かっことROBOT PAYMENTが業務提携 決済周辺データを解析し、新プロダクトの共同開発など多角的な取り組みを目指す

ECのミカタ編集部

プロダクト強化、AI活用を目的にROBOT PAYMENTとかっこが業務提携

かっこ株式会社(以下:かっこ)は、株式会社ROBOT PAYMENT(以下:ROBOT PAYMENT)と業務提携したことを公表した。

両者のノウハウを活かし、フィンテック領域への展開を目指す

かっこは、これまで累計11万サイトに対し、決済、セキュリティ、データサイエンスの分野で幅広いノウハウとテクノロジー技術を駆使し、クレジットカードの不正利用対策や後払い未払いの与信強化を通じて、業務効率化・生産性向上に貢献してきた。

一方、ROBOT PAYMENTは、20年以上決済をはじめとしたプロダクトを複数提供しており、企業の業務効率化・自動化を実現するための環境づくりに貢献する中で、BtoC/BtoBの様々なビジネスの決済及び周辺データを蓄積してきた実績を持つ。

今回の業務提携によって、ROBOT PAYMENTが20年以上蓄積した膨大な決済周辺データと、かっこの持つデータ分析技術によるビッグデータ解析やAI活用を行い、自動与信やファクタリングなどのフィンテック領域への展開を目指すとしている。

◆提携イメージ図

取り組みの第1弾として貸倒実績のデータ解析を進める

取り組みの第1弾として、ROBOT PAYMENTのBtoC/BtoB合わせた決済データとかっこのデータ分析力を組み合わせ、「請求まるなげロボ」が保有する、貸倒実績データを解析する取り組みを開始。貸倒率削減や与信通過率改善などの精度向上を行い、取り扱いの拡大、売上の増加を目指すとしている。

「請求まるなげロボ」は、利用企業に代わり与信審査から、請求書の発行・送付、入金消込、督促を代行し、売掛金も100%保証している。貸倒を防ぎつつ与信通過率を高めることによって、利用企業は請求先の請求業務を「まるなげ」できる。結果として、利便性向上やキャッシュサイクルの最適化につながるだろう。

導入各社の事業成長へ貢献する

本連携について、かっこの取締役事業部門管掌COOデータサイエンス事業部長、成田武雄氏は以下のようにコメントしている。

「かっこは創業以来、不正検知システムにおける精度向上にビックデータ分析を取り入れたアルゴリズムを開発し、累計11万サイトに対して、未回収取引を未然に防ぐ、不正注文対策の実績を積み上げてきました。今回のROBOT PAYMENT社との取組により、これまでの知見と技術を駆使し、『請求まるなげロボ』を通じて、企業間取引のプロセス革新と、導入各社の事業成長へ貢献して参ります」。

ビジネス戦略としてDXの重要性が増している

働き方改革に伴い、2023年4月には労働基準法の改正が行われるなど、社会環境と経営環境は変化を続けている。こういった状況を背景に、ビジネス戦略としてDXの重要性が増しており、特にバックオフィス業務の効率化とデジタル化が急務となっている。

独立行政法人情報処理推進機構(IPA)の「DX白書2023」によると、全社戦略に基づきDXに取り組んでいる日本企業は54.2%にとどまり、米国の68.1%と比べると低い水準になっている。その中で、かっことROBOT PAYMENTが業務提携することで業務効率化、事業成長をより強力に推進できると判断。今回の提携に至ったとしている。

かっこの不正検知サービスの精度に加えて、ROBOT PAYMENTに蓄積されている貸倒データを分析することで、利便性の高いサービスの拡充に繋がるはずだ。企業の資金繰り改善と、DXの更なる推進を目指す両社の取り組みに注目したい。


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