企業ノベルティを捨てた経験がある人の59%が新品で廃棄したことが明らかに、問われるノベルティのあり方

ECのミカタ編集部

企業向けノベルティ事業を展開する株式会社tetote(神奈川県横浜市 代表:三浦雄司)は、ECショップ「tetote shop」を2022年4月19日にオープンした。

企業向けノベルティを本気で考える集団である同社が「本当にユーザーがもらって嬉しいノベルティ」を目指す中で商品開発したグッズのギフトショップをローンチ。これまでに同社が企画、制作し、実際に企業にも採用されたオリジナルアイテム7点を、一般向けに販売しするという。

「企業ノベルティをギフトに変える」

過去15年にわたって、企業向けのノベルティを制作してきたtetote代表の三浦氏は、使われずに捨てられる企業ノベルティや企業カレンダーを目の当たりにしてきた。

その現状を変えたいと2020年にtetoteを創業。同社は「企業ノベルティをギフトに変える」をミッションに、企業向けノベルティの企画・制作に従事。これまで受注した発注企業からは高い評価を受けており、自社のブランディングや広告を目的に、またはセールスツールとしてノベルティを活用している。

企業ノベルティを捨てた経験がある人の59%が「新品のまま廃棄」

企業ノベルティを捨てた経験がある人の59%が「新品のまま廃棄」

tetoteが課題と考えているのは、大量生産品に企業ロゴや企業名を入れるだけの従来のノベルティだという。

その実態を知るために、実際に消費者がノベルティを捨てた経験があるのかについて調査を実施。2022年4月12日に、全国の20代から60代の社会人114人を対象に「企業ノベルティに関する意識調査」をおこなった。

本調査から、過去に企業からもらったノベルティを捨てた経験があると回答した114人のうち59%は新品のまま廃棄したことがあるという結果となった。あまり注目されていなかった企業のノベルティの「使われない実態」が明らかとなっている。

ノベルティを捨てた理由1位は「デザインが好きではない」

ノベルティを捨てた理由1位は「デザインが好きではない」

また、「ノベルティを捨てた理由」を尋ねたところ、一番多い回答が40.4%で「デザインが好きではないから」。また「企業名や企業のロゴが入っているから」が2番目で、「デザイン性」を求める声が1位と2位の結果に。また、3番目に「実用性が低い」という声が挙げられた。

本調査から、生活者は「デザイン性」「実用性」を企業ノベルティに求めていることが判明した。企業のノベルティは「100円ショップに並んでいるような大量生産品に、ロゴや社名を入れるもの」という固定観念が強く存在する。安くて早く製作したい企業のメリットを優先にした考えでは、ユーザーに使われず捨てられてしまうことが調査から明らかになった。

三浦氏は「企業ブランディングの視点においても、SDGs の観点においても、企業ノベルティは『捨てられてはいけないもの』であるべき。しかし調査によるとノベルティが未使用、または使用途中で廃棄されている実態が明らかになりました。これは企業の意識の変革が求められるべき」と問題提起する。

ユーザーが求める「モノ」を追求し、ギフトショップをオープン

ユーザーが求める「モノ」を追求し、ギフトショップをオープン

tetoteは「ノベルティをギフトに」という考えから、生活者向けのギフトショップ「tetote shop」をBASEにてオープンした。

「ユーザーがもらって本当に嬉しいノベルティ」を、ギフトや普段づかいで使用してもらうことを目指すほか、生活者が求めているギフトやアイテムへのニーズや動向を常に察知できる場としても活用していくという。

企業やブランドのイメージアップや販促を目的に配布されるノベルティだが、本調査結果から、デザイン性や実用性に課題のある企業ノベルティは使われることなく捨てられてしまう運命にあることが明らかとなった。新品のモノを捨てる際、多くの人は罪悪感を覚えることから、ノベルティ配布が逆効果になっているケースがある可能性も考えられる。

多少コストがかかっても、中長期的なエンゲージメントを高めるためには、生活者が「タダでもいらない」と思うものではなく、「お金を払ってでもほしい」と思うようなノベルティ開発が求められているのではないだろうか。

ECのミカタ通信23号はこちらから


記者プロフィール

ECのミカタ編集部

ECのミカタ編集部。
素敵なJ-POP流れるオフィスにタイピング音をひたすら響かせる。
日々、EC業界に貢献すべく勉強と努力を惜しまないアツいライターや記者が集う場所。

ECのミカタ編集部 の執筆記事