インスタ公式のEC機能『チェックアウト』が提供開始へ

ECのミカタ編集部

インスタグラム社は、同社が提供するSNSアプリInstagramについて、同アプリ内でシームレスに商品が購入できるショッピング機能『チェックアウト』の試験運用を開始したことを公表した。

現時点ではβ版を特定企業へ提供

ビジュアルが前面に出る形で若い世代の女性を中心に絶大な人気を誇るInstagramだが、今回、同アプリ内でシームレスに商品の購入ができるショッピング機能『チェックアウト』の試験運用を開始したことを公表した。これは、ついにInstagramとして公式がEC機能を実装することを意味する。

同機能については現在、クローズドβ版として、特定の法人向けにのみ提供されている。インスタ公式によれば、同機能が提供されている法人のアカウントにおいて、数週間以内に同機能の展開が開始されるであろうことが告知されている。

アプリ上で注文が完結し配送状況も通知

アプリ上で注文が完結し配送状況も通知

チェックアウトの概要はこうだ。まず「チェックアウト」用に氏名や請求先、決済情報などを登録する。その後、ブランドや企業のショッピング機能を使った投稿を見て、気になる商品の画像をタップすると、「チェックアウトボタン」が表示される。

設定されているサイズや色などのさまざまなオプションから好みのものを選択してタップすると、アプリ内で注文から支払いまで完結する。注文が完了した後は、出荷や配達に関する情報の通知もされるようだ。

ナイキ・プラダなど名だたるブランドが名を連ねる

SNSとして地位を確立したInstagramだが、アーンドメディアとしての特性上、仕様が囲い込まれていて、各種の機能を柔軟に実装することは難しいという一面を持つ。

これはアプリとして機能やセキュリティの面で安定していることを意味するが、同時にたとえばEC機能を持たせるには、公式が許可した上で各種の開発会社などがAPI連携などをしたソリューションなどを提供する必要があった。

それが今回、Instagram公式が自らEC機能の実装に向けて具体化したことになり、サードパーティなどはInstagram公式のEC機能と差別化をするため、一線を画したサービス提供をする必要がありそうだ。

現時点ではアナウンスは無いが、そもそもインスタ公式が、こうしたサードパーティがインスタ上で利用できるショッピング機能を提供することを今後も許諾し続けるかどうかも大いに気になるところだ。

そして「チェックアウト」機能が提供されている先のアカウント一覧には、アディダスやバーバリー、ディオール、H&M、ナイキ、プラダ、ユニクロ、ZARAといった名だたる企業やブランドが名を連ねており、実際にショッピング機能「チェックアウト」がどの段階でどのレベルで実装・公開されるか注目されるところだ。

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