楽天ポイントが総合満足度で2年連続の1位【J.D.パワー2022年共通ポイントサービス満足度調査℠】

ECのミカタ編集部

CS(顧客満足度)に関する調査・コンサルティングの国際的な専門機関である株式会社J.D.パワージャパン(本社:東京都港区、代表取締役社長:山本浩二、略称:J.D.パワー)は、「J.D.パワー2022年共通ポイントサービス満足度調査℠」の結果を公表した。ここではその概要についてポイントを絞って見て行く。

調査概要

[実施期間]
2022年7月下旬~8月上旬 

[調査方法]
インターネット調査

[調査対象]
月に1回以上、共通ポイントサービスを利用している(貯めているまたは使っている)人(スマートフォン所有者、18~74歳)   

[調査回答者数]
15,557人

総合的な顧客満足度に影響を与えるファクターを設定し、各ファクターの詳細評価項目に関するユーザーの評価を基に 1,000 ポイント満点で総合満足度スコアを算出。

総合満足度を構成するファクターは、総合満足度に対する影響度が大きい順に「ポイントの貯めやすさ」(37%)、「ポイント確認のしやすさ」(29%)、「ポイントの使いやすさ」(28%)、「ホームページ/カスタマーサポート」(6%)となっている(カッコ内は影響度)。

約9割が複数の共通ポイントサービスを利用、約7割がメインで利用するポイントサービスの変更を経験

調査対象となった5つの共通ポイントサービスの併用状況について聴取したところ、2つ以上の共通ポイントサービスを利用しているユーザーは、約9割(86%)となった。ほとんどのユーザーがメインで利用している共通ポイントサービスの他にも、別の共通ポイントを併用している実態が明らかとなった。

またメインで利用している共通ポイントを過去に切り替えたことがあるユーザーは約7割(72%)と、多数を占める結果となった。共通ポイントサービスは、他のサービスに利用を切り替える際のユーザーの金銭的・時間的負担が少なく、このことも切り替えのしやすさにつながっていると分析している。

ほとんどのユーザーが複数の共通ポイントサービスを利用している中、いかに自社ポイントサービスをメインで利用するユーザーを維持・拡大していけるかが重要な市場となっている。

満足度向上に大きく寄与する“キャンペーン”

満足度向上に大きく寄与する“キャンペーン”

総合満足度を構成するファクターとして、前回調査(2021年10月発表)に続き、「ポイントの貯めやすさ」(37%)が最も影響度が大きい結果となった。ポイントの貯まりやすさを実感してもらえる取り組みが重要となっている。

ポイントが貯まりやすいと感じる時と総合満足度との関係をみると、「ポイントUPやポイントプレゼント等の各種キャンペーンを利用したとき」をあげたユーザーの満足度が743ポイントと、最も高い結果となった。

日々のあらゆる生活・購買シーンでポイントが獲得できるような体制に加えて、各種キャンペーンなどでポイント獲得に対する期待感や楽しさを醸成していくことが、満足度の維持・向上においてより重要になっていると分析している。

ポイント付与キャンペーンへの不満は?

ポイント付与キャンペーンへの不満は?

ポイント付与キャンペーンに対する不満については、ポイントが反映されるタイミングに対する不満が最も多い結果となった。「キャンペーンで得たポイントが反映されるタイミングが早い」かについて、「そう思わない」と「あまりそう思わない」の合計は41%となり、聴取した4項目中最多となった。

次いで「キャンペーンが適用となる条件がわかりやすい」かについても、「そう思わない」と「あまりそう思わない」の合計は38%となり、多くのユーザーがポイント付与の遅さや適用条件のわかりにくさを感じていることがうかがえる。

J.D.パワー2022年共通ポイントサービス満足度No.1を発表

J.D.パワー2022年共通ポイントサービス満足度No.1を発表

同社は、年に1回、共通ポイントサービスの利用者を対象に、ポイントサービスの利用状況や各種経験、満足度を聴取し明らかにする調査を実施している。2回目の実施となる今回の総合満足度ランキングは下記の通りだ(対象5ブランド)。

◆第1位:楽天ポイント(727ポイント)

2年連続の総合満足度第1位。「ポイントの貯めやすさ」、「ポイント確認のしやすさ」、「ポイントの使いやすさ」の3ファクターで最高評価。

◆第2位:PayPayポイント(721ポイント)

「ホームページ/カスタマーサポート」ファクターにおいて最高評価。

◆第3位:dポイント(687ポイント)

サマリー

このように、J.D. パワーによって共通ポイントサービスの利用実態や満足度についての調査が実施された。昨年、4つの共通ポイントサービス(dポイント、Pontaポイント、楽天ポイント、Tポイント)のユーザーを対象に初めて実施され、2回目となる今年は、PayPayポイントも対象に追加し、5つの共通ポイントサービスのユーザーを対象に実施されたとのことだ。

その結果、ユーザーの約9割が複数サービスを利用し、ポイントキャンペーンの付与タイミングへの不満が最多となった。また総合満足度は楽天ポイントが2年連続の第1位の座に輝いた

昨今、ECにおいてもさまざまなポイントシステムが導入されている。ポイント制度とその運用を考える場合、顧客満足度向上には、積極的なキャンペーン施策の展開だけではなく、付与条件をよりわかりやすくユーザーに周知することや、付与タイミングの短縮・改善に向けた取り組みが求められることにもなりそうだ。

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