コールセンター「カスハラ対策が整っている」3割未満 MMD研究所、PKSHA調査

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ECのミカタ編集部

所属しているコールセンターのカスハラ対策が整っていると感じている人は28.3% オペレーターの心理的安全性を損なう要因は「カスタマーハラスメント」が最多

MMDLabo株式会社が運営するMMD研究所と株式会社PKSHA Technology(以下、PKSHA)は2026年7月1日、共同で実施した「コールセンターの心理的安全性に関する意識調査」の結果を発表した。

なお、本記事の「心理的安全性」は働きやすさや職場の快適度といった意味で使用されている。

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調査概要

◆調査期間:2026年6月4日~2026年6月9日
◆有効回答:300人
◆調査対象:コールセンターに就業するリーダー以上130人・オペレーター170人
◆調査方法:インターネット調査
◆設問数:23問
◆出典:コールセンターの心理的安全性に関する意識調査(MMDLabo株式会社、株式会社PKSHA Technology)

「心理的安全性」が最も求められる

「コールセンターでの業務を続けるにあたって必要だと思うこと(複数回答可)」を聞いたところ、リーダー以上では「心理的安全性があること」が49.2%で最多に。次いで「業務負荷が適切であること」が44.6%、「待遇に納得感があること」が37.7%となった。

オペレーターでは「心理的安全性があること」が51.2%で最多に。次いで「業務負荷が適切であること」が41.8%、「待遇に納得感があること」が41.2%が上位に並ぶ。

次に、「心理的安全性を損なう要因になると思うもの(複数回答可)」を聞いたところ、リーダー以上では「育成・フィードバックが不足」「給与や評価に納得感がない」がともに31.5%で最多に。次いで「カスタマーハラスメント」が26.9%となった。

オペレーターでは「カスタマーハラスメント」が31.8%で最多。次いで「給与や評価に納得感がない」が31.2%、「案件が複雑で応対が難しい」が30.0%となっている。

導入・強化された対策は「対応研修の実施」がトップ

本調査の対象者300人に、2025年から現在までの約1年間で何かしらのカスタマーハラスメント対策を実施しているかを質問。「実施している」が44.3%、「実施していない」が30.0%、「分からない」が25.7%となった。

カスタマーハラスメント対策を「実施している」と回答した133人を対象に、新たに導入・強化された対策を聞いたところ(複数回答可)、「対応研修の実施」が40.6%と最も多かった。次いで「通話を切断してよい基準の設定」が36.1%、「定義・判断基準の明文化」「SVへのエスカレーション体制の強化」がともに34.6%となった。

「カスタマーハラスメント対策をさらに強化するうえで、必要なこと(複数回答可)」を聞いたところ、「カスハラだと思ったらSVにすぐに相談できる雰囲気づくり」が38.7%と最も多くなった。

オペレーターと管理者間でのミスマッチ

所属しているコールセンターで心理的安全性を高めるために何かしら施策を取り入れているかを聞いたところ、「取り入れている」と回答した人は71.3%を占めた。

次に、心理的安全性を高めるために何かしら施策を「取り入れている」と回答した214人を対象に取り組みのうち、「特に効果を実感しているもの(複数回答可)」を質問。

「上司・管理者への相談体制の整備」が19.6%と最も多く、次いで「オペレーター同士の情報共有の促進」が17.8%、「フィードバック・面談機会の設置」が17.3%となった。

一方、リーダー以上130人を対象に「もっと時間をかけたい」と思う業務の有無を質問。「ある」と回答した人が70.8%を占めた。

「もっと時間をかけたい業務がある」と回答した92人を対象に、項目別でみると(複数回答可)「オペレーター育成・研修」が44.6%で最多に。次いで「オペレーターのリアルタイムモニタリング・支援」が29.3%、「応対品質の評価・フィードバック」が28.3%となった。

この結果についてPKSHAは、次のようにコメントしている。

「オペレーターが最も求めているのは『管理者に気軽に相談できる体制・雰囲気』であるのに対し、管理者側は多忙ゆえにその余裕が無く、オペレーターの自立のための教育・訓練を優先する、というミスマッチが明らかになりました」

本調査は、人手不足やAI化などの変化にさらされているコールセンターで、オペレーターや管理者が直面する現状や課題を浮き彫りにすることを目的として、MMD研究所とPKSHAの2社共同で実施された。

管理者がオペレーターの育成や精神的フォローに専念できる環境をシステムで担保することこそが、カスハラから現場を守り、持続可能な顧客体験を維持するためのこれからの組織戦略になる、といえるだろう。