Appier、AIエージェント・コマース時代に向けた戦略を提唱
Appier Group株式会社(以下、Appier)は2026年7月14日、AIエージェント・コマース時代に向けたデュアル・マーケティング戦略を提唱した。本記事では、同社が提唱する一部内容を抜粋して紹介する。
「商品発見の起点」そのものを再定義
Appierは「AIをもっとシンプルに」というビジョンのもと、2012年にAIネイティブ企業として設立された。
同社は、AI主導の検索と自律型AIエージェントが、商品発見の起点そのものを再定義しつつあるとみている。
これまで消費者は、まずウェブ検索。広告、ブランドのウェブサイトを経て、購入にいたるという流れをたどっていた。この際、ブランド側はトラフィック、ファーストパーティの顧客データ、顧客との関係性を自ら管理することができた。
Appierは現在の状況について「消費者は『何を買うべきか』ではなく、AIに対して『どうすればこのタスクを達成できるか』をたずねる方向へとシフトしてきている」と指摘している。
個人の状況・予算・好みに基づいてパーソナライズされたレコメンデーションをAIシステムが生成した上で、消費者を再度、ブランドのウェブサイトや実店舗へ誘導。購入を完了させるケースが増加している。
同社は「商品の発見・比較検討・購入という各段階が複数の接点に分散する中で、ブランドは顧客の購買行動のあらゆる段階において、認識されやすさ、理解されやすさ、選ばれやすさを確保しなければなりません」と続けた。

※画像元:AppierがAIエージェント・コマース時代に向けたデュアル・マーケティング戦略を提唱(Appier Group株式会社)
デュアル・マーケティング戦略の採用を推奨
AIエージェント・コマースによって、人間とAIエージェントの双方が関与するハイブリッドな顧客体験が生まれる。そんな中、Appierは小売事業者に対しデュアル・マーケティング戦略の採用を推奨している。
「ブランドは、消費者に向けたストーリー設計、魅力的なクリエイティブ、記憶に残るブランド体験への投資を継続する一方、商品メタデータ、FAQ、仕様、在庫情報、レビュー、コンバージョンシグナルといった構造化されたAIが読むことのできるコンテンツを最適化し、AIエージェントが自社の商品を正確に理解・評価・推奨できるようにする必要がある」と同社は指摘する。
マーケティングが「アテンション・エコノミー」から「インテント・エコノミー」へと移行。成功のカギは人間とAIエージェントの双方に向けたコンテンツ最適化にかかっている。
Appierは「購買サイクルが従来の7~14日間から、わずか1時間~3日間へと短縮される中、ブランドは、購買意欲が失われる前にファーストパーティデータをリアルタイムで活用し、顧客インサイトを意思決定へとつなげていく必要があります」と続けた。
※画像元:AppierがAIエージェント・コマース時代に向けたデュアル・マーケティング戦略を提唱(Appier Group株式会社)
3つの優先事項を提言
小売事業者がAIエージェント・コマース時代に備えるにあたり、Appierは、以下の優先事項を提言している。
◆オンラインとオフラインの顧客データを統合すること
◆リアルタイムの意思決定インテリジェンスを確立すること
◆長期的な顧客関係を築く上で欠かせない人間ならではの体験を維持すること
同社は、反復的で購買意欲の高いやり取りをAIエージェントに任せることで、マーケターはブランドストーリー設計、顧客エンゲージメント、複雑な意思決定といったより高付加価値な業務に注力できるようになり、あらゆる顧客接点を長期的な事業成長へとつなげることが可能になると続ける。
AIネイティブのAaaS(Agentic AI as a Service)企業であるAppierは、AIエージェント・コマースが消費者の商品発見・購入のあり方を根本的に変えつつあると考えている。
同社が提唱するデュアル・マーケティング戦略は、AI時代のECマーケティングを考える上での1つの方向性として注目されるだろう。


