リピート通販はじめよう!応用編① ~システム選びで間違えないリピート通販に必要な機能とは 前編~
リピート通販を立ち上げる際、初期費用を抑えようとして安いカートシステムでスタートし、通販基幹システムを用意しない場合がよくあります。しかしリピート通販の場合、事業がうまく滑り出すと売り上げが急に上がり、保有しなくてはいけないデータのボリュームも急激に上がります。また、売上がそれほど大きくない時はイレギュラー対応として人力で対応していたことのボリュームが急に増え、現場の担当者が悲鳴を上げている、というケースも多いようです。そうなってから新たに通販システムを導入しようとしても、すでに多く蓄積されたデータの連携に時間がかかったり、リプレイスがうまく行かないことがあり、多くの時間と費用がかかってしまいます。そのため、事業を始める前にはよく自分たちの事業がどれくらいの規模を目指していくものなのか計画を立てて、それに見合うシステムを選ぶ必要があります。
リピート通販の場合は、定期購入をできるだけ長くしてもらいLTVを上げることが重要です。そのためにシステムには必要となる機能がいくつかあります。そこで今回はリピート通販で必要となるシステムの機能を紹介します。
顧客のニーズに合わせたきめの細かい定期機能
通販会社様の売上を大きく左右する「定期コース」。お客様をいかに定期顧客に誘導出来るか、また定期コースのお客様をいかに継続していただくかが、通販事業成功の最大のポイントです。
定期顧客が増えてくると収益が安定して売上の予測も立てやすくなるなど、事業戦略に大きく関わってきます。そこで必要なのが、定期予約の○か月おき・○日おき・○週目○曜日・変更・中止予約機能といった細かい設定です。「いつでもどのようにでも変更できる」「いつでも休める」など、定期のお客様からの「わがまま」をできるだけ実現することでお客様に安心感を与え、定期顧客の増加・安定化につながります。
顧客とのコミュニケーションに必要な顧客検索機能
通販事業が軌道に乗り、お客様が増えてくると、次の課題は「お客様一人ひとりとのコミニュケーション不足」です。
データ上では似たように見えるお客様でも、地域、年齢、性別、家族構成といったお客様個人の顧客データから購入履歴、嗜好、受注方法、購入動機媒体の違いといった購買データなど、全く同じ情報を持ったお客様は一人として存在しません。
一人ひとりのお客様にどのように対応し、販促し、購入していただくのか。時には意見を頂きながら、如何にして自社のファンになっていただくのか。お客様一人ひとりとのコミニュケーションは次なる成長のポイントです。
そのため、LTV・RFMランク・購入商品・顧客属性など細かい条件で検索し・検索条件を保存できる機能が必要です。データベースに登録されたほぼすべての情報を複合的に検索、絞り込みを行うことができ、すべての履歴を蓄積していくことで、お客様一人ひとりとのコミニュケーション不足を解消します。
顧客満足度を上げる細かい同梱設定機能
せっかく同梱したチラシやサンプルをそのまま捨てられていないでしょうか?
お客様の状況や受注の状態を細かくセグメントし、購入されたお客様に喜んで受け入れられるような同梱物を設定することは、継続受注につながる第一歩です。
ただし、細かく設定しすぎると出荷作業の負荷の一因となってしまうこともよくある問題です。大切なのは、購入回数・購入商品・定期購入回数・購入金額など、いろいろな条件で自動設定できることです。
同梱物は非常に重要な販促物であり、お客様に喜んでいただける同梱物をいかに少ない作業でお客様に届けるかが重要なポイントです。
そのためにお客様一人ひとりに対応できる同梱条件設定機能が充実していることがLTVアップにもつながるのです。
広告の費用対効果がわかる広告分析機能
リピート通販をECで始めた企業でも、売り上げ規模が上がってくると、ECだけの広告では頭打ちになります。そうしたときに、新聞や折込、TVインフォマーシャル、同梱媒体など、さまざまな広告のデータが一元管理されていることが重要になってきます。一般的なECカートでは、WEB広告のデータ管理はできても、WEB以外の媒体のデータ管理が難しいものがほとんどです。
売上を拡大させるためには、獲得できた利益から広告出稿量を増やし、さらに利益を拡大させることが重要です。そのため、テレビやラジオ、新聞広告、折込広告はもちろんのこと、同梱物やDMなどの内販物一つひとつの実施とその結果をデータベースに反映し、レスポンスを自動集計したり、コスト管理や媒体継続率分析をしたりできる機能が必要です。
それぞれの広告施策の効果を検証することで、効率的な広告・販促は何かを導きだすことが出来ます。そのため、媒体別売上実績一覧、経過日別売上推移、媒体別LTV分析などの帳票が簡単に出力できる媒体分析機能があるといいでしょう。
次回は「システム選びで間違えないリピート通販に必要な機能とは 後編」を紹介します。
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