2026年10月「カスハラ対策義務化」半数以上の企業が対策無し Channel Corporation調査

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ECのミカタ編集部

企業の51.7%がカスハラ対策なし、店側のミス経験者の52.3%は「カスハラと思われたくない」と指摘を断念。10月の義務化を前に、従業員体験(EX)と顧客の声(VoC)の課題を明らかにした2調査を実施

株式会社Channel Corporationは2026年7月14日、2026年10月から予定されているカスタマーハラスメント対策義務化を前に、「接客・窓口業務従事者497名」と「全国の一般消費者514名」を対象とした2つの意識調査の結果を発表した。

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調査概要

◆カスタマーハラスメント(カスハラ)対策およびAI技術の導入に関する意識調査
▷調査方法:インターネット調査
▷調査期間:2026年06月18日~6月22日
▷調査対象:接客・窓口・カスタマーサポート等の業務従事者男女
▷調査人数:497名
▷有効回答数:(うち主な対応場所:対面店舗・窓口 67%、電話・メール、チャット等 29%、その他4%)

◆店側のミスに対する指摘とカスタマーハラスメント(カスハラ)に関する意識調査
▷調査方法:インターネット調査
▷調査期間:2026年06月12日~14日
▷調査対象:全国の20代~60代の男女
▷有効回答数:514名

◆出典:カスハラ対策リサーチレポート(株式会社Channel Corporation)
◆調査元:Channel Corporation調べ

勤務先の会社に「カスハラ対策がない」過半数

「会社が導入しているカスハラ対策」についてたずねたところ、最も多かった回答は「なし(51.7%)」だった。過半数の現場が対策のない状態で、顧客対応を行っていることが判明した。

導入されている対策としては「基本方針の社内外への周知(27.4%)」「カスハラ対策マニュアルの作成・周知(24.9%)」が上位を占めた。録音・録画やAIシステムなどの技術的・環境的対策は10%未満にとどまっている。

「AIチャット(一次対応・クレームのフィルタリング機能付き)」が導入された場合の、業務変化について期待することを質問。「感情的なクレームを直接受ける回数が減り、精神的に楽になる」が28%でトップとなった。

現場のスタッフは、単なる業務の自動化だけでなく、悪質なクレームから守ってくれる「精神的な盾」としての機能を、AIに強く期待していることがうかがえる。

店舗への指摘は「泣き寝入り経験」が過半数に

店側の明確なミスがあっても「カスハラ」「クレーマー」と思われるのを恐れて指摘や返金請求を断念した(泣き寝入りした)経験の有無を質問。

「頻繁にある(7.8%)」「たまにある(17.1%)」「1~2回程度ある(10.5%)」を合わせ、全体の35.4%(約3.5人に1人)が、店側の明確なミス(注文間違い、料金の誤請求、商品の破損など)に対して泣き寝入りした経験があると回答した。

さらに「そもそも店側のミスに遭遇したことがない(27%)」人を除外した「実際にミスに直面したことがある人(348名)」をベースに再集計。その結果、過半数の52.3%が「泣き寝入りを経験」している実態が判明した。

続いて「店側に直接言うのは気まずいが、AIが間に入ることで、あなたの代わりに『正当な指摘』として店側に届けてくれるシステムがあれば利用したいか」と質問。

直接伝えることに心理的ハードルがある中、「ぜひ利用したい(22.6%)」「内容(ミスの度合いや商品の金額)によっては利用したい(42.6%)」という結果だった。合わせると、全体の65.2%がAIシステムの利用に前向きであることが明らかとなった。

「AI仲介型コミュニケーション」が求められる

Channel Corporationは本調査結果について、次のようにコメントしている。

「2026年10月から始まるカスハラ対策義務化は、この二重の損失を見直す大きな転換点になると考えられます。そこで今後重要になるのは、従業員を守りながら、正当な顧客の声を企業へ届ける仕組みを整えることです。その実現に向けたアプローチの1つが、AIが感情的なやり取りを仲介し、事実や要望を整理して企業へ伝える『AI仲介型コミュニケーション』です。人と人が直接感情をぶつけ合う場面を減らすことで、従業員の心理的負担を軽減すると同時に、これまで埋もれていた顧客の声(VoC)を企業の改善やサービス向上につなげることが期待されます」

今回の調査では、カスタマーハラスメント対策は悪質なクレームへの対応だけではなく、正当な顧客の声を適切に受け止める仕組みづくりも重要であることが示された。

2026年10月からカスタマーハラスメント対策が義務化される。自社の対応体制を見直す際に、本調査結果を参考にしたい。