カメラのキタムラ、不正注文検知サービス「O-PLUX」を導入

ECのミカタ編集部

カメラのキタムラが不正注文検知サービス「O-PLUX」を導入

かっこ株式会社(以下:かっこ)が提供する不正注文検知サービス「O-PLUX」を、株式会社キタムラ(以下:キタムラ)が導入した。

不正手口の巧妙化・転売への対策

キタムラは、写真・カメラ専門店「カメラのキタムラ」やこども写真館「スタジオマリオ」などを全国に1061店舗(2022年9月末現在)を展開する企業である。

これまでもネット通販におけるクレジットカード不正に対し、国が推奨している不正対策の1つである本人認証「3Dセキュア」を2007年より導入し対策していたが、不正手口の巧妙化により近年、受注後の「不正調査」に苦慮していた。さらに、カメラという換金性の高い商材を扱っていることもあり、悪質な転売の対策にも課題を感じていた。
 
このような背景を元に、ECサイトで起こりうる不正被害の対策が多面的にできるよう「O-PLUX」の導入に至ったとしている。

高いレベルでの不正対策が実現

キタムラが「O-PLUX」を導入するにあたり、評価したポイントは以下の通りである。

◆共有ネガティブデータベース

「O-PLUX」の利用企業でクレジットカード不正などのネガティブ情報を共有しており、自分たちのデータだけでは知りえない不正を検知。

◆名寄せ処理機能

国内特有の「同一住所において番地や建物名の表記を一部変える」手口や、注入力した氏名とふりがなの不一致など、国内特有の不正手口の検知が可能。

◆国内特有の外部データベース

不動産企業の空き室情報や、電話番号疎通確認等、複数の外部企業のデータベースを審査に活用。空室やでたらめな電話番号を使用した不正注文への対策が可能。

◆3Dセキュア、セキュリティコードと併せ利用することで不正利用対策の4方策に対応可能

「O-PLUX」を導入すれば「クレジットカード・セキュリティガイドライン」に示されている不正利用対策としての本人認証、券面認証、属性・行動分析、配送先情報のすべてを網羅することが可能。

◆外部モールの不正注文検知も可能

「O-PLUX」ではシステムのつなぎ込みが不要なCSVを利用した審査も可能な為、自社ECだけではなく外部モールへの不正対策も可能。

以下、「O-PLUX」の概要に関する図解となる。

事前トライアルでも効果的な結果

今回「O-PLUX」を導入するにあたり、キタムラの伊東氏は以下のようにコメントしている。

「クレジットカード不正の対策としては、3Dセキュアを導入していたので、その補完とネット通販における不正対策を検討していました。近年、不正注文の増加と手口の巧妙化に目視チェックでは『精度』と『生産性』において不十分となり、又、事前トライアルでも効果的な結果が得られた事で、この度の導入に至りました。複数のECサイトを運営していく上で、『O-PLUX』を導入することで、網羅的な不正利用対策が可能になるため、より安全な環境につながると考えています」

2022年度のカード不正被害額は一般社団法人日本クレジット協会の発表によると、436.7億円(※1)となっている。増加傾向にあるクレジットカードの不正利用に対して、経済産業省でも「クレジットカード・セキュリティガイドライン」にて具体的な行動指針を提示し、多面的重層的な対策を求めている状況だ。

「O-PLUX」は、データサイエンスを活用した独自の審査ロジックにより、不正注文をリアルタイムに検知し、クレジットカードのなりすまし注文、不正転売・悪質転売、後払い未払い等の不正被害の防止及び審査業務の自動化を実現する。多様化する最新の不正手口に関する分析、研究を重ね、サービス拡充に努めるかっこは今後も、多くのECサイトにおいて健全な環境づくりに貢献することになるだろう。

※1:一般社団法人日本クレジット協会「クレジットカード不正利用被害額の発生状況(2023年3月)」

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