製粉大手ニップンが家庭用パスタを約2%値上げ 物流・人件費などコスト上昇を受け

ECのミカタ編集部

家庭用製品価格改定のお知らせ

株式会社ニップン(以下:ニップン)は2024年5月27日、一部家庭用製品価格を改定することを公表した。

家庭用パスタが約2%の値上げ

今回、価格改定の対象となる商品及び時期は以下の通り。

◆家庭用パスタ
▷値上げ幅:約2%
※メーカー希望小売価格(税別)の改定率

◆価格改定実施時期
▷2024年8月1日納品分〜

ニップンは今回の値上げについて、包装資材費や動力燃料費、物流費、人件費等のコスト上昇を受けた結果であると説明した。

価格転嫁によるメーカーの動きに注視を

帝国データバンクが2024年4月に調査したデータ(※1)によると、2024年後半にかけて値上げ品目の上昇が示唆されていた。今回のニップンの公表はこうした予測を裏付けると同時に、各メーカーの動きに一層の注目を集めるきっかけになるだろう。

また、34年ぶりの安値で推移する円ドル為替相場によって、値上げ要因として「原材料高」の割合が上昇。現在の円安水準は、2022年半ば~23年前半に値上げラッシュを引き起こした当時の水準を超えている。こうした状況から今回の小麦だけ留まらず、原料輸入に頼る幅広い業界に波及する可能性は高いと考えられる。

原材料費の高騰はメーカーだけではなく、EC業界にも深刻な影響を与える。今回のニップンの値上げが、消費者行動にどのような変化をもたらすことになるのか注目しつつ、値上げによる影響を継続的に注視していきたい。

※1 関連記事:「円安」による値上げが秋以降広がる可能性 帝国データバンクが食品の値上げ動向と展望・見通しを公表


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