アプリ分析ツールApp Ape、新指標「リテンション分析」のBETA版を提供開始

ECのミカタ編集部

フラー株式会社(本社:千葉県柏市/代表:渋谷 修太・櫻井 裕基、以下「フラー」)は、アプリ分析ツール「App Ape(アップ・エイプ)」で蓄積するモバイルデータを活用し、アプリをインストールした後の「リテンション率(継続率)」を推計する新機能「リテンション分析」を公開した。

自社だけでなく、様々なアプリのリテンション率を推計できる

今回、フラーはApp Apeで蓄積するスマホのビッグデータを解析し、さまざまなアプリの「リテンション率」を独自に推計する方法を開発した。

ユーザーの理解や熱中度を測る一つの指標である「リテンション率」は通常自社のアプリのみ把握できるものだが、ユーザーからの評価をデータに反映することでより多くの人に使われる指標の創出を目指そうと、BETA版として「リテンション分析」機能を公開した。

「リテンション分析」は、以前から一部のデータをApp Ape Alphaで公開している。
今回BETA版として公開されるにあたり、最大3ヶ月間のアプリのリテンション率をカテゴリ別や性年代別、日ごと、週ごと、月ごとなどの詳細な条件設定が可能な形で提供する。

リテンション分析の特徴

リテンション分析の特徴

リテンション分析の特徴として、2種類のタイプのデータでリテンション率のデータを表示している。

1)インストールベース
対象期間内に、アプリを新規インストールしたユーザーを元にしたデータ

2)インストール&起動ベース
対象期間内に、アプリを新規インストール後、起動したユーザーを元にしたデータ

アプリはインストールされてからがスタートだと言われている。
いずれも対象期間以内にアプリを起動していないユーザーはデータ反映の対象外となるため、より精密なリテンション率を推計することが可能だ。

また、カテゴリ別、性年代別などの詳細条件を設定できる。
GooglePlayのカテゴリ毎にアプリを分類したリテンション率を表示できるため、カテゴリごとの傾向や、同じカテゴリ内のアプリの比較が見えやすくなる。
対象期間を月間のデータに設定することで、各アプリの詳細画面で性年代別のデータをみることもでき、ユーザー毎の定着度合いがひと目でわかる。

常に最新のデータを見ることができるため、他社のサービスが行った施策の効果を素早く把握することも可能だ。

アプリによって異なる「リテンション率」のデータの見方

アプリによって異なる「リテンション率」のデータの見方

1)ゲームアプリの場合
ゲームアプリにおいては、翌日と翌週起動率を見るべきとされている。
初回起動時にいかに面白さを伝え、翌日の起動を生むかということと、定着させ、1週間後も遊ばれるかということが重要視されるためだ。
2020年1月のインストール&起動ベースのリテンション率の傾向を見ると、初回起動翌日の起動率が高いのは、遊び方が明確な「ドラクエウォーク」や「ペンギンの島」などのタイトルだった。
インストール翌週の起動率が高いのは、「ポケモンGo」、「ドラクエウォーク」などの習慣化されやすいアプリや、「ドッカンバトル」、「プロ野球スピリッツ」などのランキング常連のタイトルが高い傾向にあった。

2)モバイル決済やSNSの場合
キャンペーン後の定着化が成功の鍵を握るQR決済アプリの中では、ファミペイアプリが初回起動翌週も60%以上のユーザーが残っており、他の決済アプリよりも継続率が高いという結果になっている。
コンビニというシンプルな利用シーンの訴求が継続率に寄与していることが予測される。
また、SNSを比較すると、TwitterがInstagramやFacebookなどの他のSNSよりも継続率が高く、ユーザーが定着しやすいサービスであることがわかる。

少しでも早くApp Ape利用者にとって役立つ新機能を提供したい

フラーの開発メンバーは、App Ape利用者にとって役に立つよう新機能の開発や既存機能の改善を日々行っている。

その中で、利用者に少しでも早く試してほしい機能をBETA版として提供し、その観点から必須の機能になると思われるリテンション分析機能をいち早く届けようと今回のリリースに至った。

今後利用者の意見を基に、データの精度や使い勝手のさらなる向上を図り、より多くの皆様に価値を提供していく所存だ。


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