ。

各社の具体的な役割は次のようになっている。

【広島銀行】

海外ビジネスに挑戦しようとしている地元企業に制度を案内すると共に、海外進出する際のファイナンス面の支援や各種アドバイスを実施する。

【グローバルブランド】

越境EC実務において、専門性が求められる英語での出品・プロモーション対応、貿易事務を含めた税関等の各種手続き、米国倉庫業務、独自システムを活用した物流コストの削減等を、ワンストップで提案する。

【東京海上】

当該制度で輸出される全ての商品に対する外航貨物海上保険・海外 PL 保険をグローバルブランドに提供することで、「輸送による損壊リスク」「北米における訴訟リスク」を低減させ、企業がより安心・安全に海外進出するための保険・サービスの提案を実施する。

全国各地での経済活性化の取り組みを検討

東京海上は今後について、これらの取組みで得られた知見を活用し、企業の海外への販路拡大を支援するとともに、全国各地での経済活性化の取り組みを検討していくとしている。

同社も述べているようにECそして越境ECは、場所を選ばずに国境すら越えて、いとも簡単に売り手と買い手を結びつける力を持つ。これは日本国内において、大都市部に拠点を置かない事業体にも、ひとしくビジネスのチャンスがあることを意味することにもなる。

一方で新たに越境ECに参入するには各種の手続きや言語、ビジネスモデル構築そのものに至るまで一定のハードルがあることも事実だろう。それらに対して各分野で長けた3社が手厚いサポートを提供するという今回の新サービスは、越境EC参入を企図する地方の事業体にとっての朗報ともなりそうだ。また、東京海上にとっては、保険契約における顧客を創出する新たなチャネルという意義を持つことにもなるだろう。

 


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