「化粧品に関する意識・実態調査」で見えてきた日本とアジア諸国の感覚の違い【プラネティア調べ】

ECのミカタ編集部

「化粧品に関する意識・実態調査」で見えてきた日本とアジア諸国の感覚の違い【プラネティア調べ】

 アジアマーケットに特化した化粧品クチコミプラットフォーム「COSMERIA(コスメリア)」を運営する株式会社プラネティア(東京都新宿区)は、アジア4か国(日本、台湾、ベトナム、マレーシア)の女性を対象に、WEB上で「化粧品(コスメ・スキンケア)に関する意識・実態調査」を実施した。

 アジアは日本の10倍以上SNSに時間を費やしていると言われており、Facebookなどの利用が非常に盛んだ。また、ECサイトをFacebookで構築している企業も多く化粧品を始めとした各商品の選択においてSNSや口コミの影響力も大きいと言われている。

 今回、株式会社プラネティアは、日本と他アジア国(台湾・ベトナム・マレーシア)の女性に化粧品に対する意識と実態についてどのような違いがあるのかを調査している。国によってどういった違いを見せるのか、掘り下げてみたい。

アジア4か国女性に聞いた化粧品に関する意識・実態調査

アジア4か国女性に聞いた化粧品に関する意識・実態調査

 アジア女性が化粧品(コスメ・スキンケア)を選ぶ基準は、『肌質に合うもの』が日本45.7%、台湾61.2%、ベトナム52.9%、マレーシア44.3%と、各国共通して4割以上を占め第1位となった。第2位には、日本を除く台湾、ベトナム、マレーシアは『品質』がランクインしたのに対し、日本は『値段』と、他アジア国との違いが明らかとなった。

 どの国においても『口コミ』を重視して化粧品を選ぶ女性は多く、年代別に比較すると、10代・20代と、若い世代ほど『口コミ』を重視して化粧品を選んでいるということが分かった。

 日本以外の台湾、ベトナム、マレーシアの女性は、『毛穴の黒ずみ・角栓』が1番の肌悩みであると回答した(台湾:38.2%、ベトナム:26.9%、マレーシア:29.9%)。一方、日本女性のみ1番の肌悩みは『シミ・ソバカス』という結果となり、日本女性は美白や紫外線対策に対する意識が他国よりも高いことが伺える。

 日本と台湾は約半数が『ドラッグストア』で化粧品を購入しており(日本:52.3%、台湾:46.3%)、マレーシアとベトナムは『化粧品専門店』で化粧品を購入する人が最も多いことが分かった。(マレーシア:32.4%、ベトナム:55.6%)

 また、日本以外のアジア国は『ECサイト』を利用した化粧品購入率は年代別でもあまり大差がないものの、日本女性の『ECサイト』を利用した化粧品購入率は、年代と共に高くなっていることが伺える。

 各国1か月に化粧品にかける金額で最も多かったのは『1,000~5,000円未満』だった。「平均年収に対する化粧品購入金額の割合」を見ると、日本人は他国の何倍もの平均年収であるのに対し、化粧品にかける金額は年収の約1.9%と、圧倒的に低いということが分かった。日本女性よりも、他アジア国女性の方が化粧品にお金をかけていることが伺える結果となった。

 日本の化粧品を選ぶ理由の第1位は、台湾は『口コミによる評価の高さ』、ベトナムは『安心安全』、マレーシアは『アジア人の肌に合っている』と、各国異なる結果となった。また、『アジア人の肌に合っている』と『口コミによる評価の高さ』は、どの国も2割を超える結果となっている。

想像よりも感覚の違いがあることに驚く

 とても興味深い結果だったように思う。特に収入に対しての化粧品が占める割合が日本が一番低いという点で驚きだった。国外マーケットは想像よりも遥かに狙い目ということだ。

 またSNSも日本よりアジア他国の方が盛んであるという点も興味深い。日本人はネット上に有象無象の口コミが多数並んでいることに少し飽きてしまっているのではないだろうか。そういう面において日本では「誰の言葉を信じるか」という風潮があり、国内ではインフルエンサーマーケティングが流行しているのではないだろうか。

 こうした調査によって日本と海外の文化の差は大きいことが分かる。越境ECという方法は有効な手段だと思うが、しっかりとリサーチをしておかなければ遠回りな結果になってしまいかねない。情報をしっかりと整理し検証して望んでほしい。

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