国民生活センター、「悪質通販サイト」 手口・相談内容を公開し注意喚起
独立行政法人 国民生活センターが運営する越境消費者センターは2026年6月17日、「通販サイトで商品を注文したが商品が届かず、事業者と連絡がとれない」など、海外に拠点があると思われる悪質通販サイトによるトラブルが寄せられていることを発表した。
注文後、商品が届かない事例が多発
越境消費者センターは相談事例として、以下の内容を公表した。
◆商品が届かず、返金はLINEで連絡するようにと言われた
▷通販サイトで商品を注文し、代金は〇〇ペイで送金した。「商品を発送します」とメールで連絡があったが、文面の日本語が不自然に感じた。その後、発送通知が届かなかったため、いつ発送されるか聞いたところ、「在庫がないので代替品または返金対応したい」と連絡があった。返金を求めたところ、LINEのアカウントに連絡がほしいと言われた(2025年9月30歳代男性)。
◆商品が届かず、口座に返金してほしいと依頼しても対応されない
▷通販サイトで商品を注文し、銀行振込で代金を支払った。後日、「注文品が欠品している。代替品または返金対応したい」とメールが届いた。他サイトでは入手が困難な商品であり、代替品では要件を満たさないため、銀行口座へ返金してほしいと連絡した。しかし、返金の連絡はLINEで行ってほしいと連絡があり、LINEのアカウント情報が送られてきた。そのメールの書体が今までとは異なっており、外国語のようだった。違和感を覚えたので、LINE登録をためらっている(2026年2月40歳代男性)。
〇〇ペイの「送る」機能に注意
前述の事例における通販サイトを越境消費者センターが調べたところ、以下のような内容が判明したという。
◆サイトのトップページに掲載されている画像は、日本国内で運営している別のフリマサイトに掲載されている画像等が流用
◆商品ページの配送方法に、別のフリマサイトが独自に提供する配送サービス名が記載
◆消費者に〇〇ペイで商品代金を支払わせる際、「支払い」と称して「送る」機能を利用
◆振込先の銀行口座の名義が個人名
◆サイトに記載されていた事業者名、住所、電話番号等の事業者情報は、実在する無関係の事業者の情報が無断で転載
また、トラブルが寄せられる事業者サイトには、「日本語が正しく表記されていない」「市場では希少なものが入手可能」「キャンセル、返品、返金のルールがどこにも記載されていない」といった特徴が見受けられる。
特に、〇〇ペイで支払いを求められた場合、個人アカウント(アカウント名が個人名や電話番号等になっている)宛てに支払うよう指示されたり、メールに記載されたリンクをクリックして支払うよう案内された場合は、〇〇ペイの「支払う」機能ではなく、相手方のアカウントに「送る」機能を使わせようとしているので注意が必要となる。
悪質通販サイトを見極めるポイントを紹介
越境消費者センターウェブサイトでは、実際に寄せられた相談情報の中から、「悪質通販サイト情報」を公表、随時更新している。2026年6月で公表を開始してから2年が経過した。
今回、公表した悪質通販サイト情報の中には、フリマサイト等の他サイトの画像や文言を流用しているサイトが含まれる。同時にコード決済サービス〇〇ペイの「送る」機能を利用して、個人アカウント宛に支払いをさせる手口なども確認されている。
こうした状況を受け、消費者に向けて継続的な「悪質通販サイト情報」の活用を呼びかけるとともに、今回新たに追加したサイトの特徴や最近の手口を踏まえ、改めて悪質通販サイトを見極めるポイントを紹介。通販サイトで商品を購入する前に、慎重に判断するよう呼びかけている。
EC業界全体で、信頼できる市場構築に向けた取り組みが求められる時代、といえるだろう。EC事業者としても消費者へのアナウンスを始め、出来る限りの対策を進めたい。


