国内では55%以上の消費者がECで製品を購入 Teads、ビューティ&スキンケアの消費者購買行動に関する調査結果を公表

ECのミカタ編集部

ビューアブルでブランドセーフな広告プラットフォームを提供するTeads(本社・フランス・モンペリエ、CEO:Bertrand Quesada(バートランド・ケサーダ)・日本オフィス・東京都港区、マネージング・ディレクター:今村 幸彦)は、2019年10月28日は日本を含む世界8カ国で実施した美容・スキンケア業界における消費者の購買行動・カスタマージャーニーの最新研究結果を公表した。ここではその概要についてポイントを絞って見て行く。

調査概要

同社によれば自分の肌や髪、体質との相性、豊富なラインナップ・ディスプレイ、製品情報の収集は、購入決定へ繋がる主要な3つのキーポイントだという。今回、Global Web Index(グローバルウェブインデックス・以下GWI)との合同の調査を実施する中で、スキンケアと美容製品における、消費者の購買行動、新技術への関心、広告の役割などのトレンドを明らかにしている。

[1]
調査対象は16〜64歳の4,487人の女性インターネットユーザー。

[2]
2019年4月に8か国(日本、ドイツ、イギリス、アメリカ、フランス、イタリア、ブラジル、メキシコ)で実施。

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ブランド価値やアイデンティティを製品から感じることができることも、毎日のスキンケアや多様なライフスタイルにおいて、消費者のニーズを満たす要因となる。

[4]
年々環境問題への関心が広まる中、日本でも製品が環境に優しい製品かどうかが女性たちの選択肢の一つに。

動画広告が次のアクションへの主要な行動喚起に

動画広告が次のアクションへの主要な行動喚起に

今回のリサーチでは、ミレニアル世代(22〜34歳)、Gen X(35〜55歳)、高収入(世帯収入上位25%)、および「環境に配慮した消費者」(包装、テスト、原料に関心のある人)の4つの群へ実施し、価格が圧倒的な製品購入の主な要因であることがわかったが、消費者は次の3つに基づいて商品の選択をしている。

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購入前の事前トライアルと製品についての情報収集は消費者にとって不可欠。製品を見て、触れて、体験することは、消費者が適切な製品を見つけることに加えて製品を購入する理由の中で重要視されている。また長く使えるかについても重要なポイントとなっている。

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消費者はラインナップが豊富な製品から購入することが多い。同系列の製品を使い自分自身の美を表現している。

[3]
消費者は包装が環境にやさしく製品が天然/オーガニック成分で作られていることを重視している。

また製品の購入先については、店頭での購入が依然として多くを占める一方で、新たな製品を見つける過程においては、広告と技術の役割がその後の購買行動に重要な役割を持つことを明らかにしている。TeadsとGWIは、このグローバルの調査から得たトレンドの中に、消費者が新たな製品を認識する上で、動画広告が次のアクションへの主要な行動喚起となっていることが分かったそうだ。

加えて消費者の多くがAR/VRなどのテクノロジーを認識し、利用する傾向にあるため、製品の特徴を正確に伝える精鋭な技術と共に、コンテンツの品質が極めて重要であることが今回のリサーチで判明したとしている。

消費者の39%はネット上の記事の影響を受けている

消費者の39%はネット上の記事の影響を受けている

調査結果により次のような発見があったそうだ。

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消費者の39%は、製品購入前にオンライン記事(編集コンテンツ自体または記事内の広告のいずれか)の影響を受けている。

[2]
ソーシャルメディアのインフルエンサーの投稿を介して新しい美容/スキンケア製品を見つける消費者はわずか9%。

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美容とスキンケアに関して環境に配慮している消費者は31%(パッケージが環境に優しく、天然・オーガニックの原料を使った製品を購入する傾向)。

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67%の消費者は、美容/スキンケアの動画広告を見た後、さらに検索したり、ブランドのWebサイトにアクセスしたりして行動を起こす。

[5]
消費者の51%が、AR、VR、チャットボットなどの最新のテクノロジーを使用する価値を認識。

新しいテクノロジーが美容とスキンケア市場を後押し

TeadsでResearch & Insights チームのGlobal VPを務めるCaroline Hugonenc(キャロリン・ユゴネン)は以下のように述べている。

「近年の美容とスキンケア市場の成長は、美容・医療分野とテクノロジーの発達により多くの製品が誕生しています。消費者へ製品をマーケティングする手法において、デジタルは有益な情報でない場合は、次へのアクションを時に妨げますが、一方で新しいテクノロジーの台頭により、消費者の購買行動をサポートすることも分かりました。

eコマースではニッチなDTC/D2Cブランド(Direct to consumer brand:メーカーが仲介業者を経ず直接消費者へ販売するモデル)が消費者に積極的にリーチする新たな機会も切り開いています。 販売の大部分がオフラインで行われている場合でも、eコマースは成長しており、ARなどの新しいテクノロジーにより、化粧品・スキンケア製品をバーチャルに試用できる魅力的な体験も消費者へ急速に浸透しています。今回の研究が日本のマーケットに広く浸透し、企業のマーケティングに役立つ情報となることを願っています」

このように同市場、特にECについて新たなテクノロジーが顧客への豊かな販売体験を提供し、さらのその拡大を後押ししていることが示されたようだ。越境ECを含めてEC市場の成長をけん引するコスメ分野だが今後の動向にも注目と言えそうだ。


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