リクルートも出店の中国越境ECアプリ「ワンドウ」が凄い

ECのミカタ編集部

「赤すぐnet」がInagoraと出店契約を締結

 中国向け越境ECプラットフォーム「Wonderfull Platform(ワンダフルプラットフォーム)」を運営するInagora(インアゴーラ)株式会社(以下、インアゴーラ)と、株式会社リクルートマーケティングパートナーズが提供するマタニティ、ベビー、子供用品を中心とした通販サービス「赤すぐnet」は、出店契約を締結した。

 これにより「赤すぐnet」は、2016年8月1日(月)からインアゴーラの「Wonderfull Platform」を利用して中国向けに商品を出店することができ、中国の消費者は、中国向け越境ECアプリ「豌豆公主(ワンドウ)」にて、高品質なマタニティ、ベビー、子供用品などを手軽に購入することができる。

 なぜ「赤すぐnet」なのか。それは、2015年12月の一人っ子政策廃止による“第二子ブーム”が影響しているともいえる。マタニティやベビー用品は、直接肌に触れるもの。だからこそ、中国の商品に不安を感じている中国の消費者にとって日本の高品質な商品が手に入ることはニーズが高いのだ。

 具体的には、新生児肌着や機能性の高いマタニティ服など他では手に入らない商品から、人気のベビー・マタニティグッズを日本の人気ランキングとともに紹介していく。「豌豆公主(ワンドウ)」を通じて、日本の良質な商品を「赤すぐnet」が厳選して紹介するため、商品の存在を知らない中国の消費者でも、ブランドストーリーや、商品の良さを理解したうえで購入することができる。

中国アプリ「ワンドウ」に見る越境ECの可能性

 経済産業省が発表した、2015年~2019年までの日米中の越境EC市場規模の推移を想定した調査結果をみると、日本は約1.50倍、アメリカは約1.57倍、中国は約2.94倍と予想されており、中国だけ桁外れの成長を予想されているのが一目瞭然だ。(https://ecnomikata.com/ecnews/9579/)中国国内のEC市場に関しても、2016年時点で100兆円を超える規模となっている。

 このように、中国のEC市場自体の盛り上がりもさることながら、中国消費者にとって質の高い日本の商品が人気であることも受け、中国市場は日本の事業者にとって越境ECの大きなチャンスなのだ。しかし、多くの日本企業が中国への越境ECに今一歩踏み出せていない状況からもわかるように、中国への越境ECには様々な課題がある。それは、言葉や文化、決済や物流、ひいては国民性まで理解する必要があるという。

「Wonderfull Platform」を利用し、日本企業が中国へと出店する流れ

 インアゴーラには、翻訳、物流、決済、マーケティング、顧客対応などの全作業を代行する運営チームが存在するため、日本の事業者は日本の倉庫に商品を発送するだけで、「豌豆公主(ワンドウ)」 を通して巨大な中国市場へと商品を販売することができるのだ。加えて、初期費用や固定費が無料のため、低コストで出店できるというのも「豌豆公主(ワンドウ)」の特徴といえる。

 また、いくら中国で日本の商品が人気と言っても、全く聞いたこともないよくわからない日本の商品を、たとえ高品質であったとしても、ただ画面に並べるだけであっては中国の消費者が商品を信用して購入するだろうか。こうした、他国の商品に対する理解が足りないが故に購入に至らない部分を補う為、インアゴーラでは「豌豆公主(ワンドウ)」 アプリ内のSNS機能(プリンセストーク)や、動画や記事などのコンテンツを通じ、良質な日本製“商品”と日本のライフスタイル“情報”を提供している。

 越境ECの難しさは中国だけではないが、その国民性や文化から「独特な市場」であるといわれているのも事実だ。しかし、実際に国民から日本の商品が特に求められていて、越境EC市場としての魅力が高いことを考えるとチャンスを目の前にして立ち止まってしまっていいのだろうか。越境ECへ挑戦する方法としては、今回紹介したた「豌豆公主(ワンドウ)」のようなアプリを利用することも選択肢としてあるだろう。

 是非、自社に合った方法で越境ECへ挑んでみてはいかがだろうか。


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