ヤフー18年第2四半期決算発表〜eコマース取扱高は前年同期比11.1%増と二期連続2桁成長

石郷“145”マナブ(編集長)

 ヤフー株式会社(以下、ヤフー)は、先ほど、2018年度第2四半期決算発表会を行ない、代表取締役社長 川邊健太郎氏が説明を行った。4〜9月の売上収益が4735億円(YoY10.6%増)、営業利益が831億円(YoY12.5%減)となっている

 また各事業ごとに説明を行い、メディア事業は広告関連売上収益はYoY6.7%増と好調、検索連動型広告売上収益は二期連続でふた桁成長を果たしている。また、コマース事業はeコマース取扱高(物販)は4618億円となり、YoY11.1%増と二期連続で、ふた桁成長しており、2015年1Qから20%以上(YoY23.3%)の成長を継続しているという好調ぶりだ。

コマース事業は堅調に成長し投資分野としても位置付けるヤフー

 コマース事業がうまくいっている事例として、ショッピング広告売上収益が71億円で前年同四半期比28%増にまで成長を続けていることがあげられるだろう。結果、広告テイクレート(ショッピング広告売上高÷Yahoo!ショッピング取扱高)が着実に向上しており川邊氏は「ショッピングだけでも、利益の出やすい体質に変化している」と説明していた。

 つまり、Yahoo!ショッピングでは出店料が無料なので、その収益源は広告にあり、Yahoo!ショッピングの取扱高が高まることで、出店するストアが広告の意義を感じて出稿するという流れになっている。しかも、利益の出やすい体質という言葉の裏には、テイクレートの率が良いので、その分、Yahoo!ショッピングとして投資、つまり、Tポイント還元もしやすくなるので、それをやればやるほど、また売上が上がり、広告に繋がって、という流れになっていくので、ここの広告テイクレートの率が上がることは、Yahoo!ショッピングにとって大きな材料なのである。

 さらに、ショッピングに限らず、ワイジェイカード株式会社が黒字化されるなど、ショッピング以外の環境も良い形で変わってきており、これもコマース事業全体の基盤を固めることになり、いよいよヤフーの屋台骨を支える存在となりつつある。

 今後の方向性としては、コマース全体の好調な状況を踏まえ、モバイルペイメントへの強化を感じさせる内容。具体的には、先日リリースされた「PayPay」をベースにしたもの。説明の中でも、楽天ペイが銀行口座対応していないこと、LINE PayがクレジットカードがLINE関連サービスのみ可としていることをあげて、それがPayPayではできるということなどで、そのメリットに胸を張った。

PayPayもヤフーIDによる独自スコアも未来の仕掛けに繋がる

 PayPayにおいては販促ソリューションに利用することが可能だとしており、例えば、商品がでた際に、ヤフーでアピールし、その商品にQRコードをつけて、PayPayを使ってかざすと、電子マネーをプレゼントすると言うことも可能となり、かつそれらのデータはヤフーで広告露出してから、お客様がそのキャンペーンまでの動きが一気通貫で把握することができる。仕掛けの意味で、検証しやすく、またリスクを軽減して、新たな施策に投資することができるようになるなど、新たな可能性を秘めているとした。

 その他ではビッグデータの強みを生かして独自のスコアを使っての新たなサービスの構想も明らかにした。具体的な施策に関しては言及を避けたが、イメージとしてはヤフーのIDを使えば、ある程度のその人の信用も把握できているので、シェアリングエコノミーにおいての人と人との繋がりの信用の基準に使われたり、保証金の免除などができるのではないかとした。

堅実に成長し、かつ軽やかに挑戦する新しいヤフー体制

 思うに前の宮坂社長が「データ・ドリブンカンパニー」をテーマに進めてきた事業は、確実に次のフェーズにきていて、どちらかと言うと技術畑の川邊社長はそのデータを集めた後の未来に向けた施策を着実に推し進めている印象だ。

 また、コマース事業に限って言えば、ヤフーショッピングを急激に成長させた小澤氏がコマース全般を見るようになって目に見える形で、既存事業のヤフオク!すらも変化してきた。11月12日からヤフオク!では出品にあたってはプレミアム会員の登録の必要性はなくなる一方で、プレミアム会員への優遇策として落札のシステム利用料で安くするなどして、思い切った決断も垣間見れる。これらが噛み合って、ヤフー全体としてはメディア事業を筆頭に、コマースも負けず劣らずその勢いを後押しして、更に派手さはなくとも堅実に成長を歩んでいきそうに思う。

記者プロフィール

石郷“145”マナブ(編集長)

ECのミカタ 編集長。キャラクター業界の業界紙の元記者でSweetモデル矢野未希子さんのジュエリーを企画したり、少々変わった経歴。企画や営業を経験した後、ECのミカタで自分の原点である記者へ。トマトが苦手。カラオケオーディションで一次通過した事は数少ない小さな自慢。

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