2016年上半期ダイエット食品ランキング、注目は腸活

ECのミカタ編集部

株式会社ウィット(以下「ウィット」)は、自社で開発・運用しているダイエットアプリ・ウェブサービス「あすけん」において、2016年1月〜6月にユーザーが入力した約3億6千件の食事記録から市販食品のみの記録回数を集計し、上半期年にダイエッターがよく食べた市販食品ベスト30を発表した。

ダイエット商材、売れる工夫と失敗しないために

ダイエット商材、売れる工夫と失敗しないために2016年8月29日発表、株式会社ウィット調べ。

 “ダイエット食品”は、通信販売において鉄板とも言われる”売れるジャンル”であるが、やはりその年による流行がある。この流行をおさえることで、ダイエット食品んを取り扱う企業はもちろん、そこから派生する商品にも恩恵があることが予想される。

 ウィットの発表によると、2016年は食べて腸をキレイにし、体の中から体質改善をする「腸活」というキーワードがダイエッターの間で流行したという。その影響もあってか、乳酸菌飲料「ヤクルト」が第6位と、新しくトップ10入りを果たしている。

 あすけんアプリ内でも、2016年7月〜8月に「腸活イベント」を実施した。これは、期間中に発表される3つのミッション「食品繊維の豊富な食材を食べる」「腸内環境を整える発酵食品を食べる」「1日分の食物繊維目標量を達成する」を参加者がクリアしてポイントをためていくというイベントで、参加したユーザーからは好評の声が集まっている。

 ダイエット食品や健康食品は、あくまでも食品であり、基本的に、食べただけで痩せるなどの効果を謳うことはできない。バランスの整った食事を摂り、適切な運動をすることで、ダイエットになるというのが、大原則だ。そういった中で、ダイエット食品を扱う店舗が、商品の魅力だけで大きな売上を立てることは難しい。今回のあすけんにおける取り組みは、ユーザーの気持ちを自然に商品に向けるための取り組みとして、大いに参考になると思う。

2016年上半期、注目度急上昇のダイエット商材

2016年上半期、注目度急上昇のダイエット商材2016年8月29日発表、株式会社ウィット調べ。

 前述の「腸活」に加え、2016年上半期は、「もち麦ダイエット」ブームの影響で「もち麦ごはん」が2015年下半期比で急上昇した。テレビ番組などでも紹介され、ダイエッターの間でプチブームとなっているようだ。その他、チョコレートでもカカオ含有率の高いもの、栄養価の高いナッツなど、間食にも体に栄養をプラスする食品が選ばれる傾向にあるようだ。

 また、シリアル、野菜ジュース、ヨーグルトなどは安定した人気を誇っている。シリアルや野菜ジュースでは、様々な具材を一緒に摂れるもの、ヨーグロツでは低脂肪、低カロリーのものが好まれている。そこには、「食べて痩せる」ニーズに応えるもの、という共通点もあるように思う。

 「食べて痩せる」とは、そのままでは使いにくい表現であるが、実際に低カロリーのものや、置き換え食品によって、商品の効果効能で痩せるのではなく、カロリーを低減させて「食べて痩せる」という表現は可能だ。こういった食品は今に始まったものではないが、やはりその時々の流行があるようだ。

一見矛盾したニーズを叶える、それがヒットの鍵

 運動は嫌いだけど運動不足を補いたい、食べたいけどダイエットもしたい、そんな一見矛盾したニーズは、実はヒット商品を生むチャンスであると言える。無理だと思えるニーズを叶える、そこに消費者は非常に魅力を感じる。食品にとどまらず、例えばファッションでは、楽して綺麗になりたいといったニーズも同類だろう。そういった商品開発や、組み合わせや、使い方や、イベントなどは、お客様の満足度が高くなる可能性が高い。良い商品を多くの人に知ってもらうために、ただ商品の良さをアピールするだけでなく、そういった一工夫もぜひ加えてみてほしい。


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