日本全国、一律料金で小型商品を発送

　楽天株式会社（以下 「楽天」）とヤマト運輸株式会社（以下「ヤマト運輸」）は本日3月7日（月）、楽天が運営するフリーマーケットアプリ「ラクマ」において連携し、ヤマト運輸が提供する投函サービス「ネコポス」と小型荷物宅配サービス「宅急便コンパクト」を、「ラクマ」の出品者が全国一律の価格で利用できる「ラクマ定額パック」の提供を開始することを発表した。

　具体的なサービス内容としては、「ラクマ」で送料込で出品した商品の売買が成立した場合、発送ステップにおいて「ラクマ定額パック」から「ネコポス」または「宅急便コンパクト」を選択し、ヤマト営業所に商品を持ち込み、専用端末「ネコピット」で手続きを済ませるだけで商品を発送することができるというもの。 送り状には、配送先などの必要情報が印字されて出力されるため、手書きする手間も省ける。また、荷物の発送から配達完了までの各段階の状況は、出品者と購入者の双方が「ラクマ」アプリ上で確認できる。また今後、コンビニエンスストアでの送り状発行と発送の受付など、楽天・ヤマト運輸両社で「ラクマ定額パック」の一層の利便性向上も検討されている。

　気になる料金は、「ネコポス」は全国一律195円、「宅急便コンパクト」は全国一律380円。「ラクマ」が通常料金の一部を負担することにより、出品者はお得な価格で利用することができる。「ラクマ定額パック」のサービス概要は以下の通り。

●開始日時： 2016年3月7日（月）

●「ネコポス」
小さな荷物を、自宅のポストに投函するサービス。
宅急便レベルの翌日配達のスピード配送と配達時のタイムリーな情報提供を実現。
ポスト投函後に「ラクマ」アプリから送られる投函完了のプッシュ通知により、
商品到着をお知らせ。従来は法人・個人事業者向けのサービスだったが、
「ラクマ」では誰でも利用できるようになった。

・サイズ： 角形A4サイズ（31.2cm×22.8cm）以内、厚さ2.5cm以内
・重量： 1kgまで

●「宅急便コンパクト」
小さな荷物を、専用の送り状や「専用BOX・専用薄型BOX（各65円/枚・税込）」
を使って、宅急便60サイズよりもお得に送れるサービス。
「宅急便時間帯お届けサービス」や「宅急便店頭受取りサービス」など
宅急便の基本サービスも利用できる。

・発送可能サイズ：
- 「専用BOX」： 25cm × 20cm × 5cm（外寸）
- 「専用薄型BOX」： 24.8cm × 34cm（外寸）
・重量： 制限無し

変化するフリマアプリ市場

　実は、同様の配送サービスは、大手フリマアプリ「メルカリ」で既に提供されており、利用者数を伸ばしている。それが今回「ラクマ」でも利用可能になることで、利便性の差が埋まることになる。また「ラクマ」は、楽天スーパーポイントを利用して購入できるなど、楽天会員にとっては他のフリマアプリに比べ利便性が高いとも言える。

　「ラクマ」については、先日3月1日（火）、初の海外展開である台湾上陸が発表されたばかりで（http://bit.ly/21gplT9）、楽天の、フリマアプリというC2C市場への強い参入意欲が感じられる。フリマアプリ市場においては現在「メルカリ」が大きく先行しているとはいえ、楽天をはじめ各社の今後の戦略によっては、その勢力図が変化する可能性もあるだろう。