クリエイターの未来を「つくる、つながる、とどける」新サービス「note」

新サービスが魅せる可能性

ピースオブケイクから4月7日にリリースされた「note」が早くも様々な可能性を見せている。noteは、文章、写真、イラスト、音楽、映像などの作品を投稿して、クリエイターとユーザーをつなぐことができる新しいタイプのウェブサービスだ。つくった作品(ノート)は、通常のブログやSNSなどと同様に、無料で公開することができる。それだけではない。ユーザー間で売買することも可能なのだ。

基本的な機能は5つ。「トーク」は、短い文章と画像の投稿ができるフォロワーと会話をするためのノート。「イメージ」は写真やイラストを手軽に投稿するためのノート。「テキスト」はエディタを使用して、記事の作成ができる。他にも、オリジナルの音楽をアップロードできる「サウンド」や、動画投稿が手軽にでき、YouTubeやVimeoなどとも簡単に連携が可能な「ムービー」と、あらゆるクリエイターの作品に対応できる「ノート」が勢揃いだ。

クリエイターの感性を触発する

それぞれのコンテンツは100円〜10,000円の範囲で自由に価格を設定し、販売することが可能(ムービー販売のみ現在準備中)。売り上げ金額から決済手数料(5%)を引いた額の10%が手数料となる。支払い方法は、現在のところはクレジットカード決済のみとなっているが、携帯キャリア課金やApple課金にも対応する予定とのことだ。

実際に登録し、触ってみて感じたのは、まずは登録が非常に簡単。同社サービスのcakesやTwitter、Facebookのアカウントを既に持っていれば、ものの数十秒で登録が完了。デザインもかわいらしく、シンプルで操作性も良い。コンテンツの幅広さと手軽さも手伝って、クリエイターの新たな才能を開花させてくれる予感すらしてくる。

枝葉が伸びるのはまだまだこれから

そういった面でも今後の展開が非常に楽しみなnoteだが、最近盛んになりつつある「minne」や「tetote」などのCtoC向けのサービスと比べて、ユーザーとの交流が密にできるのが特徴である。商品の販売よりも、クリエイターが自身の作品を多くのひとに公開するためのポートフォリオとしてnoteを活用し、それらを閲覧したユーザーがクリエイターに仕事の依頼をするなど、クリエイターのマネタイズに直接的に協力していく形に成長する可能性もあるのかもしれない。

クリエイター側もユーザー側も、まだまだ試行錯誤中の「note」。今後、どのようなコンテンツが展開されていくのか、非常に楽しみである。