GMOメイクショップと福岡商工会議所が連携 地場企業のDX化を推進

GMOインターネットグループのGMOメイクショップ株式会社（以下：GMOメイクショップ）は、人材不足やITスキルに課題を抱えホームページやECの構築・運用といったオンラインビジネスに着手できない福岡市の企業をサポートしDX化を推進するため、福岡商工会議所（会頭：谷川浩道）との連携を開始したことを公表した。

福岡商工会議所のデジタル化支援ツール優待サービスに参画

GMOメイクショップは、福岡商工会議所が展開するデジタル化支援ツールの優待サービスに参画し、福岡商工会員に対してECサイト構築にかかる初期費用を最大11万円まで（※1）無料で提供する。また、ホームページの制作やオンラインの集客など、EC構築以外にもオンラインビジネスで不安を感じている企業に対しては、GMOメイクショップが提携する7,000社以上のパートナー企業とのネットワークを活用し、課題解決に最適なプランを提案するとしている。

さらに2022年12月15日（木）・16日（金）に開催される「第2回FUKUSHO DIGITAL EXPO」にも出展しセミナーへ登壇するなど、サービスの提供にとどまらずオンラインビジネスの始め方や、ECの基礎・運営ノウハウの提供を行うことで、ITスキルの底上げにも注力していく予定だ。

（※1）：「MakeShop byGMO」を契約している場合は、初期費用1万1千円（税込）を無料、「GMOクラウドEC」を契約している場合には、初期費用のうち11万円（税込）までが無料となる

DX化にあたり人材不足やITスキル不足が課題

昨今のビジネスシーンにおいては、ホームページの制作やECサイト運営といったオンラインビジネスへの取り組みをはじめとしたDX化が重要視されている。特に、人口流出や少子高齢化が進む地方においてはDX化による業務効率化や生産性向上が急務であるが、それに取り組む上でも、人材不足やITスキル不足が課題となり思うように進行しないという状況があるだろう。

九州地方最大の人口を擁する都市である福岡市においても人材不足は課題となっており、地場企業を対象とした調査では、半数以上の51％が人員の充足状況に対して「不足」と回答している（※２）。

GMOメイクショップは、2015年に福岡支社を設立して以降、地場企業のEC化促進に向けECサイトの構築支援や運営ノウハウの提供を行い、福岡県内における「MakeShop byGMO」の導入店舗数は540件以上となっている。さらに、「MakeShop byGMO」の2021年9月～2022年8月1年間の流通額データを事業者の所在地別に見ると、福岡県は81億円で全国8位と上位ではありますが、東京都の1,354億円と比較すると16分の1にも満たない数字となっており、さらなるEC化が期待できる状況だ。

（※２）：福岡商工会議所「地場企業の経営動向調査（令和4年度第1四半期) 」https://www.fukunet.or.jp/wp-content/uploads/2022/07/keikyo4_1_s.pdf

業務効率化や生産性向上を支援

これまでGMOメイクショップの福岡支社へは「自社商品を日本全国に発信したいが、何から始めれば良いか分からない」、「これまではオフラインが中心で、オンライン展開に乗り出したいがやり方が分からない」といった地場企業からの相談が多数集まっており、EC化やオンライン化に悩みを抱えている企業の多さを実感していたという。

一方、福岡商工会議所は、福岡市の経済活性化を目的に地域事業者の経営相談やデジタル化支援を行っている。その一環として2022年1月には、小規模事業者・中小企業のDX化に向けた一歩を支援するイベント「FUKUSHO DIGITAL EXPO」を初開催しており、他にも商工会員に向けデジタル化支援ツールの優待サービスを提供するなどの取り組みも実施している。

このような背景を受け、今回GMOメイクショップと福岡商工会議所は地場企業のDX化推進に向け連携することに至った。人材不足やITスキルに課題を抱え、EC化やオンライン化に取り組めない事業者に対してサービスやノウハウを提供し、業務効率化や生産性向上を支援する予定としている。

九州第一の都市である福岡市においても人材不足が起きている状況であるため、その他地域ではより一層厳しい状況であることが考えられる。しかし、その分DX化推進によって得られる効果、恩恵は大きくなると言い換えられるかもしれない。今回の提携によって、どのような成果生み出されるのか注目すべきと言えるだろう。